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EOS RPとEOS Rの違いを実機を使って解説するページ

このページではキヤノンのフルサイズミラーレス「EOS RP」と「EOS R」の実体験や写真を使った比較レビューを掲載しています。

EOS RPとEOS Rの違い

EOS RP:比較的安価

現行フルサイズミラーレスの初値としてはとても安い価格帯のカメラ。少し値下がりしたEOS Rと比べてかなり安く、そしてEOS RPはさらに値下がりする可能性があります。

店舗によってはEOS Rを買う金額で、EOS RP+RF35mm F1.8レンズキットが買えてしまう。

とは言え、これから解説するEOS RとEOS RPの違いを踏まえると、価格差を考慮してもEOS Rがおススメとなる場合が十分考えられます。

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EOS RP:小型軽量なフルサイズミラーレス

EOS RPは数あるフルサイズミラーレスの中でも非常に軽いカメラボディ。ほぼ最軽量で高さを抑えたカメラデザインは収納性が良好。

さらにボディサイズが抑えられている割に、操作性はEOS Rに近い感覚で扱うことが出来る。

携帯性はソニーの初代α7に近いが、より良好なグリップと操作性を備えてこのサイズと重量を実現している点で個人的にはベストスモールフルサイズミラーレス。

レンズは大きい

現状のRFレンズラインナップはサイズが大きなものが多く、EOS RPのサイズに合うものは「RF35mm F1.8 IS マクロ STM」くらい。

例えば唯一の標準ズームである「RF24-105mm F4L IS USM」はフルサイズミラーレス用標準ズームとしてはやや大きめ。EOS RPと組み合わせると良好な携帯性がスポイルされてしまいます。

EOS RPのグリップがあれば扱えないことは無いけど、バランスは間違いなく悪い。

キヤノンなら今後のレンズラインアップにコンパクトなレンズ群を盛り込んでくると思われますが、現状では注意が必要なポイント。

Before imageAfter image

どちらも防塵防滴だが…

EOS RもEOS RPも防塵防滴仕様のカメラ。

ただし、下の画像を見ても分かるようにEOS RPは部分的に耐候性が施されていない箇所が存在します。

例えばバッテリースロットドアやレリーズボタン周辺操作部はまったく耐候性がありません。そして、バリアングルモニタ接合部などはシーリング部材を使わず高精度化(隙間を狭めることにょり異物の混入を防ぐ)による防塵防滴仕様となっています。

EOS RPはEOS 6D Mark II程度の防塵防滴仕様なので過信は禁物と言ったところ。簡易防滴程度と捉えておくと良いかもしれません。

しかし、EOS Rにしても底面は手薄だったりするので注意が必要。

EOS R:少し良好なグリップサイズと形状

EOS Rのグリップはフルサイズミラーレスの中でも非常に握りやすい形状とサイズ。個人的には現行モデルのベストグリップと感じるほど(α7 II・α7 III・Z 7・EOS RP比)。

比較してEOS RPのグリップは小さい。(それでもα7シリーズのカメラグリップと比べると握りやすく感じますが…。)

特に小型化により高さが足りず、小指が余ってしまう点でマイナス。専用のエクステンショングリップを装着することで多少緩和しますが、それではEOS RPの携帯性・収納性が低下してしまいます。

付け加えると、EOS RPのグリップを覆っているゴムカバーの質感は少し安っぽい。

同程度:アクセサリーポートはほぼ同じ配置

両機のアクセサリーポートはほぼ同じ。違う点はHDMI 端子とUSB-C端子の配置が逆であることくらいでしょう。

エントリーながら、EOS RPはマイク端子とヘッドホン端子の両方を備えている。キヤノンとしては珍しい采配のデザイン。同価格帯の同社一眼レフ「EOS 6D Mark II」にはヘッドホン端子が無かったりします。

EOS R:電源オフ時のシャッター閉幕機能

EOS Rのみ電源オフ時にセンサー保護のためシャッター幕が閉じる仕様。競合他社でも採用したカメラが存在しない極めて貴重なポイント。

シャッター幕を傷つけやすくなる、というリスクはあるものの、それ以上にレンズ交換時にイメージセンサーが保護されているという安心感が大きい。

EOS RPはセンサー保護機構が無いものの、レンズ脱着時に除塵ユニットが自動的に動作する仕様。これは電源オフ時でも機能するため安心してレンズ交換を実施することが可能。地味だけど効果的でよく考えられた仕様。

