- 2017.7.24:全体的に更新しました。
- 2017.8.24:ひとまず噂情報を元にページを作成しました。まもなく公式発表らしいので正式なスペックを確認でき次第更新予定です。
D850の主な変更点 外観
正面
- D810のAF補助光がなくなりセルフタイマーランプとなっている。
- ペンタ部の形状が変わりポップアップフラッシュが非搭載となっている。
背面
- 可動式のチルトモニタを採用(タッチパネル+236万ドットの高精細モニタ)
- マルチセレクターなど右側のボタンがややグリップ寄り(チルトモニタを搭載するスペースのため)
- サブセレクターの搭載
- AE-Lockボタンがなくなった(サブセレクター長押し)
- カメラ左下にFn2ボタンが追加
- infoボタンの配置変更
- ボタンイルミネーション機能搭載
上面
- ISOボタンとMODEボタンの配置が入れ替わっている
- ISOと録画ボタンの配置がやや改善されている
- ポップアップフラッシュ省略のためペンタ部の切込みがなくなっている+突き出し部分が小さくなった
D850の主な変更点 スペック
画像処理
センサー
D850 | D810 | D5 | |
有効画素数 | 約4575万画素 | 3635万画素 | 2082万画素 |
ローパスフィルター | 非搭載 | 搭載 | |
手ぶれ補正 | 非搭載 | ||
クロップ | 1.2× (3153万画素) DX (1946万画素) |
1.2× (2506万画素) DX (1536万画素) |
1.2× (1432万画素) DX (887万画素) |
追加アスペクト比 | 5:4 1:1 |
5:4 | 5:4 |
備考 | 裏面照射型 |
- 4600万画素は他社ないスペックの高解像センサーですね。ライバルモデルとなるEOS 5D Mark IVとは解像力に明確な差が付きました。さらにD850でDXクロップしてもD5程度の解像力を維持している。
- さらに裏面照射型となったことで高感度性能の向上が期待されます。ソニーα7R IIなどと同じ傾向だとすると、低感度時のダイナミックレンジはD810と比べてやや犠牲になっているかもしれません。このスペックでD810以上のDRを叩き出しているとなると本当に化け物じみたスペックのセンサーですね。
処理エンジン・記録形式・方法
D850 | D810 | D5 | |
画像処理エンジン | EXPEED 5 | EXPEED 4 | EXPEED 5 |
RAW形式 | 14bit(非圧縮・ロスレス圧縮・圧縮) 12bit |
||
TIFF形式 | 〇 | ||
デュアルスロット | 〇 | ||
メディアスロット | XQD SD UHS-II |
CF I/II UDMA SD UHS-I |
XQDorCF |
- D810のEXPEED4からD5と同じ最新のEXPEED5に進化。高速演算による4K UHD動画への対応、高度なノイズリダクション性能を発揮します。
- このクラス(高画素フルサイズ一眼レフ)としては珍しいXQDとSD UHS-IIに対応しています。XQDは比較的新しい規格のフラッシュメディア。2TBまでの大容量に耐えうる規格とされていますが、現在は256GBまで。2017年現在でブランドはソニーとレキサーのみ。最も高価なカードは256GBで4万円程度。
- IMAGING RESOURCEによる開発陣へのインタビューでは高画素化しつつも、ダイナミックレンジがD810と同等かそれ以上とのこと。
露出制御
D850 | D810 | D5 | |
測光方式 | 18万画素RGB測光センサー | 91KピクセルRGBセンサー | 18万画素RGB測光センサー |
マルチ測光 | 3D-RGBマルチパターン測光III | ||
測光範囲 | ?-3?20EV | 0?20EV | -3?20EV |
ISO感度 | 64-25600 | 64?12800 | 100?102400 |
拡張ISO感度 | 32/108400 | 32/51200 | 50/3280000 |
露出補正 | +/- 5 | ||
備考 | アクティブDライティング 強め1対応? |
