Leofoto 雲台 三脚・雲台

ギア雲台 Leofoto G2 徹底レビュー

このページではLeofotoのギア雲台「G4」の使いやすさに驚き、衝動的に買ってしまった別のギア雲台「Leofoto G2」についてレビューを掲載しています。

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Leofoto G2 レビュー

ギア雲台のおさらい

ギア雲台とはなんぞや?というのは省きます。ギア雲台についてはコチラを参照
現在国内で手に入るギア雲台をざっくり分類すると主に4種類。

タイプ 3Way型 コンパクト ハイブリッド 特殊
メーカー Manfrotto
Benro
Sanwayfoto
Arca-Swiss
Leofoto
Sanwayfoto
Arca-Swiss
Leofoto
Arca-Swiss
Manfrotto
特徴 安価
重い
大きい
可動範囲広
簡単操作
3軸ギア
小型・軽量
やや高価
可動範囲狭
2軸ギア
小型軽量
自由雲台付
やや高価
2軸ギア
やや重い
専門性高
比較的高価
形状

(Amazon)
Manfrotto 405
GH-PRO II
Arca-Swiss D4
Leofoto G4
Arca-Swiss P0 Hybrid Arca-Swiss C1

ギア雲台の種類

  • 3Wayタイプ
    比較的安く、とりあえず微調整可能なギア雲台を手に入れたかったらコレ。操作やチルト方向が分かりやすく、直感的に扱いやすい。
    ただし特性上、サイズが大きく重くなりがち。携帯性や収納性、そして機動性を気にしないのであればコストパフォーマンスが高い
  • コンパクトタイプ
    3Wayタイプと比べると少し高価ですが、サイズが小さく携帯性や収納性に優れているのがポイント。持ち運びが比較的苦にならないので個人的にはおススメ。
    ただし、3Wayタイプと比べるとギア軸が少なかったり、可動範囲が狭かったりするので気を付けたいところ。
    前回レビューした「Leofoto G4」がこのタイプ。
  • ハイブリッドタイプ
    下部に自由雲台が合体しているモデル。自由雲台でざっくり構図を決め、上部のギア雲台で構図を調整することが可能。
    3Wayやコンパクトタイプとギアの動作特性が異なっており、カメラの中心があまりズレない仕組み。
    今回レビューする「Leofoto G2」がこのタイプ。
  • 特殊タイプ
    他と比べると専門性が高く、高価だったり超重量級だったりする。「特殊」とくくっているものの、購入動機は様々となるはず。まずは他のタイプで「ギア雲台」を体験し、何か不足するものがあれば特殊タイプも検討してみると良いでしょう。

今回はハイブリッドタイプに分類できる「Leofoto G2」。ハイブリッドタイプですが、少し特殊なギア雲台となっているので以下を読み進めながら紹介したと思います。

動画で確認

入手方法・箱・同梱品

たまたまAmazon で良心的な価格の出品を見つけ、衝動的に購入。注文後、すぐに「在庫切れ」となってしまいましたが、数日後に確認してみると在庫が復活していました。
今のところ国内で「G2」を手に入れる場合は「ロカユニバーサルデザイン」経由となります。Amazon 、またはロカのウェブサイトで直接注文が可能。Amazon と価格設定は変わりません。

Leofoto G2 NP-60 ギア雲台 Gシリーズ

新品価格
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海外の大手専門店でも供給が安定していません。流通量はG4と同じく非常に少ないです。
価格は3万円チョイと安くありませんが、同タイプのギア雲台としては最安値。既に下部へ装着する雲台の候補があるならお手頃価格と言えるでしょう。

Leofotoらしいデザインの箱。箱に若干のダメージを確認できるものの、雲台に影響するような大きな傷ではありませんでした。
上面には雲台の仕様を記載しているので分かりやすい。

雲台用ポーチと六角レンチが3本、そして1/4インチ用アダプター(ギア雲台のネジ穴は3/8インチ)が付属しています。1/4インチ用のアダプターを同梱しているのは珍しく、他社ではあまり見かけません。Leofotoの良心。

外観

パッと見の外観はハイブリッドタイプ「Arca-Swiss モノボール P0 Hybrid」のギア部とソックリ。下に自由雲台がくっついていたら「丸パクリ」と言っても良いくらいだと思います。
しかし、自由雲台と切り離してデザインにひと手間かけるのがLeofotoらしいと言えるかもしれません。

