このページでは登場が期待されている一眼レフカメラ「EOS 90D」と現行の一眼レフカメラ「EOS 80D」の外観やスペックの違いを見比べています。
Index
更新履歴
- 2019-08-30:バッテリーライフをCIPA準拠の数値に訂正しました。
- 2019-08-28:正式発表を受けてスペック比較表を手直ししました。(ライブビューのAFエリア・バッテリーライフを加筆)
- 2019-08-21:EOS 80Dのクロスセンサー数が間違っていたので修正しました(中央1点→45点)
- 2019-08-20:そろそろEOS 90Dが登場しそう…と言うことでEOS 80Dとの比較ページを作成しました。フライング掲載されたプロモーションビデオから判明した項目を比較表に追加しています。その他空欄は情報が判明し次第更新予定。現在EOS 90Dの最新情報は別ページにて収集しています。
価格の確認と各モデルの考察
EOS 90D | EOS 80D | |
発売日 | 2019-09 | 2016-03-25 |
希望小売価格 | オープン | オープン |
初値 | ?145,800 | ?125,690 |
EOS 90D
ポイント
- ジョイスティック型マルチコントローラーの実装
- 3250万画素CMOSセンサー
- EOS iTR AF・高性能なデュアルピクセルCMOS AF
- 連写性能の大幅強化
- 動画仕様の大幅強化
- 通信機能の強化
- バッテリーライフの大幅強化
- ボディ外装の仕様がほぼ同じ
外観こそEOS 80DやEOS 70Dを踏襲していますが、中身は完全に別物。ハイブリッド一眼レフの決定版と言っても過言では無いスペックとなっています。ハイエンドモデルと言うにはボディ外装や一部の仕様(カードスロットやバッファ)がイマイチですが、「これぞ2019年の一眼レフカメラ」と言った印象です。
EOS 80Dの流通価格を考慮すると諸手を挙げてEOS 90Dをおススメすることは出来ませんが、価格差なりのパフォーマンス差はある思って間違いないでしょう。EOS 80Dから乗り換えるのも大いにアリ。
EOS 90D ボディー | |||
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EOS 90D EF-S18-135 IS USM レンズキット | |||
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EOS 80D
ポイント
- 外装の仕様はEOS 90Dとほぼ同じ
- ファインダー使用時のAF性能は同程度
(ただしEOS iTR AFの差はある) - そこそこ優秀な連写性能
- まずまず使えるライブビュー撮影
EOS 90Dと見比べてしまうと全体的に見劣りしますが、発売から3年経過した今でも十分使える一眼レフカメラ(管理人も元EOS 80Dユーザーです)。手ごろな価格まで値下がりしており、実勢価格帯を考えるとコストパフォーマンスは高いと思います。EOS 90Dのような高速連写や高解像、ライブビューの使い勝手を求めなければEOS 80Dをチョイス。
EOS 80D ボディ | |||
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EOS 80D EF-S18-55 IS STM レンズキット | |||
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EOS 80D EF-S18-135 IS USM レンズキット | |||
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EOS 80D ダブルズームキット | |||
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外観の違い
ポイント
アップグレード
- マルチコントローラー搭載
- フロントダイヤル・背面ホイールの形状・材質
据え置き
- カメラ上部のボタンレイアウト・機能
- 再生ボタンを除くカメラ背面ボタンレイアウト
- ボディサイズ
正面
全体的なデザインはEOS 80Dを踏襲している模様。グリップ部に赤外線受光部を確認できるので従来通りのワイヤレスアクセサリーを使うことが出来そうですね。
グリップの形状もほとんど変わらず、バッテリーグリップがEOS 70Dや80Dと同じBG-E14を使用できるようです。一部異なるポイントがあるとすれば、ペンタプリズム部の形状が最新機種に多い平らなデザインとなっていることでしょうか。また、内蔵フラッシュ用ボタンの配置が僅かに異なります。