- D5やD500など最新のFX一眼レフに搭載されている180KRGB測光センサーを採用。AFや露出制御など様々なパフォーマンス改善に影響、特にアンチフリッカー機能が搭載されているため屋内スポーツなどで有効です。
- D810と比べて高感度側を1段押し広げつつも拡張感度 LowをISO32相当に維持。D5のように桁違いの常用感度・拡張感度は持っていませんが高画素機ながらD810よりもISO感度の幅が広がっています。
- IMAGING RESOURCEによる開発陣へのインタビューではD810よりも高感度性能が1段向上しているとのこと
連写・AF
オートフォーカス
D850 | D810 | D5 | |
モジュール | マルチ CAM20K |
アドバンストマルチ CAM3500FX |
マルチ CAM20K |
測距点 | 153点 | 51点 | 153点 |
クロス測距点 | 99点 | 15点 | 99点 |
F8対応点 | 15点 | 11点 | 15点 |
測距輝度範囲 | 中央1点 EV-4 その他 EV-3 |
-2?+19EV | 中央1点 EV-4 その他 EV-3 |
備考 | AF自動微調整? | AF自動微調整 |
- D5ゆずりの強力なオートフォーカスモジュールを搭載。選択可能な55点と密度を高めるアシスト測距ポイントからなる153点の測距点。Nikon D5のオートフォーカスは日本のカメラ雑誌で「EOS-1D X Mark IIよりもフォーカス性能が高い」と評価されています。
- 中央1点は-4EVの低輝度にまで対応。それ以外の測距点は全て-3EVまで。
シャッター・ドライブ
D850
D810
D5
D850 | D810 | D5 | |
シャッター速度 | 1/8000?30秒 | ||
電子シャッター | ?対応 | 非対応 | |
フラッシュ同調速度 | ?1/250秒 | ||
高速連続撮影 速度 (追従AF) |
最高約7コマ秒 最高約9コマ秒 14bit RAW |
約5コマ/秒 | 12コマ/秒 |
連続撮影可能枚数 | ?RAW 51枚 | JPEG 100枚 | RAW 200枚 |
電子先幕 | 対応 | 対応 (M-up時) |
対応 (M-up時) |
電子シャッター | 対応 | 非対応 | 非対応 |
シャッター耐久テスト | 20万回 | 20万回 | 40万回 |
備考 | 静音連写 30fps (800万画素) |
静音連続撮影非対応 |
- 12bit RAW連写で12コマ秒を叩き出すα99 IIを除くと高画素一眼レフカメラでは最速となる9コマ秒連写を実現。ただし、MB-D18とD5用の高価なEN-EL18aが必要です。未装着の場合はEOS 5D Mark IVと同等の連写速度。
- 連写時のバッファ処理性能はさすがにD5には敵わない。D5の倍以上の解像力を持っているのでこれは仕方のない事でしょう。ちなみにD850の解像力を落としてもバッファ処理が高速化されることはないらしい。
- 一眼レフカメラとしては3機種目となる電子シャッター搭載モデル(PENTAX K-1・PENTAX KPに続く)です。
- さらにライブビュー撮影では800万画素での30コマ連写が可能
- 従来ではミラーアップでしか使用できなかった電子先幕シャッターが静音撮影モードで選択可能となっています。
操作性
ファインダー
D850 | D810 | D5 | |
方式 | ?ペンタプリズム | ||
スクリーン | B型クリアマット スクリーンVIII |
B型クリアマット スクリーンIX |
|
視野率 | 約100% | ||
アイポイント | ?17mm | ||
倍率 | 約0.75倍 | 約0.7倍 | 約0.72倍 |
フォーカシングスクリーン | 固定式 | ||
備考 |
- Nikon D5よりも大きなファインダー倍率を実現しています(D5は0.72倍)。高画素機ならではの問題であるピント調節のシビアさに対応するためでしょうか。これよりも大きな光学ファインダーとなると現行機種ではEOS-1D X Mark IIの0.76倍くらいでしょうか。
ライブビュー・モニタ
D850 | D810 | D5 | |
オートフォーカス方式 | ?コントラストAF方式 | ||
