このページでは一眼カメラ用交換レンズ「XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS」の情報を収集しています。
更新履歴
- 2019-04-16:全体的にページを更新しました。
- 2016-06-21:ページを公開しました。
データベース
レビュー
購入早見表
レンズデータ
レンズ仕様
型番 | XF55-200mmF3.5-4.8 R LM OIS |
---|---|
レンズ構成 | 10群14枚 (非球面レンズ1枚、異常分散レンズ2枚) |
焦点距離 | f=55 - 200mm (35mm判換算:84 - 305mm相当) |
画角 | 29°- 8.1° |
最大口径比(開放絞り) | F3.5 - F4.8 |
最小絞り | F22 |
絞り形式 |
|
撮影距離範囲 |
|
最大撮影倍率 | 0.18倍(テレ端) |
外形寸法:最大径×長さ(約) ※先端よりマウント基準面まで |
ø75mm×118mm(ワイド端)/177mm(テレ端) |
質量(約) ※レンズキャップ・フード含まず |
580g |
フィルターサイズ | ø62mm |
紹介
フジフィルムXFシリーズの望遠レンズとしては最も手頃な価格で手に入るズームレンズだ。
このレンズは他のXFレンズ同様、光学性能に妥協しない構成になっている。特に色収差をしっかりと補正する為にスーパーEDレンズ1枚とEDレンズを用いている。さらに、非球面レンズを用いる事でズーム全域で安定した描写性能と絞り開放からシャープな画像を提供してくれる。
解像力は広角側で飛び抜けており、開放から非常にシャープな描写。望遠端に向かって描写がやや甘くなっていくものの、F8のピークまで絞るとしっかりと解像する。逆光性能はフードを装着しなくても問題無い程度で、フードを装着することでさらに向上する。
F値変動のズームレンズだが、一般的な望遠ズームと比べてテレ端がF4.8と一般的なF5.6よりも半段明るくなっている。さらに手ぶれ補正は効き目の強い4.5段分の補正効果を実現。AFにはリニアモーターを用いた高速フォーカシングに対応している。
単焦点のラインナップが多いXFにおいて、望遠側は今のところズームレンズのみ。特に手頃なXCシリーズという手もあるだろうが、X-T1やX-Pro2などに装着するのであればこちらをチョイスしたい。
ネックは50-140mm WRと違い、防塵防滴仕様となっていない点。コンディションの変化を気にするシーンが多いのであれば50-140mmを視野に入れてみよう。
関連レンズ
海外の評価
Optical Limits
- 金属マウントに金属鏡筒とビルドクオリティは非常に良好だ。
- 望遠側にズームすると内筒が伸びる。ズームリングは滑らかに動作するが、我々の見解としては固すぎる。
- ノイズれすのマイクロモーターはトップクラスのレンズに敵わないがとても高速なAFスピードである。
- 90mmから中程度の糸巻き型歪曲収差が見られるものの、それほど悪い結果でもない。55mmではRAWでも歪曲収差は見られない。
- 周辺減光は補正前のRAWファイルにおいて、ズームレンジ全域で強い減光が発生する。もちろん絞るとこれは改善するが、望遠ではF8まで絞る必要がある。
- 解像性能:
・中央領域は基本的にとても良好だ。F5.6でピークに達する。
・ズームレンジ全域で端や隅は非常に良好だ。
・回折はF11で僅かに発生しているが、まだ実用的な画質だ。
・像面湾曲は見当たらない。
・最初に購入した一本は偏芯が強かったが、2本目の個体は手ぶれ補正搭載レンズの平均値よりも遥かに良好だった。 - 倍率色収差は非常に良好な補正である。
- 前ボケはとても滑らかだが、後ボケは少し騒がしい。玉ボケには玉ねぎボケと言われる現象が見られ強い縁取りも発生している。
XF55-200mm F3.5-4.8 R LM OISはとてもバランスの取れたレンズだ。光学性能は優れたものでは無いが、弱点はほとんど無い。ズームレンジ全域、フレーム全域でとてもシャープ、ボケ質はこのクラスとしては平均的だ。
ビルドクオリティはとても良好だが、ズームリングは固すぎる。AFスピードは最速ではないかもしれないが、ミラーレスシステムとしてはしっかりしたものだ。そして価格設定は程よい。
よくやったフジフイルム!
IMAGING RESOURCE
- 35mm判換算で83-300mmに相当する望遠ズームレンズだ。最大F値はズームレンジ全域でF22、絞り開放F値は55mm(F3.5)-70mm(F3.7)-100mm(F4)-135mm(F4.4)-200mm(F4.8)となる。
- シャープネスは135mm以下で特にシャープな結果となる。55mm F3.5では非常にシャープで絞っても改善しない。この傾向は100mmまで続く。100mm F4は僅かに低下するものの、F5.6まで絞るととても良好なシャープさを得ることが出来る。
- 135mmではシャープネスが少し低下し、我々が得た個体ではフレーム下半分が上半分よりもソフトになってしまう偏心の兆候を示した。絞り開放F値はF4.4だが、F5.6まで絞ることで大幅に改善し、F8まで絞れば非常にシャープとなる。
- 200mmでとても良好なシャープネスを得ることは出来ないが、しっかりとしたシャープネスではある。F5.6まで絞ると均質な画質となり、それ以上絞っても改善しない。
- 回折はF11から目に付くが、F16までは大きな影響は無い。
- 色収差は補正はとても良好だ。135mmを超えると僅かに色収差が発生し、200mmでは明らかとなる。しかしそれでも非常に良好な補正状態だ。
- 周辺減光は良く抑えられている。
- 歪曲収差は全域でフラットだ。
- オートフォーカスはとても高速で静かな駆動音だ。
- 金属製鏡筒でビルドクオリティの高いレンズの作りだ。
- 望遠ズームとしてはそれほど重くは無いのだが、小型軽量なXシリーズボディでは少し嵩張ると感じるかもしれない。
- 幅2インチのズームリングはとても滑らかな動作で55mmから200mmの間に70度の回転角を持つ。
- 手ぶれ補正の公称値は4.5段だが、我々のテストでは55mmで3.5段、200mmで4.0段となった。公称値には及ばないが優れた結果である。
このレンズについて指摘すべき点は200mmのパフォーマンスくらいだろう。レンズは広角側に最適化しており、必然的に200mmでは少し感心しない性能となっている。それ以外の点では全て素晴らしい(効果的な手ぶれ補正・他社よりも少し明るい絞り値など)。XF18-55mmを補完する望遠ズームレンズを探しているのであれば悩む必要は無いはずだ。
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