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キヤノンEOS R10 徹底レビュー Vol.2 ダイナミックレンジ編

キヤノン「EOS R10」の徹底レビュー第二弾を公開。今回はいつものテスト方法でカメラのダイナミックレンジをチェックしています。

EOS R10のレビュー一覧

ダイナミックレンジ

撮影環境

  • 照明:以前から一貫して使用しているLED照明
  • 露出:ISO 100 F8 1/5秒を適正露出として±5EV
  • RAW:C-RAW/RAWをそれぞれ電子先幕と電子シャッターで出力
  • 現像:
    ・Adobe Lightroom Classic CC
    ・露出アンダー/オーバーを適正露出に復元して現像
    ・ノイズリダクションは全てオフ
    ・シャープネスオフ
    ・その他は初期設定
  • 合成:現像したJPEGをPhotoshop CCにて合成

メカニカルシャッター

RAW

このカメラで最もダイナミックレンジが広くなる設定が「メカニカルシャッター+RAW」だ。僅差ではあるが、シャドウの最も深い部分を復元しようとするとノイズが最も抑えらた結果を得ることができる。正直に言うと、他のRAW・C-RAWと見比べて顕著な差では無いので、あえてファイルサイズが大きく、連写が遅くなるメカニカルシャッターを無理して使う必要は無い。ちなみにハイライトは他のRAW・C-RAWと全く同じだ。

競合カメラと見比べてみると、(カメラの適正露出で揃えた状態で)富士フイルムX-S10などX-Trans CMOCS 4と比べてシャドウのノイズが良く抑えられているが、ハイライトが白飛びしやすい。ニコンの2000万画素センサーと比べると同程度だ。

シャドウを強めに復元しても発色に大きな傾きは見られない。ハイライトは+4EVから明るい部分で白飛びや色の情報がおかしくなり、+5EVは影響が強く出ていることが分かる。白飛び耐性はニコン2000万画素センサーよりも良好だが、富士フイルムX-Trans CMOS 4ほどではない。

C-RAW

基本的にハイライトはRAWと同程度だが、シャドウに強めの復元を加えるとノイズが僅かに増加する。個人的には気にならない程度で、ファイルサイズを大幅に圧縮できるC-RAWを積極的に活用していきたい。

前述したようにハイライトのダイナミックレンジに大きな変化は見られない。シャッターやRAWの種類に関わらず一貫しているので、ハイライトを意識してシャッター方式や連続撮影設定に合わせた露出調整は必要無い。

電子シャッター

RAW

電子シャッター時はシャドウ側のダイナミックレンジが狭くなる。メカニカルシャッターのC-RAWよりもシャドウ復元時のノイズが強く、-4EV時の復元でもシャドウのカラーノイズが少し目立つようになるので注意が必要だ。驚くようなパフォーマンス低下ではないが、風景撮影などでダイナミックレンジをフルに活用したいと考えているのであれば、電子先幕シャッターを使用した方が良いだろう。

シャドウのノイズはメカシャッターよりも強くなるが、ハイライトに変化は見られない。

C-RAW

メカニカルシャッターと電子シャッターの差は顕著だが、電子シャッター時のRAW/C-RAWに大きな変化は見られない。電子シャッターを使うのであれば、常時C-RAWで問題ないだろう。

モノクロテスト一覧

カラーテスト一覧

まとめ

フルサイズほどのシャドウの復元能力はないかもしれないが、APS-Cセンサーとしては過不足のないダイナミックレンジだ。ついでに言えば古いフルサイズセンサーを使用しているEOS RPよりも良好である(高ISO感度は別として)。この価格帯のキヤノンAPS-Cとしては良好なパフォーマンスだと思う。

ハイライトのパフォーマンスは平均的で、富士フイルムほど白飛び重視のチューニングではないが、シャドウの復元は少し良好だ。ハイライトの白飛びを基準としてダイナミックレンジを合わせると富士フイルムのほうが良好かもしれないが、そう大きな違いは無いと思われる。もしもハイライトの諧調を重視する場合は「高輝度・諧調重視」の設定を活用しよう。

このカメラのダイナミックレンジでは足りず「フルサイズなら」活きてくる撮影シーンはそう多く無い。特に渓谷・サンセットなどの風景シーンなどはフルサイズのダイナミックレンジでも不足する場合が多く、センサー画質を求めるくらいならハーフNDなど角形フィルターで対応したほうが早いと思われる。

注意点があるとすれば電子シャッター使用時のパフォーマンス低下だ。顕著な低下ではないが、電子シャッターは高速連写でスポーツ・野生動物シーンでの活躍が期待できるものの、ダイナミックレンジが少し低下する。撮影後に被写体をシャドウからガッツリ持ち上げる場合が多いのであれば、15fpsのメカニカルシャッターがおススメだ。もしくは被写体に適正露出を合わせておくべきだろう。(ただし、あくまでもベースISO感度でのテスト結果であり、高ISO感度でダイナミックレンジが狭くなると大きな違いはないかもしれない)

参考情報

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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