背面
最も大きな変化がマルチコントローラーの搭載。このクラスでマルチコントローラーを搭載するのはEOS 50D以来ですね。AFエリアの移動が飛躍的な向上を期待できそうです。
マルチコントローラーを配置するために背面ボタンレイアウトがやや変更されています。ほぼ従来通りですが、再生ボタンがホイール上部から下部へ移動しています。
上面
特に大きな変更点はありませんが、モードダイヤルからフラッシュ禁止モードが省略されているように見えます。フロントダイヤルは従来の切り込みの入ったデザインからローレット加工へと変化していますね。指の掛かりが良さそうです。
左側面
アクセサリー端子の配置は同じですが、EOS 80DのNFC表示が無くなっています。NFCが無くなったぶん、マイクとヘッドホン端子が広いスペースを占めるようになりました。
右側面
特に大きな変化は見られません。
スペックの違い
ポイント
アップグレード
- イメージセンサーの高解像化
- 画像処理エンジンのアップデート
- 圧縮RAW(C-RAW)に対応
- より高性能な測光センサー
- EOS iTR AFシステム搭載
- より高性能な像面位相差AFシステム
(広範囲・瞳AF対応) - 連写性能の大幅強化
- 4K 30p・FHD 120p対応
- ボディ内デジタルレンズオプティマイザ対応
- Bluetooth対応
- バッテリーライフが大幅強化
据え置き
- 同等のAF位相差センサー
- 同等の光学ファインダー
- 同等のバリアングルモニター
- 同等のピクチャーコントロール
- Bluetoothを除くインターフェース
- 同じバッテリー・縦位置グリップ
- 同等のボディサイズ・重量
注意
- MOV動画形式非対応
イメージセンサー
EOS 90D | EOS 80 | |
センサーサイズ | APS-C | |
センサー形式 | DP CMOS | |
有効画素数(万画素) | 3250万画素 | 2420万画素 |
最大記録画素 | 6960×4640 | 6000×4000 |
アスペクト比 | 3:2 4:3 16:9 1:1 |
|
ローパスフィルター | あり | |
手振れ補正(補正段数) | - | - |
光学IS連携(補正段数) | - | - |
APS-Cカメラとしては非常に高解像
現行のフルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IV(3040万画素)」や「EOS 6D Mark II(2620万画素)」よりも高解像なイメージセンサーを搭載しています。
これ以上のEOSシリーズは「EOS 5Ds/5Ds R」くらいしか無い状態です。他社のAPS-Cセンサーカメラを見渡しても3000万画素以上のカメラはありません(2019年8月現在)。
この高い解像性能に応えるEF-Sレンズがいくつあるのか?と気になるところですが、EF望遠ズームレンズを使ってさらにクロップ・トリミングする際は有効な解像性能と言えるでしょう。
プロセッサー
EOS 90D | EOS 80 | |
画像処理エンジン | DIGIC 8 | DIGIC 6 |
RAW出力形式 | 14bit C-RAW |
14bit M/S |
TIFF出力 | - | - |
記録メディア | SDXC UHS-II | SDXC UHS-I |
メディアスロット | 1 |
最新処理エンジン「DIGIC 8」
最新モデルに順次搭載している「DIGIC 8」がEOS 90Dにも使われています。
デジタルカメラのコアと言えるパーツであり、高速処理、高度な画像処理、4K動画対応など様々な改善をもたらしています。
SDXC UHS-II対応カードスロット
EOS 80Dと同じシングルスロットながらUHS-IIの高速書き込みに対応。対応するSDカードも種類が増え、安価な選択肢も多くなっています。
特にファイルサイズの大きい3250万画素で最速11コマ秒の連写が可能なEOS 90Dにとって大切なポイントと言えるでしょう。
露出
EOS 90D | EOS 80 | |
測光方式 | 22万画素RGB+IR測光センサー 216分割TTL開放測光 |
7560画素RGB+IR測光センサー 63分割TTL開放測光 |
測光範囲 | 評価 部分 スポット 中央重点 |
評価 部分 スポット 中央重点 |
露出モード | オート クリエイティブオート SCN フィルター P/A/T/M バルブ |
