- 2016.11.11:C-AFの連写速度に誤りがあったため、一部記事を修正しました。(電子C-AF:15コマ秒:誤・18コマ秒:正)
E-M1 Mark IIは良いカメラなのか?
今年の6月にOM-D E-M1を購入してからすっかりオリンパスの虜に。
特にPROレンズは気になるラインナップが多くひしめいているのでとても悩んでしまう。さらに追い打ちをかけるようにE-M1 Mark IIが公式発表。
すげえスペックとすげえ価格で登場したので軽く引いてしまった。しかし、その魅力に打ち勝てず予約開始日に清水の舞台からダイブ。
今回はそんなダイブしている真っ最中に「本当にE-M1 Mark II買って大丈夫なんじゃろか?」と不安に思って色々と海外のレビューサイトを読み漁り、スペック・サイズの比較表を作成。
「ああ、これなら大丈夫!」と心置きなくダイブ続行できると確信したところまでをページに纏めてみました。
E-M1 Mark II独自の強み
121点のクロスラインの像面位相差センサー
従来の像面位相差とは別物
前述したように、従来の像面位相差AFは実質的に「ラインセンサー」と同等の性能なので横線に対しての捕捉力が弱かった。
比べて、E-M1 Mark IIはこれまで像面位相差AFを搭載するカメラが謳っていない「クロスタイプの像面位相差」を搭載している。これは横線・縦線を問わず正確に捕捉できる事を意味しており、従来の像面位相差AFと比べて被写体を選ばないフォーカス性能と言うことが出来る。
しかも、それが121点の測距点がフレーム全域を広範囲カバーできるようになっているため、被写体を四隅に配置しやすいという点もグッドなポイントだ。
フォーサーズ時代のレンズが使いやすくなる
M.ZUIKOとくらべてもぶっ飛んだスペックが多いフォーサーズ規格のレンズ群「ZUIKO DIGITAL」は像面位相差AFが無いとマイクロフォーサーズにマウントしてもAFが上手く作動しない。
この役目を一手に担っていたのは旧モデルである「E-M1」だった。しかし、このE-M1は像面位相差AFのカバーエリアが狭く、フレキシブルに被写体へ対応できるかと言われると否。
E-M1 Mark IIは121点すべてが像面位相差AFなのでフォーサーズ規格のレンズと相性が良い。
海外の評価
- シングルショットAFは驚くほど速く感じる(IMAGING RESOURCE)
- 非常に軽快で応答性が高く、全体的に高性能(IMAGING RESOURCE)
- スケートボードにおけるAF-Cテストでは90%の成功率(Robin)
- フォーカスシステムはE-M1と比べて大きく前進している(Amatur Photographer)
- 40-150 PROとの組み合わせで向かってくる電車を連続撮影し、40コマ問題無く撮影できた(Amatur Photographer)
- C-AFの食いつきが凄く、E-M1で迷うシーンで迷わない(オリンパスプラザ体験)
- フォーサーズレンズ装着時のAF速度がE-M1と比べ物にならないほど速い(オリンパスプラザ体験)
- 元から遅いレンズはやはり遅い。LUMIX 20mm F1.7など(オリンパスプラザ体験)
- 被写体の追従能力に感銘を受けた。この機能は旧モデルと比べると飛躍的なものだ。追尾中に遮蔽物で被写体が隠れてしまっても、予測追尾を継続して再補足する(Luminous)
他社を圧倒する脅威の連写性能
メカ速10コマ、電子18コマの秒間連写速度
現在、一眼レフカメラの追従連写速度は1D X Mark IIの14コマ秒が最速、それに追随する形でD5が続く。APS-Cでは秒間10コマ秒をD500と7D Mark IIが達成。
E-M1 Mark IIはAPS-Cのフラッグシップ機と同等のメカ速10コマでの追従連写が可能。さらに電子シャッターを使った追従連写では秒間18コマという一眼レフの猛者を圧倒する連写性能を発揮。
一眼レフとの比較
E-M1 Mark II | D500 | 7D Mark II | |
