2024年7月24日付けでコシナの気になる特許出願が公開。「NOKTON 35mm F0.9 Aspherical」を想定したような光学系となっていますね。
概要
- 【公開番号】P2024098672
- 【公開日】2024-07-24
- 【発明の名称】光学レンズ系
- 【出願日】2023-01-11
- 【出願人】
【識別番号】391044915
【氏名又は名称】株式会社コシナ- 【課題】光学性能の維持及び小型化を両立した大口径撮像レンズ(特に、超大口径撮像レンズ)を提供する。
- 【背景技術】
【0002】
近年、写真用カメラやビデオカメラにおいて、被写界深度の浅さを利用した表現(いわゆる、ボケ表現)を得意とする大口径撮像レンズの需要が益々高まっている。フルフレームサイズのセンサと同じ画角を得るためには、APS?Cセンサでは必要な焦点距離が短くなるため、ボケは小さくなる傾向にある。したがって、APS?Cセンサで大きなボケを得るためには大口径化が必要とされる。- 【0006】
しかしながら、特許文献1に開示される撮像レンズの構成を利用して、さらなる大口径化を図ろうとすると、第1レンズ成分および第2レンズ成分、後側レンズ群は色収差補正のため、屈折率が低く曲率半径の小さいレンズを使用せざるを得ず、さらなる大口径化が困難になるという課題が生じていた。- 【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、光学性能の維持及び小型化を両立した大口径撮像レンズ(特に、超大口径撮像レンズ)を提供することを目的とする。実施例1
- 焦点距離:36.05
- F値:0.92
どの実施例を採用しているのか不明ですが「NOKTON 35mm F0.9 Aspherical」用の光学系特許のように見えます。その他の焦点距離や開放F値の実施例はありません。フォクトレンダーでは珍しいAPS-C用のF0.9大口径レンズで、富士フイルムXシリーズで大きなボケを得たいのであれば面白い選択肢となりそう。ただし、20万円に近い価格設定でAPS-C用のMFレンズとしては非常に高価であり、VenusOpticsの「LAOWA CF Argus 33mm F0.95 APO」と競合するのが悩ましいところ。
コシナ Voigtlander NOKTON 35mm F0.9 Aspherical 最新情報まとめ
レンズの仕様
- 発売日:2023年8月23日
- 希望小売価格:?225,000
- 初値:203,330円
- マウント:X
- フォーマット:APS-C
- 焦点距離:35mm
- レンズ構成:8群10枚
- 開放絞り:F0.9
- 最小絞り:F22
- 絞り羽根:12 枚
- 最短撮影距離:0.35m
- 最大撮影倍率:1: 7.1
- フィルター径:φ62mm
- 手ぶれ補正:-
- テレコン:-
- コーティング:不明
- サイズ:φ72.7×64.9mm
- 重量:492g
- 防塵防滴:-
- AF:MF限定
- その他:リバース可能フード付属
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