このページでは一眼カメラ用交換レンズ「EF-M28mm F3.5 マクロ IS STM」の情報を収集しています。
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- 2017.2.20:ページを更新。Dustin Abbott・The Photoblographerのレビューを抄訳
- 2016.11.24:色々追加
- 2016.7.26:価格コム レビュー、PHOTOHITO・DPreview 作例を追加
データベース
レビュー
購入早見表
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フィルター購入早見表
プロテクト | C-PL | ND | ソフト |
X-CAP |
レンズデータ
レンズ仕様
画角(水平・垂直・対角線) | 44°10′・ 30°10′・ 51°55′ |
---|---|
レンズ構成 | 10群 11枚 |
絞り羽根枚数 | 7枚 |
最小絞り | 22 |
最短撮影距離 | 通常撮影モード時:0.097m スーパーマクロモード時:0.093m |
最大撮影倍率 | 通常撮影モード時:1倍 スーパーマクロモード時:1.2倍 |
フィルター径 | 43mm |
最大径×長さ | 60.9mm×45.5mm(収納時) |
質量 | 約130g |
ついにEF-Mにマクロレンズが登場!
なかなかレンズラインナップが揃わない『EOS-M』シリーズだったが、ココに来てかなり尖った機能を持つレンズが登場した。
28mmとやや広角よりの標準レンズで、明るさを抑えたマクロレンズ。最短撮影距離は0.097mと接写する事が出来る上に、「スーパーマクロモード」に切り替えることでなんと最大撮影倍率1.2倍(35mm判換算で1.92倍)まで大きく写すことが出来る。
その際に考慮すべき点はワーキングディスタンスが取れないことに寄る自身の影が写り込むこと。しかし、このレンズは前玉を囲むようにしてリングライトが内蔵されている。左右2箇所に搭載されているので、片方を点灯したり両方使ったりと光の演出も出来てしまう。普通はリングライトを別途用意しなければいけない上に、嵩張る事を考えるとかなり便利なレンズと言えるだろう。
マクロレンズとしてはお手頃価格で、APS-C以上のマクロレンズとしては最安と言って良い程だ。マウントはプラスチックを採用しており、ややチープさがあり強度は金属製に比べると劣る。しかし、レンズの構成は非球面レンズやUDレンズを採用して諸収差をしっかりと補正しているゴージャスな仕様で光学設計に妥協はなさそうだ。
さらにマクロレンズで発生しやすい手振れを予防する為の「ハイブリッドIS」を採用。これまでは10万円近くする高級レンズ「Lレンズ」にしか採用されていなかった手ぶれ補正をお手頃価格のこのマクロレンズに搭載している。
キヤノンEFマウントでマクロレンズと言えば、中望遠の100mm ISやEF-S 60mm。もっとも画角が広くて50mmのコンパクトマクロがあるものの、倍率は0.5倍。手頃な価格で、本格的なマクロ撮影を楽しめる。EOS Mユーザーはもちろんの事、これを機にサブシステムでEOS-Mシリーズを購入してみてはいかがだろうか?カメラのキタムラでは「EOS M3ボディ」と合わせた独自のキットレンズを展開している。
写りが良いのに何故か安いと定評のある『EF-M 22mm F2 STM』や『EF-M11-22mm F4-5.6 IS STM』と並んでEF-Mの「神レンズ」となる要素を持ち合わせたレンズとなりそうだ。
海外の評価
Dpreview
- 299ドルの価格設定は多くのマクロレンズよりも安価である。しかし、Micro-NIKKOR 40mm F2.8はさらに50ドル安く2/3段明るいレンズだ。
- このように焦点距離の短いレンズでマクロ撮影しようとすると、カメラマン自身の影が写りこんでしまうものだ。これを防ぐために普通はマクロリングライトを使用するが、本レンズはLEDライトが内蔵している。
- LEDライトはマクロ撮影時に8.9EV程度の照明効果がある。スーパーマクロモード時は9.1EVだ。左右の一方のみを点灯させることも可能だが、輝度の強弱を分けて二つ点灯させることはできない。
- 手振れ補正は効果的だが、極端なマクロ撮影時は三脚を使用がより良い選択肢となる。
- オートフォーカスはまずまず高速だが、最速では無い。撮影距離を考慮するととても良好だ。
- 重量は130gであり、世界最小のAFマクロレンズとキヤノンは自慢している。EOS M3と組み合わせた場合の総重量は492gだ。一眼レフと比べて確かに軽くて利便性が良い。
- MTF10の測定結果で、中央の解像性能はF5.6でピークに達している。隅はF6.3でピークとなるが、中央ほど良好ではない。
- MTF50の測定結果は酷く無いものの、高価なレンズと比べて細部の分解能に差がある。重量や価格を考慮すると驚くべきことでは無いだろう。
- 手振れ補正とLEDライトはマクロを完全に手持ちで撮影できるほど強力なものでは無い。さらにLEDの光量は直射日光による影を防ぐことが出来るほど明るいものでは無く、マクロ撮影時に小絞りを利用した場合にも光量が足りなくなる。
EF-M28mm F3.5 マクロ IS STMはマクロ撮影のエントリーとして選択しとなるレンズだ。このレンズを使うことでマクロ撮影の課題や落とし穴を学ぶことが出来るはずだ。
Dustin Abbott:光学的欠点の無い、汎用性の高いレンズ
- このレンズのデザインはEF-Mのレンズに期待するそれであり、キヤノンの基本理念は非常に良いものです。
