このページでは一眼カメラ用交換レンズ「XF35mm F1.4 R」の情報を収集しています。
更新情報
- 2017.5.24:レイアウトを変更し、参考リンクを多数追加しました。
- 2015.7.21:ページを公開
データベース
レンズの特徴
中央解像力 | 開放 非常に良好 ピーク 非常に良好 ピーク F4-F5.6 |
周辺解像力 | 開放 甘い ピーク 良好 ピーク F4-F8 |
軸上色収差 | やや目立つ | 倍率色収差 | 良好 |
球面収差 | 開放付近 影響あり | コマ収差 | 非常に目立つ |
非点収差 | とても良好 | 歪曲 | 樽型 極小 |
周辺減光 | 開放 中程度 比較的良好 |
逆光耐性 | 並 |
AF | まずまずのAF速度 僅かに作動音あり |
MF回転角 | 電子制御式 |
最大撮影倍率 最短撮影距離 |
0.17倍 28cm?∞ |
手ぶれ補正 | ー |
フィルター | 52mm | 重量 | 187g |
ボケ傾向 | 前ボケ…硬調・後ボケ…滑らか 玉ボケ…滑らかだが色づきあり |
||
備考 | 絞りリング・金属鏡筒 |
管理人レビュー
レビュー
購入早見表
フジノンレンズ XF35mmF1.4 R | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
ソフマップ | e-BEST | ノジマ | PayPay |
ビックカメラ | PREMOA | ||
レンズキャップ? FLCP-52 | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
フィルター購入早見表
プロテクト | C-PL | ND | ソフト |
X-CAP |
レンズデータ
レンズ仕様
型番 | XF35mmF1.4 R |
---|---|
レンズ構成 | 6群8枚(非球面レンズ1枚) |
焦点距離 | f=35mm(35mm判換算:53mm相当) |
画角 | 44.2° |
最大口径比(開放絞り) | F1.4 |
最小絞り | F16 |
絞り形式 |
|
撮影距離範囲 |
|
最大撮影倍率 | 0.17倍 |
外形寸法:最大径×長さ(約) ※先端よりマウント基準面まで |
ø65.0mm×50.4mm |
質量(約) ※レンズキャップ・フード含まず |
187g |
フィルターサイズ | ø52mm |
略称 | F XF35MMF1.4 R |
MTFチャート
レンズ構成図
競合レンズ
- フジノンレンズ XF35mmF2 R WR
- Touit 1.8/32
- SPEEDMASTER 35mm F0.95 II
- 35mm F1.4 AS UMC
- 35mm F1.2 ED AS UMC CS
海外の評価
Photographylife
- 2011年にX-Pro1と共にリリースされた単焦点レンズだ。最初に発表したレンズ3本の中で間違いなく最も人気があるモデルだ。
- 富士フイルムレンズのビルドクオリティは優れている。このレンズも例外では無く、金属鏡筒・金属マウント・金属製レンズフードである。
- フォーカスリングは電子制御式でハードストップは無く、ピント距離表示もない。
- 絞りリングはF1.4からF16まで、1/3段ごとに動作する。残念ながらリングは滑らかすぎ、緩すぎる。他の富士フイルムレンズくらい硬い方が良かった。他のレンズでも同様に緩いと感じるモデルがある。
- 金蔵製レンズフードは正方形のコンパクトな形状だがいくらか問題がある。レンズ前面に一般的なキャップを装着できないので、専用のゴムキャップを利用する必要がある(しかし簡単に外れるため何度か紛失している)。さらにレンズフードを逆さ付けすることが出来ない。
- オートフォーカスの駆動音はかなり大きい。ファームウェアアップデートにより改善したが、まだまだ駆動音は大きい。
- フォーカス駆動に加えて絞り羽根の動作音も大きい。
- オートフォーカスは非常に高速で良好だ。精度はカメラに依存する。最初はあまり感心しなかったが、度重なるファームウェアアップデートやAFシステムの改善でとても正確になっている。Imatestを使ったテスト中にMFで微調整の必要は感じなかった。
- シャープネスは優れている。中央はF1.4からとてもシャープなので、被写界深度の調整で絞りを利用すると良いだろう。四隅は少し見劣りするものの、絞ると改善する。
- コントラストは良好で発色も抜群だ。色は間違いなく富士フイルムの強みと言える。
- ラボテスト
・中央解像はF1.4から見事な性能だ。F4まで絞るとピークの性能となる。
・周辺領域も非常に良好だが、中央と比べると少し低下する。