更新

読者からの情報でArca-Swissが同様の形状のギア雲台「Core Leveler」をリリースしていると判明しました(アルカスイスが元祖でLeofotoがコピー)。情報ありがとうございます。

Leofotoの三脚や他の雲台と同じく、金属部分はアルマイト加工処理が施された頑丈でしっかりとした作り。
雲台全体が金属パーツで構成されているため、プラスチックパーツはクランプ部の水準器くらいと言えるでしょう。
特に大きな欠点は見つからず、工作精度はとても良好と感じます。

一見して分かる通り、ハイブリッドタイプながら下部に自由雲台が付いていません。ただし、底面はアルカスイス互換のプレートとなっているので使い慣れた自由雲台と組み合わせることが可能。もちろん自由雲台でなくとも、3Way雲台や他のギア雲台と組み合わせるのも良し。

ギア雲台としては小型軽量な「G4」と見比べても非常に小さなギア雲台であるのが分かります。ギア軸の動作範囲は限られているものの、これを許容できれば非常に携帯性が高いと感じるはず。

カバンに収納しておき、普段使っている雲台で微調整したい場合に使うのもアリ。
気軽に携帯できるギア雲台として、これほど小さくまとまった製品は他に無いはず。

クランプ・底面

架台はLeofoto共通のアルカスイス互換クランプです。水準器を一つ搭載していますが、カメラを装着すると見えなくなってしまうのがマイナスポイント。

クランプ固定・解除は黒色ノブを操作。ギア軸を操作するノブと色分けされていますが、非常に近い配置となっているので誤操作には気を付けたいところ。
実際、私は何度かカメラを落としかけました。出来ればレバーロック式にして欲しかった…。

360度のパン操作が可能となっていますが、ギア雲台と絡めて使う場合はカメラの向きをギア軸と垂直・並行に合わせておきたいところ。ギア軸と光軸(カメラの向き)が中途半端に交差していると、ギア操作時に直感的な操作が難しくなります。
出来ればG2の下部にパノラマ雲台などパン軸のある雲台を装着するのがおススメ。

底面はアルカスイス互換のプレートとなっている他、中央に1/8インチネジ穴が開いています。自由雲台など、下部に取り付ける雲台が無かったとしてもLeofoto G2を利用できる仕様です。
とは言え、G2の可動範囲は限られているので最低でも下部にパンニング雲台や自由雲台を組み合わせて使うのをおススメします。

Arca-Swissとは明らかに異なる仕様であり、3Way雲台やギア雲台とも組み合わせることが可能。特にギア雲台下部にパン軸を取り付けやすいのは強み。

操作部

操作するパーツは4つ。

操作部の印象

  • クランプノブ
    とても滑らかに動作する。
    固定に要する回転量が多く、素早い着脱には不向き。
    感触がギア軸ノブと同じなので、ブラインド操作時に誤操作しないよう気を付けたい。
  • パンニング用レバー
    約90度回転量でロック・リリースを切替可能。
    レバー形状がクランプノブやギアノブ、スライドレールと干渉しやすい。ただし、レバー部にラチェット機構を備えているため、必要に応じてレバーの向きを変えると良いでしょう。
  • 第1軸ギア用ノブ
    ±10度のチルトに対応。ノブを360度回転すると約8度ほど傾きます。
    グリスが塗布されているので重い機材を載せても滑らかに動作。
    大きく傾けるとギアが剥き出しとなるのでゴミが混入しないように気を付けたいところ。
  • 第2軸ギア用ノブ
    基本的に第1軸と同じ。
    下部に雲台を取り付ける場合、下部雲台のクランプノブと距離が近いので誤操作に気を付けたい。

全体的に工作精度の良さを感じる滑らかな動作。同社の自由雲台シリーズと違い、グリスで十分に潤滑されています。程よい抵抗量と素晴らしい滑らかさで操作可能。

前述したように、クランプ用ノブと第1軸ギア用ノブが近い位置で隣り合う仕様なので誤操作に気を付けたいところ。
加えて下部に雲台を装着する場合はさらに操作ポイントが増えるので素早い操作には不向き。

動作

前述したように、どちらのギア軸も±10ずつ傾きます。動作は滑らかでノブのストロークは適切。
どちらのギア軸も中央ポジション時に緩めのロックが掛かります。ブラインド操作時でも指でハッキリと感じる抵抗量があるのは面白い。
中央固定時は前後に僅かなバックラッシュがあるものの、左右どちらかにギアを動かし始めるとバックラッシュは無くなります。

