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銘匠光学 TTArtisan 100mm f/2.8 M42 レンズレビューVol.3 解像チャート 編

銘匠光学「TTArtisan 100mm f/2.8 M42」のレビュー第三弾を公開。今回は恒例の解像力チャートを使い、EOS R5と組み合わせた際の近距離解像性能をチェックしています。

TTArtisan 100mm f/2.8 M42のレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:TTArtisan 100mm F2.8 M42
  • 交換レンズ:EOS R5
  • パール光学工業株式会社「【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子先幕
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

最新の光学設計とは比べ物にならないものの、3群3枚の非常にシンプルな光学設計のレンズとしては健闘しています。F2.8は球面収差の影響もあり低調ですが、絞ると全体的に改善。F5.6まで絞ると中央から広い範囲でシャープな結果を得ることができ、F8-11まで絞れば隅も良好な結果となります。

中央

F2.8は球面収差が強く残っているため、低コントラスト。ただし、ピントの山はシャープで、画像処理次第で切れ味のある描写を得ることが可能。F4まで絞るとコントラストが大幅に改善。F5.6まで絞ると非常にシャープな結果を得ることができます。

周辺

中央と同じくF2.8は低コントラストで、若干ソフトですがピントの山は識別可能。F4まで絞るとコントラストが改善するものの、細部の解像性能はイマイチ。F5.6まで絞るとシャープとなり、F8でピークに達します。

四隅

中央や周辺部と比べると、低コントラストで細部が甘いソフトな画質。F4まで絞っても実用的とは言えず、F8までしっかりと絞る必要があります。ピークはさらにF11まで絞ったところですが、回折やシャッタースピードとのバランスを取るのであればF8も許容範囲内。

数値確認

中央 周辺部 四隅
F2.8 3431 2532
F4.0 3592 2529
F5.6 4009 3327 1948
F8.0 4005 3880 3175
F11 4005 3630 3527
F16 3449 3402 3232
F22 2474 2604 2552

実写確認

まとめ

3群3枚のシンプルな構成ですが、予想していたよりも良く写ります。意外にも普通に使えてしまうレベル。もちろん、F2.8は球面収差によりコントラストが低く、隅はかなり絞らないとシャープとなりません。それでも、実写で使う分には問題と感じず、中央から広い範囲は概ね満足のいく結果が得られます。シャボン玉ボケを楽しみつつ、オールドレンズの「100mm F2.8」として遊ぶのも大いにあり。
F4~F5.6まで絞ると、もう少し緩くても良いかなと感じるくらいにはしっかりと解像します。絞った際の後ボケは球面収差が収束して滑らかで綺麗な描写。

購入早見表

作例

関連レンズ

  • Trioplan 100mmF2.8 II

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