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SG-image AF 85mm F1.8 STM レンズレビュー完全版

このページでは「SG-image AF 85mm F1.8 STM」のレビューを掲載しています。

おことわり

E&Iクリエイション株式会社より無償貸与の製品を使用しています。
金銭の授受やレビュー内容の指示は一切ないことを最初に明言しておきます。購入した製品ではないことに対する無意識のバイアスは否定できませんが、できるだけ客観的な評価を心がけています。

SG-image AF 85mm F1.8 STMのレビュー一覧

管理人の評価

ポイント 評価 コメント
価格 このクラスで平均的
サイズ 中程度
重量 中程度
操作性 無段階絞りと癖のあるMFリング
AF性能 大きな問題無し
解像性能 像面湾曲の影響あり
ボケ 柔らかく綺麗な描写
色収差 良好な補正状態
歪曲収差 良好な補正状態
コマ収差・非点収差 完璧ではないが目立たない
周辺減光 四隅の端のみ補正が必要
逆光耐性 中程度
満足度 ボケ重視のポートレートレンズ

評価:

ポイント

ボケ重視のポートレートレンズ

汎用性は高くありませんが、近距離で大きく柔らかいボケが欲しい場合に面白い選択肢となるレンズ。ポートレートなどの撮影距離でF1.8を多用するのであれば、きちんとしたパフォーマンスを発揮します。

販売価格は高く過ぎず、安すぎずと言ったところ。コストパフォーマンスの面からおススメするレンズではありません。しかし、色々なサイトの作例を見て、ボケ味が気に入ったらSG-imageを選ぶ理由になると思います。

While not highly versatile, this lens offers an interesting option when you want large, soft bokeh at close range. If you frequently use F1.8 at portrait shooting distances, it delivers solid performance.
The retail price is neither too high nor too low. It's not a lens I'd recommend purely for cost performance. However, if you browse sample images on various sites and like the bokeh quality, that could be a reason to choose the SG-image.

まえがき

2025年12月に登場したソニーE/ニコンZ用のAFレンズ。
SG-imageとしては2本目となるフルサイズ対応モデル。標準域をカバーする前モデル「SG image AF 55mm F1.8 STM」に続き、今回は中望遠カバーする定番の85mmポートレートレンズ。

55mm F1.8はシンプルな鏡筒でしたが、今回は絞りリングやFnボタン、AF/MFスイッチが追加されています。販売価格は55mmよりも少し高めですが、競合他社の85mm F1.8と同程度。

主な仕様

85mmとしては一般的なレンズ構成枚数と最短撮影距離。このクラスでは珍しく8枚の偶数絞りを採用しています。

発売日 2025.12.12
初値 48,600円
レンズマウント E / Z
対応センサー フルサイズ
焦点距離 85mm
レンズ構成 9群11枚
開放絞り F1.8
最小絞り F16
絞り羽根 8枚
最短撮影距離 0.8m
最大撮影倍率 情報無し
フィルター径 58mm
手振れ補正 -
テレコン -
コーティング 情報無し
サイズ Eマウント:Φ71mm×89.2mm
Zマウント:Φ71mm×91.2mm
重量 Eマウント:約380g
Zマウント:約390g
防塵防滴 -
AF STM
絞りリング クリック無
その他のコントロール Fnボタン
付属品 レンズキャップ
リアキャップ
レンズフード

価格のチェック

販売価格は2ndFocusで48,600円、Amazonで50,000円程度。
このクラスとして高くはありませんが、安くもありません。7Artisansとよく似ています。低価格のVILTROX EVOが強力なライバルとなるものの、後発の本レンズがどれほどの存在感を示すことができるのか試してみたいと思います。

SG-image AF 85mm F1.8 STM
楽天市場 Amazon キタムラ Yahoo

レンズレビュー

外観・操作性

箱・付属品

白とを基調としたデザインのカバーにはレンズの画像や仕様がプリントされています。従来の黒を基調としたデザインから一転して明るめの箱。

箱にはレンズ本体のほか、プラスチック製のレンズフードが付属します。

外観

レンズ本体の外装はフォーカスリングや絞りリングを含めて金属製。AF/MFスイッチやFnボタンのみ樹脂製パーツを使用しています。装飾はほとんど無く、マウント付近の鏡筒にSG-imageのロゴが刻印されているだけ。

同社の55mm F1.8と異なり、絞りリングやAF/MFスイッチ、Fnボタンを搭載。そのぶんフォーカスリングが狭くなっています。NIKKOR Zでお馴染みのコントロールリングは非搭載で、フォーカスリングへの割り当てを変更することで対応可能。