オート 発光禁止 クリエイティブオート SCN フィルター P/A/T/M バルブ |
常用ISO感度 | 100-25600 | 100-16000 |
拡張ISO感度 | 51200 | 25600 |
露出補正 | ±5 | |
フリッカー低減 | 対応 | |
DR補正 | ALO 高輝度・諧調優先 |
高精度な測光センサー
「EOS 7D Mark II」や「EOS 5D Mark IV」に搭載されている15万画素RGB+IR測光センサーよりも高解像な22万画素RGB+IR測光センサーを搭載。7560画素RGBのEOS 80Dと比べるとかなり高密度なセンサーとなっていますね。
光学ファインダーながら色情報を検出して追従性能の向上が期待できます。EOS 80Dでは対応していなかった「EOS iTR AF」システムを実装しているので、ファインダーで顔検出機能を利用することが可能です。
オートフォーカス
EOS 90D | EOS 80 | |
ファインダーAF方式 | TTL二次結像位相差検出 | |
ライブビューAF方式 | DP CMOS AF | |
測距点(ファインダー) | 45点 | |
測距点(ライブビュー) | 143点 5481ポジション |
35点 |
クロスセンサー | 45点 | |
F8対応 | 27点 | |
LVカバーエリア | 100%×88% | 80%×80% |
測距輝度範囲 ファインダー | ?3?18 | |
測距輝度範囲 ライブビュー | -5?18 (F1.2 レンズ) |
0?18 |
測距エリアモード ファインダー |
スポット1点 1点 ゾーン ラージゾーン オート |
1点 ゾーン ラージゾーン オート |
測距エリアモード ライブビュー |
顔+追従優先 1点 スポット1点 ゾーン |
顔+追従優先 ライブ多点 ライブ1点 |
顔検出 | 対応 | |
瞳検出 | 対応 瞳セレクト |
- |
追従特性カスタマイズ | 被写体追従特性 速度変化追従性 測距点乗り移り特性 |
|
被写体認識 | EOS iTR AF | |
備考 | 流し撮りアシスト 縦/横位置切替 |
従来通りオールクロス45点測距だが…
EOS 80Dと同じ45点オールクロス位相差センサーです。ただし、前述した「EOS iTR AF」システムにより色情報を使った被写体認識機能を備えているのでサーボAF使用時の性能向上が期待できそうですね。
さらにEOS 80Dには無かった「スポット1点」を利用することが出来ます。光学ファインダーで小さな被写体・領域にピントを合わせたい時に役立つことでしょう。
大幅強化のデュアルピクセルCMOS AF
2016年にEOS 80Dが登場してから色々な機種を経てデュアルピクセルCMOS AFは常に進化してきました。そしてついにフルサイズミラーレス「EOS R」シリーズで瞳検出がサーボAFに対応。EOS 90Dにもそのパフォーマンスは継承されており、瞳追従AFに対応した初の一眼レフカメラとなっています。
ドライブ
EOS 90D | EOS 80 | |
シャッター速度 | 30秒-1/8000秒 | |
電子先幕シャッター | 対応 | |
電子シャッター速度 | ?1/16000秒 | - |
フラッシュ同調 | ?1/250秒 | |
高速連続撮影 AF/AE固定 | 10.0コマ/秒(OVF) 11.0コマ/秒(LCD) |
7.0コマ/秒 |
高速連続撮影 AF/AE追従 | 10.0コマ/秒(OVF) 11.0コマ/秒(LCD) |
7.0コマ/秒 |
連続撮影枚数 | RAW 24枚 | RAW 25枚 |
低速限界設定 | 対応 | |
プリ連写機能 | - |
7D譲りの高速連写
EOS 80D後継モデルながら、連写速度は光学ファインダー時で7D Mark IIと同等、ライブビュー時はさらに11コマ秒まで向上します。
3250万画素と高画素モデルにも関わらず凄い連写性能ですね。「3250万画素×10コマ秒連写」の組み合わせは、フルサイズ一眼レフ「EOS 5D Mark IVよりも高解像で高速連写」と言うことになります。高感度ISO耐性は敵いませんが、ISO感度が上がりづらい明るい屋外で真価を発揮しそうです。
ファインダー・モニター
EOS 90D | EOS 80 | |
ファインダー方式 | ペンタプリズム | |
視野率 | 約100% | |
アイポイント(mm) | 22 | |
最大ファインダー倍率 | 0.95倍 | |
視度調整範囲 | ?3.0?+1.0m?1(dpt) | |
リフレッシュレート | 固定 | |