・四隅は中央や周辺ほど良く無いが、絞ると改善し、F5.6でピークとなる。
・シャープネスで非難すべき点は無い。注意するとしたら絞り開放付近の四隅くらいだろう。 - ボケは状況によって評価が分かれる。光源が大きく、明るくない場合はとても滑らかで美しい描写だ。一方、光源が明るい場合は玉ねぎボケとなる傾向がある。
- 周辺減光は絞り開放で少し影響を受けるが強くはない。F2まで絞ると大きく改善する。
- 逆光耐性は良好だ。
- 歪曲収差はRAWでもJPEGでも驚くほど小さい。RAWでもわずか0.18%である。
- 色収差補正はとても良好だ。
- Touit 1.8/32
・富士フイルムより300ドルほど高価だ。
・F値は2/3段暗い。
・外装は素晴らしい金属鏡筒だ。
・AF駆動音が大きく、速度が比較的遅い。
・富士フイルムと同じく絞りリングが緩い。
・F2.8までの中央解像はXFがより良好だ。
・周辺や四隅もXFが良好であり、特にF4以降は引き離される。
・XFは玉ねぎボケの問題を抱えている。
・Touitのボケは縁取りが目立つ。
・Touitは歪曲収差や色収差が大きい。
・Touitは値札ほどの価値は無いように見える。
小型軽量ながらF1.4の大口径、優れたビルドクオリティ、比較的低価格、そして見事な光学性能のレンズだ。緩すぎる絞りリング、煩いAFなどの問題はあるが、富士フイルムユーザーが最初に検討すべきレンズの一つと言える。
Photographylife:Fuji XF 35mm f/1.4
Admiringlight:完璧では無いが魔法のような素晴らしい描写
- このレンズはX-Pro1と共に産声をあげた最も古いXFレンズの一つだ。
- 頑丈な造りで60年代の古いマニュアルフォーカスレンズのような感じだ。
- フォーカシングによって鏡筒が伸びるタイプである。
- 絞りリングはまずまずだ。XF90mmほど滑らかでは無く、14mm F2.8ほど緩々でもない。絞り値は1/3段ごとに選択できる。
- フォーカスリングは減衰されているが、より新しいXFレンズほど滑らかではない。悪く無いが、僅かに「擦れ」を感じる。
- F1.4大口径レンズながらとてもコンパクトだ。X-T1からX-M1、X-Aシリーズに取り付けても操作は良好だ。
- 金属製のレンズフードは逆さ付け不可で独自のキャップが必要だ。キャップはバッグから取り出すときに外れ、逆さ付け不可のフードはカバンを圧迫する。
- オートフォーカスの速度は穏やかで動作音はとても大きい。像面位相差AFを使うと素早く高速だ。
- シャープネスはレンズのサイズと大口径を考慮するととても良好だ。F1.4からフレーム70%は良好なシャープネスだが、さらに外側のフレームはソフトである。F2まで絞ると隅が少し改善し、中央はより良好となる。F4-F5.6まで絞ればフレーム全域でシャープネスが劇的に改善する。
- ボケは完璧と言い難いが、個人的な意見としては素敵な描写だ。一般的な背景は滑らかで柔らかく、玉ボケは均質で柔らかい。
- 他のフジノンレンズと似たコントラストだ。絞り開放では僅かにコントラストが低下するものの、F2まで絞ると大幅に向上する。色はおよそ正確だ。
- 倍率色収差は良好に補正されほとんど発生しない。軸上色収差は一般的な状況では警備である。
- 歪曲収差は僅かな樽型だ。
- 逆光耐性は最小限度まで抑えられている。
- 周辺減光は絞り開放で目立ち、F4まで絞っても完全に解消はしない。
長所:小型で良好な造り、F1.4、絞り開放からシャープな中央画質、美しいボケ、心地よいコントラスト、良好な色収差補正、低歪曲、全体的に美しい描写
短所:騒がしいオートフォーカス、絞りリングが少し固い、レンズフードのデザイン、周辺減光が大きい、絞り開放の隅がソフト
完璧なレンズでは無く、絞り開放の四隅は間違いなくソフトだ。そしてフォーカス駆動はノイジーでレンズフードのデザインは悪い。しかし、それでもこのレンズはお気に入りの一つである。
最も多用する単焦点では無いが、個性的な外観と美しい描写、滑らかなボケ、優れたシャープネスなどこの上なく素晴らしい。
フジフイルムはこのレンズのリニューアルに取り組んでいると聞くが、光学設計が変わったとしても特別魔法の掛かった描写は残してほしいものだ。
ePHOTOzine
このレンズはクラシックな50mm標準単焦点に近い画角で、多くのX-Pro1ユーザーの買い物リストに載っていることだろう。とてもシャープな画質を得ることができるレンズを組み合わせた新しいカメラシステムは多くのファンを獲得するはずだ。
とても高価に見えるかもしれないが、その造りと質感は価格に正当性を与えている。