ハンズオン

サイズ Eマウント:Φ71mm×89.2mm
Zマウント:Φ71mm×91.2mm
重量 Eマウント:約380g
Zマウント:約390g

サイズや重量はNIKKOR Z S-Lineや7Artisansほどではなく、ソニーFEと同程度の重量で全長が少し長め。特に小さなレンズではないものの、外装の質感や豊富なコントロールを考慮すると健闘しています。

前玉・後玉

前面にはレンズ名やロットナンバー、フィルター径を白文字で表示。

レンズ最前面にフッ素コーティング処理の記載はないため、水滴や油汚れに強いとは限りません。ダメージが想定されるシーンでは保護フィルターを装着するのも一つの手。フィルター径は58mmの一般的なもの。

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金属製のレンズマウントは4本のネジで本体に固定されています。マウント周囲にゴム製シーリングは無く、防塵防滴には非対応のように見えます。

フォーカスリング

金属製フォーカスリングは適度な抵抗で滑らかに回転します。応答性はカメラ側の設定に関わらず「ノンリニア」。つまり、カメラ側で「リニア 90°」に設定しても操作性は変わりません。

素早く回転した場合にピント全域を移動するには約270度、ゆっくり回転した場合は約720度で操作可能。体感でピント移動量は「ゆっくり回転」「すばやく回転」の2系統のみ。切り替わると移動量が大幅に変化するので、MFでのピント合わせが少し難しい。

絞りリング

F1.8からF16、さらにAポジションまで切替可能な絞りリングを搭載。ノンクリックのみですが、目盛りに合わせて1/3段刻みで正確に動作します。クリック感を付けるスイッチや、Aポジションでロックする機能はありません。

スイッチなど

側面にAF/MF切り替えスイッチとFnボタンを搭載。操作性に問題はありません。

レンズフード

プラスチック製レンズフードが付属。85mm用としてはサイズが小さめで、円筒形ではない花型の形状が珍しい。

本体への装着がかなり硬めで、純正品やシグマ・タムロンほど滑らかに装着できません。着脱には少し力を入れる必要があります。

装着例

Z8に装着。
Z 85mm F1.8 Sよりも小型軽量で携帯性や収納性が良好。と言っても、それが強みとなるほどの差ではありません。

装着した状態でカメラが前傾姿勢にならないくらいには重心が後ろ側にあります。バランスで大きな問題は感じませんでした。

AF・MF

フォーカススピード

レンズはステッピングモーターで動作。最短撮影距離から無限遠まで適度な速さで動作します。精度やAF-Cの動作に問題はなく、近距離での動体追従も可能。

フォーカスブリージング

ブリージングとはピント位置によって画角が変化することを指します。画角の変化が大きいと、フォーカシングで画角が広がったり狭くなったりするので気が散ったり、AFが不安定化する原因となります。出来ればフォーカシングブリージングは無い方が良い。今回はブリージングの影響を確認するために、レンズを最小絞りまで絞り、最短撮影距離・無限遠で撮影した結果が以下の通り。

接写時は画角が狭く、遠景では画角が広がっています。85mmレンズとしては一般的で、これまでテストしてきた製品と比べて大きな違いはありません。

精度

Z8との組み合わせで今のところ問題には遭遇していません。

MF

前述したように、カメラ側の「リニアレスポンス」設定を受け付けません。動作は正確ですが、応答性が切り替わる回転速度がシビアで、細部のピント合わせには不向きと感じました。

解像力チャート

撮影環境

テスト環境

  • カメラボディ:Z8
  • 交換レンズ:SG-image AF 85mm F1.8 STM
  • パール光学工業株式会社
    【HR23348】ISO12233準拠 8K解像力テストチャート(スチルカメラ用)
  • オリンパス HYRes 3.1 解析ソフト
  • 屋内で照明環境が一定
  • 三脚・セルフタイマー10秒・電子シャッター
  • RAW出力
  • ISO 100 固定
  • Adobe Lightroom Classic CCでRAW現像
    ・シャープネス オフ
    ・ノイズリダクション オフ
    ・色収差補正オフ
  • 解析するポイントごとにピントを合わせて撮影
    (像面湾曲は近接で測定が難しいので無限遠時にチェック)
  • 近接でのテストであることに注意(無限遠側はさらに良好となる可能性あり)

補足

今回はRAW出力を元にしてシャープネスをオフの状態で検証。ボディ出力のJPEGやRAW現像でシャープネスを整えるとより数値が向上する可能性あり。今回の数値はあくまでも「最低値」とお考え下さい。

テスト結果

絞り開放は全体的に少しソフトですが、1段絞ると大幅に改善。さらにF5.6前後のピークに向かって全体的に良好な結果が得られます。同社のAF 55mm F1.8 STMとよく似た傾向。

