ニコン「NIKKOR Z DX 24mm f/1.7」のレビュー第二弾を公開。今回は恒例の解像力チャートを使い、Z 8(DXクロップ)と組み合わせた際の近距離解像性能をチェックしています。
NIKKOR Z DX 24mm f/1.7のレビュー一覧
- ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 交換レンズレビュー 完全版 2023年7月23日
- ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レンズレビューVol.6 周辺減光・逆光 編 2023年7月16日
- ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レンズレビューVol.5 諸収差 編 2023年7月3日
- ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レンズレビューVol.4 遠景解像 編 2023年6月30日
- ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レンズレビューVol.3 ボケ 編 2023年6月28日
- ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レンズレビューVol.2 解像チャート 編 2023年6月24日
- ニコン NIKKOR Z DX 24mm f/1.7 レンズレビューVol.1 外観・操作・AF 編 2023年6月23日
解像力チャート
撮影環境
テスト環境
- カメラボディ:Z 8(DXクロップ)
- 交換レンズ:NIKKOR Z DX 24mm f/1.7
- パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)」
- オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
- 屋内で照明環境が一定
- 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
- RAW出力
- ISO 64 固定
- Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
・シャープネス オフ
・ノイズリダクション オフ
・色収差補正オフ
・格納されたレンズプロファイルオフ - 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
(像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック) - 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)
補足
今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。
テスト結果
中央は絞り開放から良好な解像性能を発揮し、F1.7からF11の絞り全域で安定した結果が得られます。周辺部や隅は開放付近でワンランク低い結果となるものの、F2.8~F4まで絞ることで中央に近い性能まで向上。全体的なピークはF4からF11で達成。
面白いことに、本レンズの最小絞りは「F11」と小さく、それ以上に絞り込むことはできません。APS-Cにおける回折の限界を考慮すると妥当な数値にも見えますが、光量を抑えたい時にF11では力不足と感じるかもしれません。
中央
よく見るとF1.7からF4まで絞るとコントラストが改善。球面収差や軸上色収差はF1.7から良好な補正状態。数値上の結果はほとんど変化ありませんが、F2.8以降は2000万画素以上のセンサーで伸びしろがあるように見えます。(ローパスフィルターレスと思われるZ 8では偽色が発生しており、解像感を損なっているように見えます)
周辺
中央と比べると絞り開放がソフトなものの、F2.8~F4で徐々に改善します。絞れるなら絞ったほうが良く、F5.6-8でピークとなる。
四隅
周辺部と同程度か若干甘い画質。とは言え、低価格の準広角レンズとしては健闘しています。良好な結果を得たい場合はF4くらいまで絞るのがおススメ。全体的な均質性を重視するならF8くらいまで絞るのもアリ。
数値確認
中央 | 周辺部 | 四隅 | |
F1.7 | 3074 | 2211 | 2136 |
F2.0 | 3186 | 2120 | 1849 |
F2.8 | 3369 | 2881 | 1981 |
F4.0 | 3352 | 2919 | 2861 |
F5.6 | 3366 | 3003 | 2802 |
F8.0 | 3125 | 2973 | 2831 |
F11 | 2950 | 2851 | 2715 |
実写確認
まとめ
小型軽量で低価格な大口径広角レンズとしては良好なパフォーマンス。これと言って大きな弱点が無く、接写でも周辺部までまずまず安定した結果を得ることが可能。ちょうど良い24mm単焦点。
絞ることで周辺部や隅が改善。均質性を求めるのであればF8くらいまで絞ったほうが良いかもしれません。当ブログでのテスト方式(測定位置ごとにピント合わせ)では問題ないものの、近距離では像面湾曲の影響が残っています。ピント面が歪むため、フラットな被写体でパンフォーカスを得たい場合はしっかりと絞って被写界深度を深くする必要あり。とは言っても、近距離でフラットな被写体をパンフォーカスしたいシーンは少ないと思いますが…。
遠景は今後テスト予定です。ざっと使ってみた限りでは近距離とよく似た傾向に見えますが、結果やいかに。
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