高速連続撮影 速度 | 約60コマ/秒(電子AFS時) 約18コマ/秒(電子AFC時) 約10コマ/秒(メカAF-C) 約15コマ/秒(メカAF-S) |
約10コマ/秒 | 約10.0コマ/秒 |
競合ミラーレス一眼との比較
α6500 | X-T2 | EOS M5 | E-M1 Mark II | |
速連続撮影 速度 | 最高 約11fps | 最高約14コマ/秒(電子) 最高約11コマ/秒(メカ時) *VPB-TX2使用時 |
最高約9コマ/秒 最高約7コマ/秒(サーボ時) |
約60コマ/秒(電子AFS時) 約18コマ/秒(電子AFC時) 約10コマ/秒(メカAF-C) 約15コマ/秒(メカAF-S) |
ライバルLUMIXのお株を奪う「プロキャプチャモード」
パナソニックのLUMIXシリーズには「4Kフォトモード」という連写機能を搭載している。
これはシャッターボタンを押す前から撮影し始め、ボタンを押すタイミングを逃したシャッターチャンスを捉える事が可能な機能。雷や野鳥の飛翔シーンなど、「いつチャンスが訪れるか分からないシーン」に対して特に有効。秒間30コマの撮影を可能としている。
ただし、4Kフォトモードには一つ欠点があり、画質が4K並(800万画素)まで劣化してしまう。4K動画として撮影し、そこから切り抜く機能なので当然と言えば当然。
それに対してE-M1 Mark IIのプロキャプチャ機能は2000万画素をフルで使うことができ、秒間60コマ連写が可能と4Kフォトを圧倒する機能。
注意点として、プロキャプチャーモードを実行し始めるとEVFのフレームレートが落ちる。激しく動く被写体をファインダーで追うにはやや難易度があがるものの、それと引き換えに得られるシャッターチャンスの優位性は失われるものではない。
実は隠れたライバルが…
それは追従20連写が可能なNikon V3.
1型センサーとマイクロフォーサーズ規格よりも小さいセンサーながら、1800万画素の写真をバンバン連写できる性能は魅力的。
ただし、前述したとおり、従来型の像面位相差だったり、ボディをコンパクトにし過ぎて玄人好みのクイックな操作性が難しいという点をはらんでいる。
競合モデルを抜き去るバッファ量
α6500 | X-T2 | EOS M5 | E-M1 Mark II | |
撮影可能枚数 | JPEG:233枚 RAW:107枚 RAW+JPEG:100枚 |
JPEG:約42枚 RAW:約25枚 |
JPEG:約26枚 RAW:約17枚 RAW+JPEGラージ/ファイン:約16枚 |
15fps時 RAW:84コマ 15fps時 JPEG:117コマ 10fps時 RAW:148コマ 10fps時 JPEG:∞ |
連写モデルの強力なライバルであるα6500を上回るバッファ量を誇る。RAW撮影で148コマまで連写速度を落とさずに記録できるのだから驚きだ。JPEGに関しては無限に撮影し続ける事ができる。
通常の使い方ではここまで使い切るのも難しいと思うので、「バッファが詰まった」と感じる事は無いかもしれない。
海外の評価
- クレイジーなプロキャプチャモード(IMAGING RESOURCE)
- プロキャプチャモード使用中はEVF及び背面モニタのフレームレートが低下する(Robin)
- フレームレートが低下したとしてもプロキャプチャーモードによるシャッターチャンスへの利便性は失われない(Robin)
- 連写して、バッファが詰まると感じるまでが長い。普通に使うとバッファが詰まらないかも(オリンパスプラザ体験)
- オリンパスが主張するバッファ性能は確かなものだ(Digitalrev)
- カメラのバッファ量は本当に印象的です(MirrorLessons)
異次元の手ぶれ補正効果を実現するシンクロIS
手持ち20秒?脅威の補正効果
新発売のM.ZUIKO DIGITAL 12-100mm F4 PROと組み合わせる事で広角側でシンクロ手ぶれ補正を使えるようになった。(従来までは300mm F4 PROで望遠レンズでしかできなかった)
これにより、夜間でもISO感度を抑えてスローシャッターを使いやすくなっている。