パンニング用レバーは向きによってガイドレールと干渉します。ラチェット機構を備えているのでレバーは横向きにしておくと良いでしょう。

使用例

スライドショーには JavaScript が必要です。

3Way・コンパクトタイプと異なり、ギア軸を操作しても光軸が大きくズレないのが特徴。
可動範囲は狭いものの、接写時や狭い場所での構図調整には滅法強い。例えばマクロ撮影や柵越しにレンズのみ飛び出した場合など。

やはり三脚直付けの場合、ギア軸の動作方向を変えることが出来ないのはマイナス。雲台下部に最低でもパンニング雲台を装着したいところ。

ギアが剥き出しとなっているので異物の混入には注意したい。特に風が強い砂場で固い異物がギアに咬むのが怖い。
また見て分かるほど、たっぷりとグリスが塗布されています。指で触らないように気を付けましょう。

G2は様々な雲台と組み合わせることが可能となっていますが…。
下部に別の雲台を装着すると、操作するパーツが非常に増えるのが難点。
間違いなく素早い操作には不向き。特にギア雲台やカメラを固定しているクランプノブの誤操作は避けたい。

雲台との併用

写真のように、自由雲台単体より水平構図や微調整しやすくなっています。
口酸っぱく前述している通り、自由雲台側を固定してしまうとギア軸の向きを変えることが出来なくなるので注意が必要。
自由雲台側のクランプをパンニングクランプに変更することをおススメします。

自由雲台とカメラのL型プレートを活用すると地面ギリギリの水平撮影が可能。
三脚のバランスに気を付ける必要があるものの、ギア雲台で水平や構図の調整がし易くなります。

雲台への負荷が強くなるものの、ギア軸を問題無く操作可能。下部の雲台次第ですが、剛性も非常に良好と感じます。

同社のコンパクトタイプのギア雲台「G4」と合体させることも可能。
ギア軸の特性が異なるので、とても実用的な4軸ギアの組み合わせ。超望遠で繊細な構図調整をしたい場合におススメ。

動作の確認

確認環境

  • OM-D E-M1X
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8+MC-20
  • 300mm(換算600mm相当の画角)
  • 手ぶれ補正オフで動画撮影
  • ぶれが目立ちやすい撮影距離1?2mでのクローズアップ

Leofoto G4と比べるとギア軸の操作時にブレが大きい。ただし、操作を止めると急速にブレが収束します。動画で利用するには操作時のブレが少し目立つものの、静止画で利用するなら特に問題はありません。

総評

満足度:90点

Good Bad
小型軽量
手ごろな価格設定
工作精度
剛性
アルカスイス互換の底部
滑らかなギア軸動作
光軸がズレにくい
可動範囲が狭い
粗動不可
操作部が多い
(小型ながら)
ギアが露出しやすい
レバーが干渉しやすい

小型軽量で必要に応じて既存の雲台に取り付けることができる実用性バッチリの特殊ギア雲台。
単体では可動範囲が狭く不便なものの、用途にあわせて下部の雲台を切り替えることができるのは大きな強み。
その反面、コンパクトサイズに操作パーツが密集しているので誤操作には細心の注意を払いたいところ。

Arca-Swiss モノボール P0 Hybridの存在

ハイブリッドタイプ本家の存在は無視できないものの、ギア雲台と自由雲台で固定され、切り離すことが出来ません。ギア軸下部にパン軸が無いので、自由雲台操作時にギア軸の向きを調整する必要があります。
これが案外不便なので、下部にパンニングクランプを取り付け可能なLeofoto G2の存在意義は十分にあると言えるでしょう。

更新

読者からの情報でArca-Swissが同じコンセプトのギア雲台「Core Leveler」をリリースしていると判明しました。
情報ありがとうございます。

Leofoto G4と比べて

風景・建築など撮影距離が長く光軸のズレが影響の無い撮影ならばG4がおススメ。可動範囲が広く、剛性や操作性を考慮すると汎用性の高いギア雲台と言えるでしょう。
その一方、マクロや狭い場所で撮影で光軸を大きくずらしたくない場合はG2が適しています。用途に合わせて3Way雲台や自由雲台など組み合わせを変えることができるのは便利。

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