長所:絞ると非常にシャープな中央画質、四隅のとても良好なシャープネス、とても軽い、昔ながらのデザイン、素晴らしい造り
短所:オートフォーカスが少し遅い、絞り開放でのAFが不正確
Lenstip
- 後玉は無限遠時に金属マウント面に配置されているが、最短撮影距離に近づくほど前方へ移動する。前方へ移動時は鏡筒内部への隙間で出来るため、内部へ異物が混入しやすい状況となる。近接時は前玉も前方へ移動し、最大で約8mmほど伸びる。内筒は金属製だ。
- 製造国は日本である。
- 11mm幅の絞りリングは程よく減衰され1/3段ごとに動作する。
- 電子制御のフォーカスリングは程よく滑らかに動作する。ピント距離全域を移動するには550度という非常に大きな回転角を要する。
- 解像度:
・X-Pro1の1600万画素センサーでテストしている。
・最高の単焦点レンズで51-53lpmmの数値に達している。
・MTFは一般的なAPS-Cセンサーで到達する51-51lpmmを遥かに上回る65lpmmに達するものだった。
・絞り開放は良像を下回っているが、F2まで絞ると急上昇し50lpmmを超え、F2.8では既に60lpmmと非常に高い数値となる。
・興味深いことにシグマ30mm F1.4 EX DC HSMも似たような傾向だ。誤差の範囲だが、シグマがさらに良好だ。
・レコードとなる結果はF4まで絞った時である。
・シグマとの違いはフレーム端にある。シグマはF4-F5.6まで絞らないと実用的な画質とならないが、フジノンはF2.8で達成している。 - このような大口径レンズはしばしば軸上色収差に大きな問題を抱えている。このレンズも例外では無く、絞り開放からF2まで絞っても軸上色収差は目に付く。おそらく目立つレベルではないが、目に付くことはあるだろう。
- 倍率色収差は開放付近で低い数値となっているが、F2.8より大きなF値の場合には中程度まで増加する。
- 球面収差の補正は完璧では無く、絞り開放においてのみ影響が見られる。
- 歪曲収差はデジタル補正無しで-0.55%と低い数値だ。デジタル補正が適用されていないため、RAWでもJPEGでもほぼ同じ画角となっている。
- コマ収差は絞り開放で本当に目立つ。これはF2まで絞っても気が付くレベルである。
- 非点収差はの平均値は僅か1.2%と素晴らしい結果だ。これがシグマとの差を決定的なものとしている。
- 玉ボケは絞り開放の四隅で大きく欠け、球面収差の影響が見られる。玉ねぎボケの傾向は見られない。
- 周辺減光は未補正のRAWにおける絞り開放でー1.74EVと非常に大きな数値だ。F2まで絞ってもー0.95EV残存している。これは一眼レフ用のシグマより悪い数値であり、センサーと後玉の距離が短くテレセントリック性が起因していると思われる。ただし、絞った時の改善スピードは他のレンズよりも良好だ。
- 最大透過率は94%と非常に高く、広範囲で正確な演色性が期待できる。逆光耐性はとても良好だ。
- オートフォーカスはとても速く、ピント全域を0.5?0.7秒で移動する。ノイズは僅かに聞こえる程度だ。問題はX-Pro1と組み合わせた際のAF精度である。調子が良いと失敗率は14%となるがそれでもこの価格帯のレンズとしては失敗率が高い。
長所:しっかりとしてコンパクトな鏡筒でカメラとのバランスが良好、素晴らしい中央画質、合理的な色収差補正、僅かな歪曲、目立たない非点収差、しっかりとした逆光耐性
短所:絞り開放付近の四隅の画質、目立つ軸上色収差、ハッキリとしたコマ集、周辺減光が大きい、AFが不正確
このレンズはAPS-C用としては最も高価な標準レンズだ。ニコン「AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G」やソニー「DT35mm F1.8 SAM」との価格差はその造りやレンズの明るさを考慮すると納得できるものだろう。しかし、シグマ「30mm F1.4 EX DC」を考慮するともう少し慎重になる必要がある。シグマの造りは非難しようがなく、より広い画角をカバーする日本製のレンズだ。そして、フジノンよりも安価で光学性能はとても似ている。
フルサイズ用の50mm F1.4と比較すると、フジノン35mmはあまり感動を得ることができない。多くのフルサイズ用50mm F1.4はとても安価であり、光学的にもメカ的にも素晴らしいツアイスや光学性能がとても良好なシグマが例外(安価ではない)だけだ。
とは言え我々は悲観的にこのレビューを終えるつもりはない。このレンズはしっかりとした造りで中央画質は本当に素晴らしい画質を提供している。X-Pro1に追加する良いレンズとなるだろう。
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