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オリンパス M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO データベース

このページでは一眼カメラ用交換レンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PRO」の情報を収集しています。

データベース

最新情報

購入早見表

フィルター購入早見表
プロテクト C-PL ND ソフト
X-CAP

レンズデータ

レンズ仕様

  • フォーマット:4/3型
  • マウント:マイクロフォーサーズ
  • 焦点距離:40-150mm
  • 絞り値:F2.8-F22
  • 絞り羽根:9枚 円形絞り
  • レンズ構成:10群16枚
  • 最短撮影距離:0.7m
  • 最大撮影倍率:0.21倍
  • フィルター径:72mm
  • サイズ:φ79.4×160mm
  • 重量:760g
  • 防塵防滴:IP53相当
  • AF:DUAL VCM
  • 手ぶれ補正:-
  • その他機能:
    ・ZEROコーティング
    ・インナーズーム
    ・L-Fnボタン
    ・MFクラッチ構造
    ・テレコンバージョンレンズ対応

MTFチャート

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レンズ構成図

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紹介

描写性能

単焦点に匹敵する解像力

『PROシリーズ』らしい高解像・高コントラストな高性能レンズに仕上がっている。

M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8』に匹敵する解像力を持っているというのだから驚きだ。さらに4/3用スペシャルレンズ『150mmF2』と比べても非常に近い解像力を持ち合わせている。

開放から素晴らし解像力だが、絞ればさらに向上する。全域でスウィートスポットはF5.6付近なので、シャッタースピードやISO感度が許すのであれば少し絞って撮影してみよう。

40~70mm付近では四隅でやや色収差が目立つ傾向にある。また、歪曲は目立たないが周辺減光はF2.8開放でやや目立つ。

最短撮影距離70cmの接写能力

サンニッパレンズとしては驚きの接写性能。フローティング構造による近接補正構造になっているので、画質劣化も気にせずハーフマクロ撮影を楽しむことが出来る。OM-D E-M1においては、ファームアップデートで深度合成が可能になりこのレンズも対応レンズの一つ。

テレマクロは特に被写界深度の調整が難しかったので、深度合成によって「オンリーワン」な使い勝手となっている。テレコンによってさらに撮影倍率を高める事も出来る。

x1.4テレコンバーターとの相性

専用のテレコンバーターキットと組み合わせれば換算420mmをカバーする超望遠レンズとなる。

全域で安定した描写性能はピント面をシャープにヌケが良い描写はマスターレンズ同様。現行の1600万画素クラス(PEN-Fを除く)ならば画質低下を気にせず使う事が出来る。最大撮影倍率がより高まる点も素晴らしい。

Dual VCM機構による高速AF

このレンズで特徴的な機構がオートフォーカスの駆動方法だ。リニアモーターを用いて2つレンズ群を同時に動かす「DUAL VCMフォーカスシステム」を採用している。

フォーカシングの高速化に役立ち、収差補正用のフローティングレンズが近接撮影で効果を発揮する。ギアを排除する事で 静音性にも一役買っており、静止画のみならず動画でも強い効果を発揮するだろう。

勿体無いのはフォーカスリミッターが搭載されていない点。被写体をロストした場合に余分な距離方向へ迷ってしまうとややもどかしく感る。それでも復帰までの時間は短いが。

操作・機能性

貴重なサンニッパズームと圧倒的な機動力

35mm判換算で80-300mmをカバーする上に全域で開放F値2.8固定の大口径ズームレンズだ。同スペックのレンズは一眼カメラ全体で見ても非常に貴重で、フルサイズ対応の『120-300mm F2.8 DG OS HSM|Sport』があるくらいだ。ただし、40-150mmPROよりも一回りも二回りも重い。

比較して、このレンズは1kgを切るライトウェイトな超望遠レンズ。ボケ量はフルサイ ズよりも少ないが、圧倒的な機動力でフルサイズでは掴めないシャッターチャンスをつかむことが出来るだろう。

プロユースにも耐えうるタフネス

金属製の鏡筒はずっしりと重く感じるが、同時に高級感と堅牢性も感じ取る事が出来るはずだ。「持つ楽しみ、撮る楽しみ」を味わう為のレンズということを感じさせてくれる。

耐候性能に定評のあるオリンパスらしく、贅沢なシーリングを施してある。簡易防滴だけではなく、防塵にも対応している為、長期的なスパンで見たときに塵やカビの胞子等・埃の混入を抑えることが出来る。