EOS R:バッテリーが大きく・メディアスロットへ簡単アクセス

EOS RPが小型化の割を食っているカテゴリ。

フルサイズ一眼レフでも採用しているバッテリーを使うEOS Rと比べ、EOS RPのバッテリーは小型でAPS-Cミラーレス「EOS M」シリーズと同じ。

当然バッテリーライフにも影響しており、CIPA準拠の撮影枚数で130%ほどの違いがあったりする。

USB-PD対応モバイルバッテリーで充電可能

どちらもUSB-PD規格のモバイルバッテリーで充電可能。(少なくとも手持ちのAnker製品では問題無く充電可能でした)

小まめに充電できる環境ならばEOS RPのバッテリーライフでも特に問題とは感じません。

メディアスロットの配置に注意

EOS Rは右側面にSDカードスロットが一つ。

EOS RPはバッテリースロットと同じく底面にSDカードスロットが一つ。

どちらがアクセスしやすいかと聞かれたら素直にEOS Rと答えるでしょう。EOS RPの底面アクセスは大きめのカメラプレートを装着すると、蓋と干渉してSDカードを取り出すことが出来なくなってしまう。

EOS R:高解像・高倍率OLEDファインダー

大きく差が付くポイント。

EOS Rのほうがファインダー像が大きく、高解像。トレンドに沿ったOLEDファインダーで同価格帯のソニーα7 IIIよりも良好。

EOS RPは比較してファインダー像が小さく、低解像。APS-CミラーレスのEOS M5やEOS Kiss Mに近いパフォーマンス。

EOS RPのファインダーも必要十分なパフォーマンスは備えているものの、どちらが良いか?と聞かれたら迷わずEOS Rを選ぶはず。

アイカップはEOS Rのほうが大きく、同じようにファインダーを覗くとEOS RPは鼻がモニタに触れてしまう。このため、「タッチパッド領域」を調整しないとしばしば誤操作の元となる。

EOS R:高解像・大型モニター

ファインダーと同じく、EOS Rの高解像モニターは魅力的。EOS RPとの違いは一目瞭然と言えるほど見やすさが違う。

撮影後に写真を確認すると似たような構図でも確認しやすく、モチベーションが上がりやすい。

EOS R:M-Fnバー搭載

EOS RPには無い操作パーツ。

一般的なプッシュ式ボタンと異なり、指で触れるだけで任意の機能を呼び出したり操作することが可能。

操作方法はスマートフォンのように左右をタップ、もしくはスライドに対応。レスポンスはタッチパネルと同じくらい速いので慣れれば思っていたよりも使いやすかった。

EOS RPには無い操作方法ではあるものの、感度が高く誤操作が多かったり。カスタマイズの自由度が微妙に足りないなど不満な点が多い。

正直なところ、M-Fnバーよりマルチコントローラーを搭載して欲しかった。

同程度:上面のボタンレイアウト

EOS Rにはサブモニタ点灯ボタン(ボタンカスタマイズ対応)が配置されている以外でEOS RPとの差はほぼ無し。

どちらもカスタマイズ可能なM-FnボタンとRECボタンを備え、カスタマイズできないLOCKボタン・レバーが配置されています。

EOS Rは「MODE」ボタンもカスタマイズできますが、コレはカスタマイズせずにそのまま使ったほうが良いかも。(MODEを割り当てるボタンが限られているため)

最も多用すると思われるM-FnとRECボタンが同じ配置と役割を持っているのが大きく、優位性の差は感じません。

同程度:背面ボタンレイアウト

M-Fnバー以外のボタンレイアウトはほぼ同じで、ボタンカスタマイズも同程度。

特筆すべきことが無い程に似ている。敢えて言えば、EOS RはAF-ONやAELボタンに「MODE」機能を割り当て可能。

「MODE」の操作方法が違う

EOS RPは従来通りのモードダイヤルで操作に不便さも快適さも感じないはず。カメラをグリップした状態で親指一つで回すことが出来る。

一方のEOS Rはミラーレスとしては珍しいボタン方式。現行の国産フルサイズミラーレスではこのカメラのみ。

EOS Rモード変更画面

ボタンを押すとモード移行画面に切り替わるため、高速性で言うとEOS RPのダイヤル方式のほうが良い。動画モードへの移行はこの画面でINFOボタンを押す必要がありひと手間増える。

一方で視覚的に分かりやすく、ユーザー設定モードの状況が確認できる(FvやAvが表示される)のは素晴らしい。

サブ液晶モニタ(EOS R)

EOS Rはミラーレスの中で最も作りこまれているサブモニタを搭載。

一般的なステータスLCDの役割に加え、セルフタイマーの秒数表示、ダイヤルファンクションとの連動、MODE変更と連動、カード容量警告など様々なカメラ設定と連動しています。