驚くべきはその補正効果の高さで、なんと広角12mm(35mm判換算で24mm)を使うと5秒の夜景手持ち撮影すら可能となっている。これには本人の撮影スキルに依るところも大きいが、ホールディングに自信のないユーザーでも「大きく改善」した事を実感できる補正効果を持っている。
場合によっては20秒の手持ち撮影に成功している猛者も現れている。
夜景のみならず。手持ちで動体ブレを演出できる
日中でもNDフィルターやE-M1 Mark IIの拡張低感度を使用する事でスローシャターが可能。
通常のカメラならば手振れを補正しきれず動体だけでなく背景もブレてしまいそうなシーンでも対応できる。
「三脚使えば普通のカメラでも」という考え方もあるが、三脚禁止の観光地も増えてきておりマナーの問題から手持ち撮影を余儀なくされる場面も少なくない。
そんな時に他のカメラが指をくわえているなかで手持ちのスローシャッターが可能なカメラがE-M1 Mark IIだ。
写真家の田中希美男氏曰く「他社のカメラとレンズで絶対に撮れない写真が、このカメラとレンズなら撮ることが出来る」との事。
オリンパスが主張するE-M1 Mark IIの「スピード感」とは決して連写だけの高速性能だけという訳ではなさそうだ。スローシャッターから高速連写まで、スピード感を自由自在に切り取る事ができるオンリーワンな性能を秘めたカメラと言えるだろう。
海外の評価
- シンクロ手ぶれ補正はEVFの世界が止まる。5.5段手ぶれ補正とは明らかに違う。12-100mm PROは手持ち5秒いける驚愕の性能(オリンパスプラザ 体験談 hal様)
- 12mmの広角端で2秒、100mmの望遠端で1/10秒の手持ち撮影が可能だった(Ming Thein)
- 300mm F4 PROに×1.4テレコン(35mm判換算で840mm)を装着。驚異的なシンクロ手ぶれ補正により、困難と思われる状況でも撮影を可能としてくれた。(Creative Iceland Photo )
- シンクロ手ぶれ補正が有効になるまでシャッターボタンを半押しして1秒から2秒ほどの時間がかかった。これは少しイライラする事があった(Ming Thein)
- スローシャッター時の手ぶれ補正効果は信じれないほどだ。ISO 250、1.3s F22で撮影(Creative Iceland photo)
使いやすくなった電子シャッター
歪まない(歪みにくい)ローリングシャッター
従来、電子シャッターと言えばローリングシャッターによる「被写体の歪み」が発生するもので、高速移動する被写体を捕捉するにはあまり向いていないとされていた。つまり、秒間コマ数を稼ぐことが出来たり、メカシャッターよりも高速なシャッタースピードが使えるものの、その活用シーンが大きく限られていた。
しかし、E-M1 Mark IIではそのデメリットが大きく払拭されている。
センサーからの高速読み出しが可能となったため、ローリングシャッターではあるものの歪みを感じさせないほどに抑えられている。これは実用的と言っても過言ではない性能で、「どうせ電子シャッターだろ?」という次元のレベルではなくなっている。
とは言え、カメラを高速でパンして建築物などの直線的な被写体を入れると歪みが気になる場合がある。野生動物などを捕捉する分には問題ないが、人工物を被写体とする場合には気を付けよう。
海外の評価
- 電子シャッターはローリング現象の可能性をはらんでいるが、野生動物での撮影では問題ない(MirrorLessons)
コンパクト性とホールディン性が両立する秀逸なデザイン
高機能でコンパクト
一眼レフの連写モデルに同系統のレンズを装着した場合、サイズに大きく差が出てくる。
それはD500や7D Mark IIにAPS-C専用の大口径望遠ズームが存在しないためだ。どうしてもフルサイズ対応の大きくて重いレンズを装着しなければならない。
反面、E-M1 Mark IIはマイクロフォーサーズ専用設計のレンズである上に、より幅広いズームレンジをカバーする使いやすいレンズに仕上がっている。よりコンパクトでより高機能。それで値段も安いのだから文句の付けようがない。
画質が違う?