中央

F1.8は球面収差や色収差の影響が残っているものの、絞ることで徐々に改善。F2.8で既に実用的な画質ですが、F4まで絞ると高解像センサーでも満足のいく結果を得ることが出来ます。

周辺

基本的に中央と同じ傾向。画質の顕著な落ち込みはありません。F4付近まで絞ると非常にシャープな結果が得られます。

四隅

実写では像面湾曲の影響が見られる領域ですが、ピントを合わせてみると安定した結果。F5.6付近まで絞れば周辺と比べて遜色のない良好な結果となります。

数値確認

Center Mid Corner
F1.8 2702 3164 3214
F2.0 2912 3436 3377
F2.8 3122 3669 3432
F4.0 4286 4122 3728
F5.6 4517 4038 3954
F8.0 4362 4173 3869
F11 4126 3935 3705
F16 3091 3361 3061

遠景解像力

テスト環境

  • 撮影日:2025.12.9 晴れ 微風
  • カメラ:Z8
  • 三脚:SIRUI AM234
  • 雲台:アルカスイスZ1+
  • 露出:ISO 100 絞り優先AE
  • RAW:Adobe Camera RAW
    ・シャープネスオフ
    ・ノイズリダクションオフ
    ・レンズ補正オフ

テスト結果

中央

F1.8からまずまず良好ですが、高解像センサーでは細部が若干ソフト。F2.8くらいまで絞ると細部の描写とコントラストが改善します。ピークとなるのはF4付近。F8-11付近までピークが続き、F16は回折の影響でややソフト。

周辺

中央とほぼ同じ傾向で、絞れば非常に良好な結果が得られます。風景撮影でシャープな結果を期待する場合、少なくともF2.8までは絞っておきたいところ。

注意点として、テストしたサンプルは目立つ片ボケが発生しています。(後述)

四隅

中央や周辺と比べて、画質に目立つ低下はありません。ただし、F2.8まで絞っても僅かに甘さのある描写となるので、ベストを尽くすのであればF4以降がおススメ。

周辺 その2

前述した切り抜き部分とは正反対の周辺を拡大したもの。反対側と比べると、像が流れているような描写で、F4まで絞っても完璧には抑えられません。画質は明らかに低下しています。

隅 その2

周辺よりもさらに画質が低下。許容できる結果を得るにはF11くらいまで絞る必要がありました。

像面湾曲

像面湾曲とは?

ピント面が分かりやすいように加工しています。

中央から四隅かけて、ピントが合う撮影距離が異なることを指しています。例えば、1mの撮影距離において、中央にピントが合っていたとしてもフレームの端では1mの前後に移動している場合に像面湾曲の可能性あり。

最近のレンズで目立つ像面湾曲を残したレンズは少ないものの、近距離では収差が増大して目立つ場合があります。と言っても、近距離でフラット平面の被写体を撮影する機会は少ないと思われ、像面湾曲が残っていたとしても心配する必要はありません。

ただし、無限遠でも影響がある場合は注意が必要。風景など、パンフォーカスを狙いたい場合に、意図せずピンボケが発生してしまう可能性あり。この収差は改善する方法が無いため、F値を大きくして被写界深度を広げるしか問題の回避手段がありません。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

  • 左:中央でピント合わせ
  • 右:隅でピント合わせ

遠景でピントを合わせる場所を変えると、ピントの合う遠景に変化があることがわかります。ピントを合わせた部分はシャープな結果が得られますが、ピント面は平坦とは言い難く、F1.8の絞り開放でパンフォーカスは得られません。遠景を撮影する場合はF8くらいまで絞ることをおススメします。

倍率色収差

倍率色収差とは?

主にフレームの周辺部から隅に現れる色ずれ。軸上色収差と異なり、絞りによる改善効果が小さいので、光学設計の段階で補正する必要があります。ただし、カメラ本体に内蔵された画像処理エンジンを使用して、色収差をデジタル補正することが可能。これにより、光学的な補正だけでは難しい色収差の補正が可能で、最近では色収差補正の優先度を下げ、他の収差を重点的に補正するレンズも登場しています。特にミラーレスシステムでは後処理に依存する傾向あり。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

絞り値全域で良好に補正されています。

軸上色収差

軸上色収差とは?

