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TTArtisan AF 40mm F2 レンズレビューVol.2 解像チャート編

「TTArtisan AF 40mm F2」のレビュー第二弾 解像チャート編を公開。接写時は球面収差の影響が残っているものの、少し絞れば中央でシャープな結果を得ることが出来ました。

製品提供について

このレビューは株式会社 焦点工房より無償提供された製品を使用しています。
金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。

簡易的なまとめ

近距離では絞り開放からシャープでコントラストの高い結果は期待できません。球面収差が少し強めに残っています。しかし、Z 40mm F2のように、柔らかい後ボケが得られます(接写時限定)。パンチのあるピント面が必要な場合は、F4くらいまで絞ると広い範囲でシャープな結果となる。

At close range, sharp, high-contrast results cannot be expected with the aperture wide open. Spherical aberration remains slightly strong. However, as with the Z 40mm F2, soft background blur can be achieved (when shooting close-ups). If you need a sharp focus plane, stop down to around F4 for sharp results over a wide area.

 TTArtisan AF 40mm F2のレビュー一覧

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:Z8
  • 交換レンズ:TTArtisan AF 40mm F2
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

NIKKOR Z 40mm f/2 とよく似た傾向。絞り開放では中央でも若干ソフトな画質で、絞ると改善します。フレーム周辺や隅は大幅に低下し、F5.6-F8まで絞ると実用的な画質となる。

至近距離でフレーム周辺や隅に被写体を配置することは少ないと思うので、過度に心配する必要はありません。しかし、そのような場面では十分に絞る必要があります。

中央

最短撮影距離付近では球面収差が少し残っています。滲むような描写でコントラストが低下。F2.8と大幅に改善し、F4で球面収差はほぼ解消。その後に大きな変化はありません。

周辺

中央と比べてさらにソフトな画質。F4まで絞ると大幅に改善します。ただし、細部のディテールが中央並みとなることはありません。

四隅

周辺からさらに画質が低下。絞りによる改善速度も遅く、満足のいく結果を得るにはF8くらいまで絞る必要があります。近距離で四隅の性能を必要とされるシーンは少なく、過度に心配する必要はありません。

数値確認

Center Mid Corner
F2.0 3377
F2.8 3604 2702
F4.0 4181 2976 1101
F5.6 4280 3584 2064
F8.0 4304 3325 2450
F11 3871 3300 2576
F16 3409 2871 2424

比較

傾向はZ 40mm F2とよく似ています。逆にF2.5から驚くほどシャープな結果が得られるFE 40mm F2.5 Gとは雲泥の差。シャープな40mmが欲しい場合、ソニーGは価格差以上の価値があると思います。MFでも良いのならば、NOKTON 40mm F1.4 も面白い選択肢。

まとめ

近距離では絞り開放からシャープでコントラストの高い結果は期待できません。球面収差が少し強めに残っています。しかし、Z 40mm F2のように、柔らかい後ボケが得られます(接写時限定)。パンチのあるピント面が必要な場合は、F4くらいまで絞ると広い範囲でシャープな結果となる。

解像性能は低すぎず、高すぎず。ソニーGのように目に見えてシャープな結果ではないものの、適度に柔らかい、(高性能な)ニコンZとは少し違った描写を楽しむことが出来ます。

ちなみに遠景は近距離ほどソフトではありません。もちろんF2の開放から全域でシャープとは言えないものの、絞ると健闘している印象あり。

購入早見表

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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