「APS-CとMFTは画質が違う」とおっしゃる方も多いと思う。高感度を使う場合はまさにその通りだが、晴天下で高感度を使用しないようなシーンでは大差がない。どれも有効画素数は2000万画素程度で解像力に大きな違いは存在しない。
差が出てくる高感度にしても、ISO12800などの超高感度を使わない限りは「目に見えて違う」と言うものでもない。特に処理エンジンの古い7D Mark IIとの差はほぼ無い。むしろシーンによっては最新のMFT機の方が良く見える事もある。(豊田慶記氏 談)
ホールディング性の高いグリップ
その分収納性を損なっているが、大きな望遠レンズなどと組み合わせた場合のバランス感は他のカメラには無い特徴だ。
高性能のタフネスレンズが豊富
オリンパスには高い耐候性を誇る「PROシリーズ」のレンズ群をラインナップしている。単純に防塵防滴、と言うだけでなく「他の類を見ない明るい魚眼」「他に類を見ないF4高倍率ズーム」「接写性能が異常な標準大口径」など個性豊かで、光学性能の高いレンズが揃っている。
それぞれ、かなりイイお値段がするものの描写は折り紙付き。
他社のミラーレス一眼で、専用設計でタフネスと光学性能、機能性を併せ持つレンズラインナップを持つカメラはそう多くない。あえて挙げるならばフジフィルムのXFシリーズだろうか。それにしても「尖った性能」と言うよりは「堅実で高性能」という印象だ。
海外の評価
- アイスランドでみぞれ、雨、雪、雹にまみれながら撮影を続行できるタフネス(dpreview)
- より大きなグリップにより、40-150PROなどの大きなレンズのハンドリング性が向上している。グリップが良いぜ!(Robin)
- 12-100 PROと組み合わせた時のサイズと重量はD750+24-120F4 VRに似ている(Ming Thein)
- ミラーレス一眼の中で最も良好なグリップだ(Digitalrev)
- MFTシステムとしては予想よりもはるかに大きいカメラだが、それはより大きな望遠レンズに対するバランスを取れるものであり必ずしも不利というわけではありません(Digitalrev)
- びしょ濡れになろうが寒い天候だろうがカメラは不具合を起こさなかった(Luminous)
- E-M1 Mark IIは私が使ったカメラの中で最も快適でエルゴノミクスに基づいた操作が可能です。(Creative Iceland Photo )
- バッテリーグリップが無くとも、このカメラは快適に使用する事が出来る(MirrorLessons)
E-M1 Mark IIの弱み
画質はマイクロフォーサーズ
ただし高感度・長秒シャッターに限る
ラージフォーマットのセンサーと比較して、差が出てくるのは超高感度や長秒シャッターにおけるセンサーノイズ。
これは覆しようのない事実で、同世代のカメラであればラージフォーマットにはかなわないだろう。
ただし、高感度ノイズの処理は日々進化しており、1世代前のラージフォーマットと比べるとその差は大きく縮まってきている。同クラスのMFT機と比べるとはるかに良好な性能だ。
特に画像処理によるノイズ処理がより上手になってるので、撮って出しJPEGやボディ内RAW現像を使う事でラージフォーマットとの差はさらに縮まる。
加えて、マイクロフォーサーズの利点であるコンパクト性や特異な性能を持つレンズ群を揃えれば、高感度性能差以上に描写の変化を得られる点を有利と考えよう。
ボケは比較して小さい(被写界深度が深い)
同じ画角で同じF値の場合、これはセンサーサイズ上なんともできない点。レンズでF1.2などの明るいレンズが増えてきているが、ボケに限って費用対効果を言えば効率は悪い。
とは言え、それは悪い事ではなくマイクロフォーサーズの性質というだけの事。特に小さい被写体を撮影する場合に大きく絞り込まなくても被写界深度が深いのは結構便利だったりするものです。
また、単純にボケを大きくしようと思ったら望遠レンズを使えばしっかりボケるので、そう不便もしないかな、というのがフルサイズを併用しての感想。