「サブ液晶モニタがあって良かった」とこれほど感じたのはEOS Rくらいのもの。今後のOS Rシリーズでも採用し続けて欲しい。

ほぼ同等の高感度画質

解像度に僅かな違い(3000万画素:2600万画素)があるものの、実写で差は感じない程度。

高感度画質は同程度で特にこれと言った差を感じません。コストパフォーマンスで言えばより安価なEOS RPが良好。

どちらもISO12800まで実使用に耐えうる画質を維持しており、それ以降でも良好な色再現性を保っています。

ダイナミックレンジはEOS Rが少し有利

ダイナミックレンジとは、簡単に言うと「シャドウをRAW現像でどれだけ持ち上げる(明るくする)ことができるか」(厳密に言うとハイライトの復元力も)。

両機でISO 100・F11・1/15秒の露出設定で撮影したイメージを「Abobe Lightroom Classic CC」にて「露出補正+5」で現像してクロップしたものが以下のイメージ。

EOS Rのほうが僅かにノイズの点で優位性があるものの、シャドウ持ち上げによる画質低下と比べるとそこまで差を感じません。どのんぐりの背比べ。

どんぐりの背比べとは言え、ダイナミックレンジを数値としてみると0.5?1.5EVほどの差がある。

EOS RPのダイナミックレンジは2019年現在のフルサイズイメージセンサーとしてはやや低い数値なので、気になる人はEOS Rを選択した方が無難。

正直なところ、シャドウをガッツリ持ち上げるとどちらもノイズは少なからず増加します。

メニューシステムにおける設定項目の配置が異なる

思っていたよりも違っていたのがメニュー設定項目の配置。

例えば、EOS Rは「AF」でカテゴライズされたタブがあるのに対し、EOS RPは「カスタマイズ」の1項目にまとめられています(全てでは無く、多用すると思われる設定は撮影メニュータブに入っている)。

ざっと確認してみると、機能的にはそこまで変わらない。あくまでもEOS R・EOS RPの購入層に合わせたメニュー配置と言ったところ。

他社でも機能を削ってシンプルなメニューデザインにすることはありますが、キヤノンのように購入層に合わせたメニュー画面にすることは稀。と言うかキヤノン以外にあるだろうか?と感じるほど。

じゃあ、実際にどちらのメニューシステムが使いやすいか?

個人的にはAFシステムが独立してタブ化されているEOS Rが使いやすい。EOS RPは「撮影メニュー」タブに全てが集約しており、9ページもあるので少し使い辛さを感じます(EOS Rは6ページ)。

AFの基本性能に大きな差は無い

最新世代のデュアルピクセルCMOS AF同士なので特に差を感じない挙動。どちらも快適な像面位相差AFを利用できます。ボディ間の差は無いに等しいので、AF性能を改善したければレンズを見直した方が手っ取り早いかも。

競合他社と比べても顔認識・追従優先モード以外は遜色ないはず。カジュアルに使う分なら最も使いやすい(タッチ操作のレスポンスが良好というのも加味して)。

前述したように、設定項目の配置が異なるものの、機能的にはそこまで差が無かったりする。差が付くポイントは後述。

EOS R:ラージゾーンAF

EOS Rのみ利用可能。

「ゾーン」よりも大きく、大きな被写体を相手にするときなどに便利なエリアモード。一眼レフと異なり垂直のみならず、水平のラージゾーンを備えているのがポイント。

比較的専門性の高いAF方式なので、特にこだわりが無ければEOS RPの「ラージ」でも問題は感じないはず。

EOS R:フォーカスガイド機能

EOS Rのみ利用可能。

従来のピーキングと異なり、合焦までの距離感を掴みやすい表示でマニュアルフォーカスをアシストしてくれます。

レンズの距離エンコーダー必須らしいので電子接点の無いレンズなどは対応していない模様。

対応するマニュアルレンズを使うのであればEOS RPより圧倒的に使いやすい。

EOS RP:サーボAF対応瞳検出

瞳検出でサーボAFに対応しているのはEOS RPのみ。将来的にEOS Rもファームウェアアップデートで対応するようですが、今すぐ瞳サーボを使いたいならEOS RP。