モニター形式 | TFTカラー | |
モニター解像度(ドット) | 104万 | |
モニターサイズ | 3.0型 | |
可動方式 | バリアングル式 | |
タッチパネル | 対応 |
ファインダー・モニター仕様は同じ
スペックシートを確認する限りEOS 80Dと全く同じ仕様です。EOS 7D Mark IIのような大型ファインダーを期待したかったところですが、ボディサイズが80Dと同等なので妥協すべきポイントなのでしょう。
動画
EOS 90D | EOS 80 | |
映像記録方式 | MPEG-4 AVC/H.264 | |
音声記録方式 | LPCM AAC |
|
記録形式 | MP4 | MOV MP4 |
4K | ~29.97 | - |
FHD | -119.88 | -60p |
ハイスピード | 100/120p | - |
外部出力 | クリーン出力対応 | クリーン出力非対応 |
タイムラプス動画 | 対応 | |
動画撮影機能 | HDR動画 4Kクロップ有無 ウインドカット アッテネーター 瞳AF |
HDR動画 ウインドカット アッテネーター |
動画プロファイル | - | |
備考 | 連続撮影30分 |
4K動画・ハイスピード動画に対応
DIGIC 8を使った高速処理の恩恵として4K動画やハイスピード動画に対応しています。4K動画は従来までドットバイドットのクロップ撮影しか出来ませんでしたが、EOS 90Dではフル画角の4K動画を撮影可能となっています。
作画機能
EOS 90D | EOS 80 | |
HDR撮影 | 対応 | |
多重露光 | 2?9枚 加算 加算平均 |
|
インターバル撮影 | 対応 | |
ブラケット | AE/WB/フォーカス | AE/WB |
ボディ内RAW現像 | 対応 | |
レンズ補正 | 周辺減光 色収差 歪曲収差 デジタルレンズオプティマイザ |
周辺減光 色収差 歪曲収差 |
仕上がり設定 | 8種 | |
プロファイル調整機能 | 強さ 細かさ しきい値 コントラスト 彩度 色相 |
|
ホワイトバランス | オート(雰囲気) オート(ホワイト) 太陽光 くもり 白熱電球 白色蛍光灯 ストロボ マニュアル |
インターフェース・通信機能
EOS 90D | EOS 80 | |
デジタル端子 | USB2.0 | |
シンクロ端子 | - | |
HDMI端子 | C | |
外部マイク端子 | Φ3.5mm | |
ヘッドフォン端子 | ステレオミニ | |
リモコン端子 | RS-60E3 | |
ワイヤレスリモコン | BR-E1 RC-6 |
RC-6 |
WiFi | 802.11b/g/n | |
Bluetooth | 対応 | - |
NFC | 対応 | |
GPS | - | |
環境センサー | - | |
テザー撮影 | EOS Utility | |
電子水準器 | 1軸 |
Bluetoothに対応
低消費電力でスマートフォンとの常時接続を可能にするBluetoothを搭載しています。これにより電源オフ状態から遠隔操作で画像閲覧や転送が可能となりました。スマートフォンで写真をSNSへ投稿したり友達とシェアする人にとって重要なポイントと言えるでしょう。
2軸電子水準器
EOS 80Dは水平のみ対応していましたが、EOS 90Dは垂直方向の電子水準器も搭載しています。
電源
EOS 90D | EOS 80 | |
バッテリー | LP-E6N | |
縦位置グリップ | BG-E14 | |
USB充電 | - | - |
USB給電 | - | - |
撮影可能枚数 | 約1300枚 |
約960枚 |
バッテリーライフが大幅改善
同じバッテリーを使っているにも関わらず、EOS 80Dと比べて持ちが大きく改善しています。DIGIC 8プロセッサーが超低消費電力なのでしょうか?ライブビューでも約500枚撮影可能というのは凄いですね。バッテリーグリップを装着することで継続撮影能力が大きく改善しそうです。
ボディサイズ
EOS 90D | EOS 80 | |
ボディサイズ 幅 | 140.7 | 139 |
ボディサイズ 高 | 104.8 | 105.2 |
ボディサイズ 奥 | 76.8 | 78.5 |
質量(メディア・バッテリー含) | 701 | 730 |
質量(ボディのみ) | 619 | 650 |
防塵防滴 | 対応 | |
動作温度 | 0℃?+40℃ |
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