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VILTROX AF 25mm F1.7 レンズレビュー Vol.4 諸収差編

「VILTROX AF 25mm F1.7」のレビュー第四弾 解像チャート編を公開。低価格で入手できる大口径レンズですが、諸収差は全体的に良く補正されています。

簡易的なまとめ

低価格で入手できる大口径レンズですが、諸収差は全体的に良く補正されています。特に重要となる絞り開放の色収差補正に問題はなく、F1.7を様々なシーンで快適に利用することができます。
歪曲収差や像面湾曲、コマ収差も良好な補正状態です。建築物、夜景、天体など、多くの撮影シーンで使いやすく、これと言った欠点は思いつきません。

Although this is a large-aperture lens available at a low price, various aberrations are well corrected overall. There are no issues with chromatic aberration correction at the maximum aperture, which is particularly important, allowing comfortable use of F1.7 in a variety of scenes.
Distortion, field curvature, and coma aberrations are also well corrected. This lens is easy to use in many shooting scenes, such as architecture, nightscapes, and astrophotography, and I cannot think of any notable drawbacks.

VILTROX AF 25mm F1.7のレビュー一覧

像面湾曲

像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。

中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指しています。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の可能性あり。

最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないものの、近距離では収差が増大して目立つ場合があります。と言っても、近距離でフラット平面の被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。

ただし、無限遠でも影響がある場合は注意が必要。風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか問題の回避手段がありません。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

フォーカスした場所によるピントのずれは目立ちません。絞り開放から許容範囲内に収まっているように見えます。

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレームの周辺部から隅に現れる色ずれ。軸上色収差と異なり、絞りによる改善効果が小さいので、光学設計の段階で補正する必要があります。ただし、カメラ本体に内蔵された画像処理エンジンを使用して、色収差をデジタル補正することが可能。これにより、光学的な補正だけでは難しい色収差の補正が可能で、最近では色収差補正の優先度を下げ、他の収差を重点的に補正するレンズも登場しています。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向あり。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

絞り値全域で良好に補正されています。追加の補正はほとんど必要ありません。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれ。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられます。F1.4やF1.8のような大口径レンズで発生しやすく、そのような場合は絞りを閉じて改善する必要があります。現像ソフトによる補正は可能ですが、倍率色収差と比べると処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えておきたいところ。ただし、大口径レンズで軸上色収差を抑える場合は製品価格が高くなる傾向があります。軸上色収差を完璧に補正しているレンズは絞り開放からピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できます。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

AF 25mm F1.7は高輝度のシーンにおいても色収差を良好に補正しています。絞り開放から色収差の影響は軽微で、F4までに解消します。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうこと。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすく、魚眼効果のような「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

参考:ニコン 収差とは

比較的補正が簡単な収差ですが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となります。

実写で確認

良好な補正状態ですが、ごく僅かな樽型歪曲。フレーム周辺に直線的な被写体を配置すると歪曲が少し目に付きます。無視できる程度で、一般的な撮影で追加の補正は必要ないように見えます。

コマ収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないこと。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要あり。

参考:ニコン 収差とは

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる場合もあります。

実写で確認

完璧な補正状態ではないものの、F1.7から無視できる程度に良く抑えられています。F2.8-4でほぼ解消。

球面収差

前後のボケに大きな変化が無く、球面収差を良好に補正しているように見えます。

まとめ

低価格で入手できる大口径レンズですが、諸収差は全体的に良く補正されています。特に重要となる絞り開放の色収差補正に問題はなく、F1.7を様々なシーンで快適に利用することができます。

歪曲収差や像面湾曲、コマ収差も良好な補正状態です。建築物、夜景、天体など、多くの撮影シーンで使いやすく、これと言った欠点は思いつきません。

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作例

オリジナルデータはFlickrにて公開

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