ピンポイントAF | 対応 | 非対応 | |
モニター形式 | ?TFT液晶モニター | ||
モニターサイズ | 3.2型 236万ドット |
3.2型 約122.9万ドット |
3.2型 236万ドット |
タッチパネル | 対応 (mene/info対応) |
非対応 | 対応 |
モニター可動ギミック | チルト | 固定式 | |
備考 | フォーカスピーキング フォーカスシフト撮影? |
- 最新の一眼カメラらしく高精細なモニターを採用しています。従来機と比べて1.5?2倍。
- D750やD500で採用されているチルト式モニタ可動機構が搭載されました。固定式のD810と比べてローアングルの撮影や三脚を使った場合の視認性に優れています。カメラ左右へのモニタ可動が出来ませんので、縦構図などではPENTAX K-1やα99 IIのマルチアングル機構に劣ります。
- 昨年の機種よりFX機への導入が始まったタッチパネルシステムはD850にも採用。さらに従来のニコン機では不可能だった「メニューの操作」「info画面の操作」が可能となりました。使い勝手はキヤノン機に近づいていますね。
- 従来機やキヤノンと比べて特徴的な機能は「ピーキング機能」を搭載したこと。これにより軽快なマニュアルフォーカスが可能となりました。
- ライブビュー時に通常の1/4のフォーカスフレームでオートフォーカスが使用可能となりました。マクロ撮影などで小さな被写体にピントを合わせたい時に非常に便利な機能です。
動画
D850 | D810 | D5 | |
映像記録方式 | H.264/MPEG-4 AVC | ||
音声記録方式 | リニアPCM AAC |
リニアPCM | |
記録形式 | ?MOV、MP4 | MOV | |
アクティブDライティング | 対応 | 非対応 | |
記録サイズ・フレームレート | 4K UHD 30p FHD 120p |
FHD 60p HD 60p |
4K UHD 30p FHD 60p HD 60p |
備考 | ?4K(全画素読出) 4Kタイムラプス生成 0.5秒微速度撮影 |
微速度撮影 | 4K(ドットバイドット) 4Kタイムラプス生成 |
- ニコン一眼レフカメラとしてクロップ無しの4K動画撮影モデルは初となります。大きくクロップされるD5やライバルモデルのEOS 5D Mark IVと比べてアドバンテージが大きい。特に広角側を使った撮影で差を感じるはず。
- キヤノンやソニーのようにC-logやS-logはありませんがプロファイル「フラット」ならばそれなりに扱いやすい動画となるはず。何よりXQDに対応しているので、今後登場するXQDの性能次第ではカメラ内記録で画期的な機種となるかもしれませんね。
- タイムラプス機能は各モデルで機能にバラつきがあります。自由度の高いタイムラプスとカメラ内で生成できるのはD850とD5。
- D850は8Kタイムラプスを謳っていますが、生成にはソフトウェアによる編集が必要です。
その他機能
作画機能
D850 | D810 | D5 | |
ピクチャーコントロール (オート) |
対応 | 非対応 | |
ホワイトバランス (自然光オート) |
対応 | 非対応 | |
ボディ内RAW現像 | ?対応 | ||
フォーカスシフト撮影 | 対応 | 非対応 | |
フリッカー低減 | ?対応 | 非対応 | ?対応 (FW1.10) |
インターフェース・搭載機能
D850 | D810 | D5 | |
映像/音声出力・デジタル端子 | ?USB3.0 | ||
有線LAN端子 | ?非搭載 | 搭載 | |
シンクロ端子 | ?搭載 | ||
HDMI | ?タイプC | ||
外部マイク入力端子 | ?Φ3.5mm | ||
ヘッドフォン端子 | ?Φ3.5mm | ||
ワイヤレスリモコン | WR-10 | ||
Bluetooth | ?搭載 | 非搭載 | |
WiFi | ?搭載 (WT-5対応) |
非搭載 (WT-5・6対応) | |
GPS | ?非搭載 (GP-1/GP-1A対応) | ||
内蔵フラッシュ | 非搭載 | 搭載 GN 12 |
?非搭載 |
ボタン照明 | 搭載 | 非搭載 | 搭載 |
電子水準器 | ?2軸 | ||