海外の評価
- 旧モデルよりも改善してる(IMAGING RESOURCE)
- ISO6400でも気にならない画質だ(IMAGING RESOURCE)
- ISO1600以下で優れた性能を発揮します。これは処理エンジンTruePic8によるところが大きく、JPEGにおいて細部が目に見えて改善している(Robin)
- PEN-Fと比べてISO3200がはるかに良好(KROUPSKI)
- 高感度ノイズとダイナミックレンジは1600万画素のE-M1よりもわずかに優れている。(Ming Thein)
- 実際のISO性能は他のマイクロフォーサーズと比べて大きく改善されるものではない。ISO1600までが使用可能で、ISO3200はまずまずだ。(Digitalrev)
- 特に大きな印刷物の場合には高感度ISO時に目立つかもしれないが、多くのカメラマン(ソーシャルメディアやウェブでの使用)ではOM-D E-M1 Mark IIは素晴らしい仕事を提供してくれるだろう。最善の画質は得られないかもしれないが、鋭いフォーカシングの写真が保証される(Digitalrev)
- 画質は従来のマイクロフォーサーズから大きく改善しているというほど期待できるものでは無い。しかし、我々がこれまで見ていた(MFT)の中ではダイナミックレンジと低光瀬能はトップクラスだと思われます。(MirrorLessons)
マイクロフォーサーズとしては大きい
そうでもなかった
デカいボディはデカいし、小さいボディはとっても小さい。
ボディサイズの差こそマイクロフォーサーズのメリット
一眼レフやラージフォーマットのカメラで、ここまでカメラボディのサイズに差があるだろうか?
ニーズに合わせてレンズを変えたりボディを変えたり調整しやすいのもマイクロフォーサーズの隠れた魅力の一つだと思う。
海外の評価
- 旅行へ行く際に重量を懸念材料としているあなたには強力なカメラシステムとなってくれるでしょう。一部の人は決して使わないような機能まで搭載されていますので、このカメラに精通するまでには時間を要します。しかし、一度慣れてしまえばこの小型で軽量なカメラで素敵な写真を生成する事ができるでしょう。非常に汎用性の高いカメラであることに気が付くはずです。(Lumious-landscape)
- MFTのための望遠レンズはより小さくコンパクトであり、フラグシップモデルであるE-M1 IIにマウントして使う場合に良いバランスでなければなりません。E-M1 IIがもしも小さかったら操作性を損なっていることでしょう。(Digitalrev)
- これはソニーのα7と大きさが似ていますが、システムとして考えるとE-M1 IIに分があります。すべてのマイクロフォーサーズユーザーにとって必要なカメラではありませんが、専門家はアップグレードするための素晴らし機能です。(Digitalrev)
- 運用、操作性、撮影性能、実写体験からこれは最高点を付ける事ができるカメラだ。(Ming Thein)
連写だけなら他社機は安くて同性能
多くの方が悩むポイントはココでしょう。
特に同価格帯にはD500、もっと安い価格帯ではX-T2や7D Mark II、α6500など魅力的なカメラがひしめいている。
それらの魅力的なカメラに後ろ髪をひかれつつもE-M1 Mark IIの魅力とは…。これはもう前述している。それだけの価値を見いだせれば「買い」で、それを見出せなければ「買わない」という選択肢で良いと思う。
その辺の比較は下記のページにて。
- OM-D E-M1 Mark IIは連写番長「Nikon D500」「Canon EOS 7D Mark II」に比肩するのか?
- 10万円超のハイエンドなミラーレス一眼を買うなら『α6500・X-T2・EOS M5・E-M1 II』おススメ4モデルを比較する
- OM-Dの旗艦機『E-M1 Mark II』は『E-M5 Mark II・E-M10 Mark II』と比べて何が優れているのか?