写真家もメインシステム・サブシステムとして購入している方が多い『PROシリーズ』だけに、防塵防滴性能は折り紙つきだ。

防塵防滴性能が良いという点は、「ハードなロケーションに担ぎ易いレンズ」というだけでなく、「品質が低下し難く、リセールバリューが高い」ということにも繋がっている。中古ショップをご覧頂くとお分かりになると思うが、なかなかの価格で取引されている。

操作性を高めるL-Fnボタン

ボディのFnボタンに加えて、レンズにもファンクションボタンが存在する。

L-Fnボタン(レンズファンクションボタン」と呼ばれているボタンで、他のPROレンズにも搭載されている便利な追加ボタンだ。ボディ側で設定する項目をこのL-Fnボタンにも設定する事が出来る。

ハンドリング性を向上させるMFクラッチ構造

さらに他のPROレンズ同様に「マニュアルフォーカスクラッチ機構」を採用しているので、シームレスなマニュアル フォーカスへの移行が可能。

ズーム全域で最短撮影距離が70cmなので、マクロレンズの様な撮影も出来る。その際にオートフォーカスでピントを近づけて、マニュアルにて追い込みを掛ける際にMFクラッチ構造が役に立つだろう。

競合レンズ

M.ZUIKO DIGITAL ED 300mm F4.0 IS PROと比較

新しくPROレンズに仲間入したのはなんと換算600mmのF4単焦点。出来るだけ遠くの被写体を引き寄せたい場合にはこの上無い選択肢が登場した。最新コーティングを採用して、構成レンズは贅沢そのもの。描写性能はこの上ない程のマイクロフォーサーズ用望遠レンズとなった。

但し、600mmの単焦点レンズは普段使いするに難しく、ストイックな使い勝手を求められる。距離が変化し易い被写体を撮影する時は、シャッターチャンスは一瞬の出来事となってしまう。このレンズ一本と言うよりは40-150mmPROでサブシステムを組み撮影に臨む方が無難だろう。

泣き所は40-150mmPROの倍以上の値段な点。画質も価格も妥協ありません。

40-150mmPRO 300mmPRO
焦点距離 80-300mm 600mm
F値 F2.8 F4
重量 760g 1270g
フィルター径 72mm 77mm

LUMIX G X VARIO 35-100mm/F2.8/POWER O.I.S.と比較

パナソニックの競合レンズは、重量360gと大口径ズームとは思えない軽量でコンパクトなデザインのレンズとなっている。40-150mmPROの半分以下の重量だ。加えて全長が伸びないインナーズーム・インナーフォーカスなので収納性もバッチリな上に、フィルター径が58mmと小さい点も地味に有り難い。換算200mmまでと遠くの被写体を写すにはPROレンズに一歩譲る。

コンパクトな見た目に似合わず描写は40-150mmPROレンズとタメを張ることが出来る性能を持っている。ナノサーフェスコーティングを採用しているので、逆光耐性もバッチリ。

さらにこのコンパクトな鏡筒に手ぶれ補正を搭載しており、GX8やGX7MK2と組み合わせると「Dual.I.S」として効果をより補正効果を高める事が出来る。パナソニック製品のボディをお持ちで換算300mmが必要で無ければベストな選択肢。

40-150mm PRO 35-100mm P.OIS
焦点距離(換算) 80-300mm 70-200mm
重量 760g 360g
フィルター径 72mm 58mm
最大撮影倍率 0.21倍 0.1倍
最短撮影距離 70cm 85cm
手ぶれ補正 非搭載 搭載(DualIS対応)
三脚

LEICA DG VARIO-ELMAR 100-400mm/F4.0-6.3 ASPH./POWER O.I.S.との比較

35mm換算で200-800mmをカバーするMFTの超望遠ズームとしては現行で最高峰。

屋外での航空機や野鳥撮影では頼もしい相棒となる。40-150mmPROよりも資金を積む必要があるものの、必要な人には300mmF4PROよりも使い勝手が良いレンズ。そう考えると、まだまだお安い。レンズ重量は40-150mmと比べてドッコイ程度でやや重いが、競合するフルサイズセンサーなどに比べるとまだまだ軽い。

35-100mmF2.8同様、こちらもGX8やGX7MK2で「Dual.I.S」に対応している手ぶれ補正効果の高いレンズ。換算800mmを手持ちで撮影する際は「Dual.I.S」の恩恵がかなり大きい。対応外機種ではその辺の機能性をスポイルされるのが泣き所か。と言っても光学手ぶれ補正で十分な効き目は感じる。

ワイ端でのF値は暗めなので、動体ブレを考えると大口径な40-150mmPROの使い勝手が上。光量が十分あるドピーカンなコンディションなら100-400mmが無双状態。最短撮影倍率も望遠端を使うとドッコイだったりする。