防塵防滴 | ?対応 |
- D5のようにボタンイルミネーション機能を採用しています。暗所での撮影時に各種ボタンを操作しやすいデザインとなっています。
- D810に搭載されていたポップアップ式の内蔵フラッシュは省略されています。コマンダー発光機能を搭載している便利なフラッシュなので重宝していた人は多いはず。D850でフラッシュのスレーブ発光を必要とする場合には別途コマンダーを調達する必要があります。アクセサリー特集はコチラ。
ボディ・電源
D850 | D810 | D5 | |
バッテリー | EN-EL15a | EN-EL15 | EN-EL18a |
マルチパワーバッテリパック | MB-D18 | MB-D12 | ー |
撮影可能枚数の目安 | ?約1840コ | 約1200コマ | 約3780コマ |
撮影可能枚数の目安 MPB時 | 約5140コマ | 約3270コマ | ー |
大きさ | ?146 ×124 ×78.5mm |
149 ×123 ×81.5mm |
160 ×158.5 ×92mm |
質量 (CIPAガイドライン) | 約1005g | 約980g | 約1405g |
質量 ボディのみ | ?約915g | 約880g | 約1235g |
- 従来機・ライバルと比較してトンデモないバッテリー耐久性を示している。これに追加のマルチパワーバッテリーパック+EN-EL18を装着するとなんと5140コマとなる。(ただし、この目安は2回に1回フル発光させるというCIPA規格なのであまり比較にならないかも)
D850は買いか?
間違いなくオススメの”オールインワン”モデル Nikon D850
これは単なるD810の後継モデルでは無い。
D5並みの連写性能が必要なければ最早「下剋上機種」と言っても過言では無い性能になっている。
特にDXフォーマットの連写モデルである「Nikon D500」に肉薄する連写性能を持っている。極めつけはDXフレームで撮影したとしても1900万画素を維持していること。動体追従に必要なAFモジュールもD5譲りの超性能なセンサーだ。
さらにD750のようなチルト式モニタを搭載してライブビュー時の利便性を向上。加えてD750には無いタッチパネル機能はD5やD500よりも機能性が増している。
気になるお値段はライバルモデルのEOS 5D Mark IVの初値と比べて格段に安い。D810の実勢価格を考慮すると10万円ほど高価だが、D810以上の高画素機であること、D500並の連写モデルであること、D750以上のライブビュー性能を持っていること、などから実にリーズナブルな価格と言えるでしょう。
D850を購入できる軍資金があるのならば間違いなくオススメはD850。
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連写や高解像が必要なければまだまだ現役のD810
D850と見比べるとさすがに劣ってしまう部分が多い。
しかし、搭載されている3600万画素センサーは他社を含めた全一眼カメラの中でもトップクラスのダイナミックレンジを持っている。
これで実売20万円チョイという実勢価格ならばお手頃だ。
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D810 24-120 VR レンズキット |
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プロなら迷う必要ないでしょう? D5
強力なAF、すごい高感度性能を持つセンサー、連写性能を支える強力なバッファ、堅牢なボディ、信頼性の高いシャッターユニットなどなど…。D850との主な違いはハード面の信頼性。
チルト構造のモニタやバッテリーパックによる拡張機能などD850には魅力的な部分がある。しかし、それは同時に「ちょっと壊れやすくなった、壊れる可能性を秘めている」と言い換えることも出来る。
細かいスペック表を見るとD850が下剋上している部分があるものの、「ここ一番」というシーンを撮るためのカメラならD5がベスト。
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