「E-M1 Mark II」がさらに魅力的になる理由
バッテリーの耐久時間が大きく向上
従来のバッテリーよりも一回り大きいサイズのバッテリーを採用。
これにより大容量化を実現しており、バッテリーあたりの継続撮影時間の向上に繋がっている。その効果は絶大で、「1500枚撮ってもバッテリーが20%残っている」「E-M1の2倍は持つ」など各所でテスターが絶賛している。スペック表を見比べる限りでは、そこまで大きな変化はないなと予想していただけにいい意味で裏切られた。
さらに充電時間も短縮されており、空のバッテリーでも90分?120分もあれば充電完了できてしまうようだ。
さらにインジケーターがパーセント表示になったので、より電池の管理が簡単になっている。
アフタフォローが充実している旗艦機
E-M1は2013年に発売されたのち、昨年までに大規模な機能改善・追加機能を3回も施されている。
基本性能の劇的な改善だけでなく、深度合成のようにこれまではパソコンで処理しなければいけなかった機能をあっさりとファームウェアでねじ込んできた。太っ腹なオリンパス。
E-M1 Mark IIがそのようになると確約はできないが、大いに期待できるだろう。
ラージフォーマットに迫る「50MBハイレゾショット」
8枚の写真を合成して超高解像度の写真を生成できるモードがE-M1 Mark IIには搭載されている。
その解像力はすでにE-M5 Mark IIやPEN-Fで実証済み。各カメラ雑誌などでも取り上げられている。
8枚の合成写真となるために動かない被写体限定の撮影方法ではあるが、条件が合致する被写体にはトコトンその性能を発揮する。それはAPS-Cやフルサイズの解像力に追いつき、追い抜かんとする性能に間違いない。オリンパスらしい攻撃的な機能の一つ。
MFT初のデュアルメディアスロット
マイクロフォーサーズの一眼カメラとしては初となるデュアルメディアスロットを採用。
これにより、基本的なメディア容量の拡張により撮影枚数を拡張、RAWとJPEGファイルをカード毎に分けて保存、同ファイルをコピーして不慮のトラブルに備える。
などが可能となった。特に一方は高速書き込みに対応するUHS-IIに対応しているので情報量の多いRAWファイルの書き出しも快適になっている。
使いやすい純正ソフトウェア
ソニー以外の国産カメラ用ソフトウェア(キヤノン・ニコン・ペンタックス・パナソニック・オリンパス・フジフィルム)を使っているが、この中で「使える」と感じたのはキヤノンの「DPP」とオリンパスの「オリンパスビューワー」のみ。
次点でフィルムシュミレーションの使えるフジフィルム。ニコン・ペンタックス・パナソニックは純正ソフトはあてにせず、最初からLightroomで処理してしまう。
キヤノンの純正ソフトはさすがと言った感じで、特にデジタルレンジオプティマイザ(DLO)というレンズ毎の最適なデジタル補正をかける事ができる点がGood。
オリンパスビューワーはそこまでの機能はないものの、カメラ内で設定できるアートフィルターなどを適用できるのでボディ内現像とそこまで遜色なく設定できる。
OM-D E-M1 Mark IIは買いか?
「スピード」を自由自在に操るカメラ
前述したように、スローシャターから高速電子シャッターで被写体をピタっと止めるまで、幅広くスピード感を切り取る事ができるのはこのカメラしかできない。
他のカメラでは電子シャッターが使えなかったり、手ぶれ補正が弱く三脚を使用するかスローシャッターに妥協せざるを得ない。
確かに、屋内スポーツにおける被写体ブレを抑えた写真を撮るためには苦手な高感度を使うしかない。そのカテゴリで画質はラージフォーマットに負ける。しかし、あえて被写体ブレを表現する場合にはこれがラージフォーマット以上に有利に働く事も確かだ。
また、画質の優劣を気にしなければE-M1 Mark IIのISO3200やISO6400も結構使える。シャッターチャンス優先であれば気兼ねなく使っていこう。
その辺を踏まえて高感度とうまく付き合っていければ、このカメラは至極の一品となるに違いない。レンズやアクセサリを含めた、一つの「システム」として考えると非常に高水準なレベルに纏まっていると感じるはずだ。
購入早見表
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E-M1 II+PROレンズのキャッシュバックキャンペーン中
E-M1 Mark IIとレンズ2本で5万円のキャッシュバックキャンペーン中。これを逃す手はないでしょう。特に12-100 PROとE-M1 Mark IIの相性は抜群(シンクロIS的に)なので是非ともゲットしておきたいところ。
個人的にはE-M1 II(予約)+12-100 PRO(11月18日ゲット予定)+8mm F1.8 PRO(E-M1 Mark IIと同時予定)と言った感じ。既に40-150 PROと12-40 PROはゲット済み。
あとはいつ嫁さんを説得して300 PROに踏み切るか…それが問題だ。
サイト案内情報
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