- 他のSTMレンズ同様で、このレンズには距離指標が存在しません。とは言え、STMを備えたEF-Mレンズにおいて、手動でフォーカシングすることはそう多くはありません。しかし、マクロレンズにおいてはマニュアルフォーカスを使う可能性が高く、距離指標が無い点には失望するかもしれません。幸いにも、EOS Mシステムのタッチモニターを使えば正確なフォーカスポイントを容易にするでしょう。
- 通常撮影と”スーパーマクロモード”の切替は鏡筒を回転させることで切り替えます。この動作はとても滑らかで良好ですが、回し過ぎて意図せずにスーパーマクロモードに切り替えてしまいます。私はこれでシャッターチャンスを数度逃してしまいました。このレンズにおける唯一で最も不満なポイントです。
- このレンズはEF-M22mm F2 STMほど小さくは無いが、驚くほどコンパクトで軽量化されています。3時間の登山でバックパックに戻すことなく片手で扱うことが出来ました。
- 最初のEF-Mレンズは金属マウントでしたが、このレンズはプラスチックマウントだ。軽量化はマウントへの負荷軽減を意味しますが、おそらくあまり重要なことでは無いでしょう。そして、私は金属マウントの方が好きだ。
- このレンズはお散歩レンズとして素晴らしいものであると感じましたが、28mmでF3.5というスペックは被写界深度が深いので私の創造性を妨げます。マクロレンズは素晴らしいポートレートレンズとして使うことも多く、この点で28mmにはやや失望しています。
- マクロライトの実装はとても便利に感じるかもしれませんが、実際には専用のリングライトと比べて光量が少なく失望します。
- スーパーマクロモードの実装は本当に有用な機能ですが、手持ち撮影が本当に難しい。三脚を使う事でより良い結果を出す事が出来ますが、手持ち撮影で臨むのであればサーボAFの使用をおススメします。
- ハイブリッドISが搭載されており、これはマクロ撮影時に有用な機能と言うだけでなく通常撮影時にも恩恵を受ける。私は手持ちで0.5秒のシャッタースピードの撮影を成功させました。
- STM駆動は距離指標が存在せず、マニュアルフォーカスの操作感覚には慣れが必要です。このレンズのオートフォーカス自体はかなり速く、一般的な撮影では瞬時に合掌します。Mシステムは光量が不足するシーンではAFに時間がかかりますが、ほとんどの場合には精度の高いピント合わせが可能です。
- 私はこのレンズから出てくる豊かな色合いと素晴らしいコントラストに感銘を受けました。ツアイスに匹敵すると思われる画像と感じます。遠景の描写も同様に素晴らしいものです。
- 全ての絞り値で解像力はかなり印象的です。これはおそらく、これまでに作られてきたEF-Mレンズの中で最もシャープなレンズです。マクロでも無限遠でもそのパフォーマンスに関心させられます。
- 周辺減光は絞り開放でやや目立つ程度に発生しますが、F5.6まで絞ると実質的に解消します。歪曲はわずかな樽型を確認できますが、補正が必要なレベルのものではありません。この歪曲の小ささはパノラマ撮影が必要な時に画像を繋ぎやすいと言う事が分かりました。
- ものすごい量の写真を撮影しましたが、私が確認する限り色収差をまだ見ていません。色収差は十分に補正されているようです。太陽をフレーミングしてもコントラストは優れており、僅かなゴーストの発生しかありません。
このレンズは私が求めていたレンズとは異なりますが、実際に使ってみると必要なレンズであることが分かりました。非常に汎用性が高く、多目的な旅行の相棒で本当に多くの良い画像を得ることが出来ました。光学的な欠点はなく、価格は合理的で優れたパッケージです。
長所:素晴らしい画質、コンパクトで軽量でありEOS Mと相性が良い、革新的な機能とデザイン、マクロライトとスーパーマクロの仕組み、効果的なハイブリッドIS、1:1以上のマクロ性能、高速なAF、歪曲が小さく良好なフレア耐性、色収差が無い、強力な解像力
短所:初期の頃と比べて鏡筒の品質が低い、うっかりスーパーマクロモードに入る、ボケを得にくい、マクロにおけるMF作業には理想的ではない
The Photoblographer:まずまず良好だが、気になる面もある
- このレンズは沈胴式であり、撮影するにはロックを解除する必要がある。解除すると鏡筒が繰り出されるが、正直に言うと私はこのタイプのレンズを見苦しく感じる。さらに”スーパーマクロモード”に入るためにはもう一度操作する必要があります。コンパクトなレンズデザインを優先するキヤノンの姿勢を理解していますが、これは面倒なことだ。
- EF-Mのラインナップは全体的にオートフォーカスが高速ではありません。高速ではありませんが、競合他社と比較してもそれほど悪くありません。
- このレンズは機能が豊富で使っていて楽しいものだ。画質は悪いものではありませんが、最高の画質とは思えません。特に同社で画質の良好なEF22mm F2 STMを使用するとそう感じる事でしょう。
- 私たちのテストでは色収差における大きな問題点は見つかりませんでした。テーブルをひっくり返したくなる歪曲はありませんが、僅かに歪曲が発生しています。
- マクロLEDを点灯することで被写体をシャープに見せることが出来ます。しかし、よりよいシャープネスを得るためにはフラッシュを使用することをおススメします。
好きな部分:他のレンズとは異質のものであること。とても小さい単焦点レンズであること。
嫌いな部分:まずまずのオートフォーカスと画質
これはその構造とデザインが美しいレンズです。しかし、画質は僅かに満足がいくものでは無い気がします。さらに重要なこととして、レンズの画質性能を引き出すEOS Mが無いことです。これが改善されるまでは、このレンズの可能性を最大限に引き出すことが出来ません。それでも悪いものでは無いですが、非常に素晴らしいものでもありません。
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