40-150mmPRO 100-400mm
焦点距離(換算) 80-300mm 200-800mm
F値 全域F2.8 F4-F6.3
手ぶれ補正 有(DualIS対応)
重量 760g 985g

海外の評価

Lenstip:望遠側が単焦点並の解像性能

  • レンズの製造国は中国だ。
  • マウント・鏡筒・三脚座は全て金属製である。三脚座は取り外し可能だ。
  • 39mm幅のズームリングは滑らかに動作し、40mm・50mm・70mm・100mm・150mmの焦点距離が表示されている。
  • 24mm幅のフォーカスリングはスライドさせることで約100度の回転角を持つMFリングとなる。
  • 非常に頑丈な三脚座、収納式レンズフード、レンズケースが付属している。さらにテレコンバージョンレンズMC-14が付属するキットが7,000PLN未満(20万円未満)であることは注目に値する。
  • 解像性能:
    中央:40?90mmは似たような性能でとても良好な結果だ。絞り開放からすでに良好な画質であり、MTFは60lpmmを超えている。F4~F5.6まで絞ると70lpmmを超えるとても高いレベルとなる。本レンズは明らかに望遠側を最適化されている。150mmはとても優れた単焦点レンズと遜色無く、F4付近でほぼ80lpmmに達する。MC-14装着時は大きく低下するが、それでも絞り開放から良像を保ち悪く無い画質だ。
    :やはりMC-14装着時に最も画質が低下する。MC-14装着時はF5.6付近でのみ良像だ。MC-14を外すと最悪の場合(40mm F2.8)でも既に許容範囲内を保っている。90-150mmではさらに画質は良好だ。
    総評:このレンズに弱点は無く、中央は優れた画質、隅はとても良好か程よい画質だ。テレコンはフレーム隅の画質は見事では無いものの、中央はとても良好な状態で全ての絞り値が実用範囲となる。
  • 軸上色収差は何の心配もない。
  • 倍率色収差はテレコンバージョンレンズを使用しない限り全く気にならない。40mmで収差に気が付くかもしれないが、それでも0.07%を超えない低い数値だ。より望遠側では全く問題とならない。テレコン装着時はより目につく可能性が高いものの、それほど煩くは感じないだろう。
  • 球面収差の深刻な問題は何もない。
  • 歪曲収差は自動補正を切ると40mmで-2.02%と目立つ樽型歪曲が発生する。幸いにも90mmで0.12%、150mmで0.71%とわずかな糸巻き型に抑えられている。
  • コマ収差で深刻な問題は存在しないが、焦点距離全域のフレーム四隅で僅かに変形が確認できる。
  • 非点収差は我々の測定で7.3%と中程度である。テレコンを装着すると12%まで上昇する。画質に悪影響を与えている主な原因だろう。
  • 玉ボケの描写は見事なものでは無い。絞り値が増加するにつれ強い縁取りが発生する。また、同心円状の玉ねぎボケも多い。口径食による変形が少ないのは救いだろう。
  • 周辺減光は広角側では問題無い。40mm F2.8で-0.62EVの減光、1段絞るとわずか-0.08EVとなり知覚するのが難しいレベルだ。90mmでも似たような状態だ。150mmで最も大きくなりF2.8で-0.94%となる。
  • 逆光耐性はレンズ構成の複雑さから判るように完璧とは言えない。太陽をフレーム内や四隅に配置した場合はフレアが発生する。他の状況ではゴーストは発生しづらい。
  • オートフォーカスはノイズレスで非常に高速だ。ピント距離全域を0.3?0.4秒で移動する素晴らしい結果だ。テレコンを装着すると少し減速し、0.1秒ほど長くなる。が、それに気が付くことは無いだろう。

長所:頑丈で密閉された鏡筒・優れた中央画質・良好な四隅の画質・僅かな軸上色収差・倍率色収差が少ない・望遠側で歪曲の問題無し・中程度の非点収差・焦点距離全域で周辺減光が少ない・静音かつ高速正確なオートフォーカス

短所:40mmのRAWデータで歪曲が大きい

本レンズは抜群のビルドクオリティと面白い焦点距離、優れた画質を持ち全体的に大きな欠点が無い。我々が指摘する欠点も簡単に補正できるものだ。

我々が指摘するとしたら、テレコンバージョンレンズ装着時のパフォーマンスだろう。悪く無いが、キヤノンやニコンの最新テレコンを考慮すると少し古さを感じる。

しかしレンズは非常に良好であり、テレコンのパフォーマンスで我々の評価が落ちる訳では無い。とてもおススメできるレンズだ。

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