RPに実装されている瞳サーボを使う限りではまずまず使えるレベル。レンズ側のアクチュエーター次第かなと言ったところ。

例えば、ナノUSM駆動のRF24-105だと快適、ギアタイプのステッピングモーターを使うRF35だとパフォーマンスが一気に落ちる。

EOS R:自由度の高い電子シャッター利用可能

EOS Rはキヤノン製一眼カメラとしては初となる「自由な」電子シャッター(サイレントシャッター)機能を搭載。

従来のようにSCNモード「サイレント撮影(AEはプログラムオート)」限定では無く、絞り優先AEやシャッタスピード優先AEでも利用可能。

シャッター音が全く発生しないので、静かさが求められるシーンで活躍が期待できる。(例えば寝ている動物などを撮影するとき)

EOS RPは従来通りSCNモード限定なので注意が必要。

EOS R:電子先幕シャッターのオン・オフと1/8000秒対応

EOS RPの先幕シャッターが電子式のみに対し、EOS Rはメカ式先幕を利用可能。

前述した電子シャッターと共に、シチュエーションに合わせたシャッター方式を選ぶことが可能。

さらにEOS RPよりも1段高速な1/8000秒のシャッタスピードを使うことが出来るので日中での大口径レンズの対応も比較的楽ちん。

EOS RPは電子先幕限定

人によっては大きな落とし穴となる可能性があるので要注意。

EOS RPは電子先幕シャッター限定かつ限定的な電子シャッター(SCNのみ)なので、大口径レンズを使った時にボケや露出にムラが発生する場合がある。そしてカメラ単体でその現象を回避する手段が無い。

シャッタスピードが速くなる日中にF1.4やF1.8の大口径レンズを使った撮影が多いのであれば、1/8000秒やメカ先幕のあるEOS Rを迷わず購入するべき。

ちょっと何言ってるか分からない場合は「EOS RPを使いこなす 電子先幕シャッターでボケは欠けるのか?編」を参照してください。

ちなみに今朝分かったのですが、社外製フラッシュ(純正でも同様かもしれませんが)を使ったハイスピードシンクロで致命的な露出ムラを確認。1/200秒からどのシャッタースピードでも同じ現象となってしまいます。

1/200s ハイスピードシンクロ例

この現象は同じフラッシュを使ったとしても、EOS Rの電子シャッター設定では発現しなかったりします。

同程度:高機能で安定した通信接続

どちらもWiFとBluetoothを搭載。

プロセッサーが同じDIGIC 8と言うこともあり、リサイズ時の処理・転送速度や表示時間に差は無い印象。

電源オフ時でもBluetooth接続を継続できる設定があり、カメラバッグに収納した状態で画像閲覧や転送が利用可能。(ただし、電源オフ状態でリモート撮影は不可)

電源オフで画像転送に対応しているのはキヤノンとニコン(今のところZ限定)、パナソニックくらいのものでしょう。

今回のおさらい

EOS RとEOS RPの特徴

おススメポイントは赤色、要注意ポイントは青色で表示

EOS R EOS RP
サイズ・重量 やや大きめ 小型軽量
防塵防滴 まずまず良好 並
グリップ とても良好 良好
アクセサリー 同程度
センサー保護 シャッター閉幕 無
バッテリー 並 やや悪
メディア アクセス良 アクセス悪
ファインダー 高解像・高倍率 並
モニター 高解像・大型 並
操作性 同程度
カスタマイズ性 同程度
高感度画質 同程度
ダイナミックレンジ 並 やや悪
メニュー 玄人・ミドル向け エントリー向け
AF 同程度
AF備考 ラージゾーン
フォーカスガイド
瞳サーボAF
ドライブ 同程度
シャッター 電子シャッター対応
1/8000秒
電子先幕限定
動画 4K DPAF対応 4K DPAF非対応
通信機能 同程度
価格設定 並 安

ご覧の様に、サイズと価格に問題が無ければEOS Rのほうが無難な選択肢。より良好なグリップ、高速シャッター、無難な画質、目に見えて良好なファインダー・モニターなどなど。EOS RPとの価格差を考えてもメリットが大きい。

とは言うものの、EOS Rの強みやEOS RPの欠点が気にならないのなら基本性能に対するコストパフォーマンスはEOS RPのほうがより良好。カジュアルに使うならEOS RPで事足りるパフォーマンス。

EOS RPの電子先幕シャッターは要注意

最も注意すべきはEOS RPの電子先幕シャッター仕様。場合によって描写で目に見える影響が出てしまう。

F2.8ズームレンズや一般的なズームレンズを使う分にはまず問題とならないため、電子先幕が絶対悪と言う訳ではありません。

しかし、この現象の回避手段が封印されている(電子シャッターがSCN限定)現状ではNDフィルターを装着するくらいしか対策が思いつかないのが残念なところ。

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