キヤノンがフルサイズミラーレス「EOS R」「EOS RP」のAFを改善するファームウェアアップデートを公開。ちょうど「加賀月ウサギの里」付近を徘徊しており、EOS Rとパソコンを持っていたので早速ファームウェアアップデートをEOS Rに適用してテストしました。
EOS Rの改善したAFを試す
最新ファームウェア
- 瞳AF検出精度の向上により、画面の中で主被写体の人物の顔が従来より小さい状態からでも瞳を安定的に検知することができるようになります。
- AF枠の表示速度向上により、素早く動く被写体に対して、AF枠が従来より的確に追従するようになります。
- AF性能の向上により、画面の中で素早く動く被写体を、従来より小さい状態からでも捕捉し、その後もより安定的に捕捉し続けるようになります。
- サーボAFの設定で、AFフレームのサイズが変更できない現象の修正
- PTP通信の脆弱性の修正
- 瞳AF検出精度の向上により、画面の中で主被写体の人物の顔が従来より小さい状態からでも瞳を安定的に検知することができるようになります。
- AF枠の表示速度向上により、素早く動く被写体に対して、AF枠が従来より的確に追従するようになります。
- AF性能の向上により、画面の中で素早く動く被写体を、従来より小さい状態からでも捕捉し、その後もより安定的に捕捉し続けるようになります。
- カスタム機能の設定で、メイン電子ダイヤルによる再生画像の拡大・縮小ができない現象の修正をします。
- PTP通信の脆弱性の修正をします。
予告していたAF改善ファームウェアアップデートがついに公開されましたね。手持ちのEOS 90Dは既に最新AFアルゴリズムが組み込まれており、ライブビューAFは非常に使い勝手の良いものとなっています。これがEOS RやEOS RPにも組み込まれると思うと期待大。さっそく手持ちのEOS Rへ導入してみたいと思います。
電車と瞳AFを試す
キヤノンの予告動画通り、AF枠の表示速度が向上し的確に被写体を追従しています。表示速度は明らかに改善しており、かなり見やすくなっていますね。これは「AF性能の向上」と言うよりも「表示速度改善による使い勝手の向上」と言った意味合いが強い印象。フレーム上の小さな被写体もよく認識しており、”上手くいけば”最後までしっかりと追従してくれます。
ただし、一度背景にピントが抜けてしまうと復帰までが遅く、この辺りはまだソニーαシリーズに追いついていない感じ。AFカスタマイズ3種の調整次第かなという気もするので、さらに深く検証が必要かも。
つい最近発売されたEOS 90DのライブビューAFとも比較。同じDIGIC 8ですが、こちらはAPS-C一眼レフ。ただし、ライブビューはデュアルピクセルCMOS AFを使用しており、サーボ時の連写速度は7.0コマ秒。サーボ時の食い付きは新ファームウェアのEOS Rよりも良好で、ズーミングを交えたサーボAFでも動作は安定しているように見えます。非常に実用的なAF性能と言えるでしょう。
EOS Rの瞳AFはファームウェアVer1.30まで被写体に接近しないと検出しませんでした。しかし、この新ファームウェアではフレーム上の顔が小さかったとしても認識しやすく、しっかりと追従します。やはりEOS 90Dと比べて少し表示レスポンスが遅く感じるものの、結果はしっかりとピントが合っています。
ウサギで試す
Take1
ウサギが中央から右、そして左方向へ移動しつつ、全力で接近してくるシーン。フレームを移動しつつ、素早いピント移動にも対応しています。被写体がフレーム上で小さな状態でもしっかりと認識して追従していることが分かります。ただし、EOS Rはサーボ中に5コマ秒連写しか出来ないので、正直なところ連写速度はかなり遅く感じます。(手持ちのα7 IIIは追従10コマ秒、Z 7は9コマ秒)
連写速度を抜きにすると、オートフォーカスはまずまず安定して実用的なパフォーマンス。初動でピントを外すと全滅ですが、正確にロックオンできれば最後までしっかり追従するようです。
ソニーα7 IIIやオリンパスE-M1Xで被写体を捕捉すると、途中でコントラストの高い体毛へピントが移ってしまうことが多かったものの、EOS Rの新ファームでは鼻先にピントを合わせ続けようとする「頑張り」が見受けられます。
後ろにピントが抜ける場合より、被写体の動きを予測して手前に素早く移動した結果「前に行き過ぎてしまった」というのは面白い傾向。センサーとプロセッサーの力業と言った印象のソニーと比べ、アルゴリズムを使ったしなやかな追従性能と言ったところでしょうか。まだ万人向けのAFとは言えず、AF設定の調整や初動の正確なAFフレーム操作が不可欠ですが…。
Take2
前述したとおり、アルゴリズムでキビキビと動いている印象が強い。レンズの最短撮影距離を割り込むまでは、鼻先にピントが食いついているのが分かります。下手すると鼻先よりも手前にピントが移動することもあります。「速度変化に対する追従性」を調整すると安定するかも、今回は「+1」に調整しています。
EOS 90Dのライブビューと比べて
EOS 90Dのライブビュー時の高速連写とキットレンズ「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」のAF性能も手伝ってか、追従連写時の使い勝手はEOS Rよりも遥かに良好。フルサイズと比べて被写界深度が深いという事はありますが、それ以上に被写体をしっかりと追従して捕捉しているように感じられます。
EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM+EOS R
それじゃあ「EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS USM」をEOS Rに装着したらどうなのか?と言うことでテストを実施。EOS Rはマウントアダプター経由でEF-Sレンズを装着可能となっています。
初動でピント位置の捕捉に失敗すると全滅ですが、食い付いた際の成功率はRF24-240mmやRF24-105mmより高くなりました。EOS RのAF性能が改善したのは確かですが、レンズ側AF駆動の影響も大きいように感じます。出来るだけ軽快で高速なフォーカス駆動のレンズを装着すると良好なパフォーマンスを得ることが出来るはず。
接近時のパフォーマンスが特に改善。連写速度が遅いのでコマ数を稼ぐことは出来ませんが、思っていたよりも打率の高い連写と感じます。
雑感
EOS 90Dを触っちゃった後なのでレスポンスや連写速度が若干気になるものの、Ver1.30までのパフォーマンスを考えると改善されていると感じます。今回は「小動物+至近距離」と高い反応速度が要求される環境でしたが、もう少し一般的な撮影シーンでは特に問題を感じないはず。後はファームウェアアップデートでスティック型マルチコントローラーがにょきっと生えてくればバッチリなのですが…。
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