2025年5月2日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。1.4型付近のセンサーサイズを想定していると思われる広角単焦点レンズの光学系を複数掲載しています。NDフィルターやシャッターを搭載できるコンパクト設計を目指している模様。
概要
- 【公開番号】P2025070387
- 【公開日】2025-05-02
- 【発明の名称】光学系および撮像装置
- 【出願日】2023-10-20
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】虹彩絞り、NDフィルタおよびシャッタ等の光学要素を適切な位置に配置しつつ小型軽量な広角の光学系を提供する。
- 【背景技術】
【0002】
デジタルカメラ、スマートフォン用カメラ、車載カメラおよび監視カメラ等の撮像装置には、画角全体にわたって光学性能が良好で、かつ小型軽量の光学系が求められている。特にスマートフォン向けカメラでは、プラスチックモールドの非球面レンズを用いた小型かつ固定絞りの単焦点光学系が多く用いられる。さらに動画撮像に好適な全長が短いながらも虹彩絞り、NDフィルタおよびシャッタを搭載することも求められている。- 【0005】
しかしながら、特許文献1の光学系では、これを収容するレンズ装置としての外径ができるだけ小さくなるように、開口絞りの付近に動画撮像のための虹彩絞り、NDフィルタおよびシャッタを配置しようとしても、空間が足りずに配置できない。また、それらを開口絞りから離れた位置に配置しようとすると、レンズ装置の外径が大型化する。- 【0006】
本発明は、虹彩絞り、NDフィルタおよびシャッタ等の光学要素を適切な位置に配置しつつ小型軽量な広角の光学系を提供する。実施例1
- 焦点距離:9.47
- F値:2.88
- 半画角:47.57
- 像高:10.36
- 全長:27.22
- バックフォーカス:7.41
実施例2
- 焦点距離:11.68
- F値:2.88
- 半画角:41.11
- 像高:10.19
- 全長:27.14
- バックフォーカス:7.56
実施例3
- 焦点距離:6.75
- F値:1.85
- 半画角:46.56
- 像高:7.13
- 全長:18.77
- バックフォーカス:3.35
実施例4
- 焦点距離:8.41
- F値:2.88
- 半画角:50.47
- 像高:10.19
- 全長:29.95
- バックフォーカス:7.16
PowerShot V1のような1.4型センサー用としては像高が少し足りない気もしますが、そもそもセンサー全幅を使わない(電子手振れ補正用)前提の光学系と考えると丁度いいサイズ。画角は20~24mmあたりの超広角。実施例3のみ、想定しているセンサーサイズが異なります。
PowerShot V1は「8.2-25.6mm F2.8-4.5」のズームレンズを搭載しており、今回の光学系を内包するような光学系となっています。(当然、レンズサイズは遥かに大きいですが)
今回の光学系を採用したPowerShot Vシリーズの登場はあまり期待できないかもしれません。レンズが突出しないコンパクトな製品も見てみたいところですが。
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