Lenstipが「VILTROX AF 15mm F1.7」のレビューを公開。小型・軽量・低価格ながら、中心解像度は驚異的で、全体として非常に優れた結果を示したとのこと。
Lenstip:Viltrox AF 15 mm f/1.7 Air
- 外観:黒いプラスチック外装で、鏡筒の前方には「AF 15/1.7 XF」と刻印。APS-C対応、最短撮影距離0.23m、フィルター径58mmなどの情報が記載されている。付属品は前後キャップ、花型フード、ソフトケースで、価格240ドル以下としては非常に充実。
- 構造:金属製マウントを採用し、縁にはUSB-Cポートを備える。マウント内には直径1.5cmの後玉と電子接点が配置。光学構成は10群12枚で、EDレンズ3枚、非球面2枚、高屈折率ガラス3枚を使用しており、価格帯を考えると贅沢な設計。
- 携帯性:Viltroxレンズの中でも最小・最軽量の部類。
- 操作性:記載なし。
- AF:富士フイルムX-T2およびX-T3でテストした結果、AFは静かで高速、全域で約0.3〜0.5秒と良好。X-T2では精度が低く、時折ピント外れが発生したが、新型のX-T30では大幅に改善された。ただし、純正フジノンレンズよりは劣る。前ピン・後ピンの傾向は見られない。
- MF:幅約2.4cmのフォーカスリングを搭載。ゴム製リブ付きで、距離・被写界深度指標はない。やや抵抗感があるが操作性は良い。回転角は速度によって180〜240度と広く、精密なピント調整が可能。
- 手ぶれ補正:記載なし。
- 解像性能:開放で中心解像度76lpmmに達し、絞ると92.7lpmmに到達する驚異的な性能。価格を考えれば極めて優秀で、中心部は記録的なシャープネス。周辺部もF1.7で約52lpmmと高く、F2.8以降で60lpmmを超える。フレーム全域でバランスの取れた性能を持ち、小型・低価格レンズとしては異例の高解像度。
- 像面湾曲:記載なし。
- ボケ:広角レンズとしてはボケが滑らかで、美しい玉ボケ。玉ねぎボケと縁の明るさが見られるが、自然な印象。口径食は2段絞ると消失する。
- 軸上色収差:F1.7と広角の組み合わせにもかかわらず、色収差は軽微。開放付近ではわずかな色づきがあるが、絞るとすぐに減少する。3枚のEDガラスと3枚のHRガラスの効果が高い。
- 倍率色収差:全絞りで0.04%以下と極めて良好。F2.8付近でわずかにピークが見られるが、実用上問題はない。
- 球面収差:焦点前後のボケ円にわずかな縁の明るさがあり、軽度の球面収差が残るが、中程度に抑えられている。
- 歪曲収差:画角が広く低価格ながら、光学的補正がよく効いている。JPEG平均では-1.12%の樽型歪み、RAWでは-1.06%と控えめ。局所的には-2.5%程度の口ひげ型歪みが見られるが、このクラスとしては非常に優秀。動画撮影時は自動歪み補正が強すぎ、近距離撮影で糸巻き型歪みが発生するため、今後のファーム更新による改善が望まれる。
- 周辺減光:RAWで-2.59EVと大きいが、F2.8で-1.57EV、F5.6で-1.27EVまで改善する。広角・明るさ・小型設計を考慮すれば妥当な範囲。
- コマ収差:点光源の変形は最小限で、隅でも大きな変形は見られない。優れた補正。
- 逆光耐性:構造上フレアに弱いと予想されたが、実際は開放付近で非常に良好。太陽がフレーム外に近い場合のみ細長いフレアが発生するが、わずかな構図変更で回避可能である。高輝度下での耐性は期待以上。
- 光条:記載なし。
- 作例集:高解像データあり。
- 総評:小型・軽量・低価格ながら、中心解像度は驚異的で、全体として非常に優れた結果を示した。欠点は一部のボディでのAF安定性と動画時の歪み補正の強さ程度である。240ドルという価格を考えれば、性能・品質ともに圧倒的なコストパフォーマンスを誇る。APS-C対応の広角レンズとして強く推奨でき、「エディターズチョイス」受賞にふさわしい完成度。
- 競合について:記載なし。
- 備考:
2025年に登場したVILTROX Airシリーズの新製品。APS-C用としては「56mm F1.7」「35mm F1.7」「25mm F1.7」に続く新作であり、これまでで最も焦点距離の短い領域をカバーしています。対応マウントによっては競合製品が複数存在しているものの、3.7万円の価格設定が魅力的。
Lenstipのレビューによると、絞り開放から中央で良好な結果が得られるようです。この点で競合製品より優れているものの、隅に向かってパフォーマンスが低下する模様。隅まで非常に良好な結果を期待する場合はF4まで絞ったほうが良いみたいですね。このあたりの評価はOpticalLimitsやSony Alpha Blogとよく似ています。
その他の点も良好な結果で、一部の互換性の問題を除けばコストパフォーマンス抜群の広角レンズに仕上がっているようです。
私は2000万画素のZ50IIでテストしましたが、特に大きな問題はありませんでした。隅に向かって確かに性能は低下するものの、そこまで顕著ではありません。(絞り開放は中央でもコントラストが低下)2600万画素や4000万画素のような高解像センサーでは粗が目立つのかもしれませんね。
とは言え、Lenstipが言及しているように、価格を重視する場合は十分な性能を備えた魅力的なレンズです。色収差や歪曲収差も適度に補正されているので、気兼ねなく使いやすい。
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レンズの仕様
発売日 | 2025.7.30 |
レンズマウント | E/X/Z |
対応センサー | APS-C |
焦点距離 | 15mm |
レンズ構成 | 10群12枚 |
開放絞り | F1.7 |
最小絞り | F16 |
絞り羽根 | 12枚 |
最短撮影距離 | 0.23m |
最大撮影倍率 | 不明 |
フィルター径 | 58mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | HDナノコート |
サイズ | φ68×58.5mm |
重量 | 195g |
防塵防滴 | - |
AF | STM |
絞りリング | - |
その他のコントロール | - |
付属品 | レンズフード |
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