軸上色収差とはピント面の前後に発生する色ずれ。ピントの手前側は主にパープルフリンジとして、ピントの奥側でボケにグリーンの不自然な色付きがあれば、その主な原因が軸上色収差と考えられます。F1.4やF1.8のような大口径レンズで発生しやすく、そのような場合は絞りを閉じて改善する必要があります。現像ソフトによる補正は可能ですが、倍率色収差と比べると処理が難しく、できれば光学的に収差を抑えておきたいところ。ただし、大口径レンズで軸上色収差を抑える場合は製品価格が高くなる傾向があります。軸上色収差を完璧に補正しているレンズは絞り開放からピント面のコントラストが高く、パンチのある解像感を期待できます。

参考:ニコン 収差とは

実写で確認

完璧とは言えませんが、F1.8のレンズとしては良く抑えられています。F2.8まで絞ると、厳しいシーンでもほぼ抑えることが可能。軸上色収差ではありませんが、ピント固定で撮影するとF2からF2.8/4.0でピント位置が遠側で移動するフォーカスシフトが発生していることが分かります。

ニコンZマウントではF5.6まで実絞りAFとなるので心配無用ですが、他社で絞り開放AFを利用する場合は注意が必要です。

歪曲収差

歪曲収差とは?

歪曲収差とは、平面上で直線的に写るはずが直線とならずに歪んでしまうこと。特に直線が多い人工物や水平線が見えるような場合に目立ちやすく、魚眼効果のような「樽型歪曲」と中央がしぼんで見えてしまう「糸巻き型歪曲」に分かれています。

参考:ニコン 収差とは

比較的補正が簡単な収差ですが、「陣笠状」など特殊な歪みかたをする歪曲は手動での補正が難しい。この場合はレンズに合わせた補正用プロファイルが必要となります。

実写で確認

ほぼ無視できる程度の収差に抑えられています。Lightroomに補正用プロファイルがあるものの、適用する必要性は低い。(適用してもほとんど変化しません)

コマ収差

コマ収差・非点収差とは?

コマ収差・非点収差とは主にフレーム四隅で点像が点像として写らないこと。例えば、夜景の人工灯や星、イルミネーションなど。日中でも木漏れ日など、明るい点光源で影響を受ける場合あり。この問題は後処理が出来ないため、光学的に補正する必要あり。

参考:ニコン 収差とは

絞ることで改善するものの、夜景や天体撮影など、シャッタースピードが重要となる状況では絞ることが出来ず、光学的な補正が重要となる場合もあります。

実写で確認

隅にピントを合わせた状態でチェックしてみると、明らかに点光源が変形しています。全体からすると穏やかな影響ですが、抑えるためにはF2.8くらいまで絞る必要があります。

前述したとおり、像面湾曲の影響が強いため、そもそもF1.8での夜景や星空には不向きです。

球面収差

前後の玉ボケで質感が異なっていることが分かります。収差が完璧な補正状態ではなく、(軸上色収差の項で言及したように)フォーカスシフトの影響もあります。

前後ボケ

綺麗なボケ・騒がしいボケとは?

ボケの評価は主観的となりがちですが、個人的には「滲むように柔らかくボケる」描写が綺麗と評価し、逆に「急にボケ始めたり、ボケの輪郭が硬い」描写は好ましくない(もしくは個性的な描写)と定義しています。ただし、感じ方は人それぞれなので、ひょっとしたら逆のほうが好ましいという人もいることでしょう。参考までに「滲むボケ」「輪郭の硬いボケ」のサンプルが以下のとおり。描写傾向の違いは主に球面収差の補正状態によるもの、前後どちらかのボケが柔らかい場合はもう片方のボケが硬くなる傾向があります。

後ボケ

ニュートラルに近いボケですが、縁どりが少し柔らかく、微ボケでは滑らかな描写。軸上色収差の影響が少なく、悪目立ちしにくい。

前ボケ

後ボケとよく似ていますが、比較して縁取りが硬め。極端な影響ではなく、特に悪目立ちする要素はありません。

玉ボケ

口径食・球面収差の影響

口径食が強いと、フレーム四隅のボケが楕円状に変形したり、部分的に欠けてしまいます。この問題を解消するには絞りを閉じるしか方法がありません。しかし、絞るとボケが小さくなったり、絞り羽根の形状が見えてしまう場合もあるので状況に応じて口径食を妥協する必要あり。

口径食の影響が少ないと、絞り開放から四隅まで円形に近いボケを得ることが可能。できれば口径食の小さいレンズが好ましいものの、解消するには根本的にレンズサイズを大きくする必要があります。携帯性やコストとのバランスを取る必要があり、どこかで妥協が必要。

球面収差の補正が完璧では無い場合、前後のボケ描写に差が発生します(前後ボケのレビューで示した通り)。この場合はどちらかが滲みを伴う滑らかな描写になり、反対側で2線ボケのような硬い描写となってしまいます。

実写で確認

色収差の影響が少なく、口径食は穏やか。玉ボケの内側は滑らかで、全体的に快適です。ただし、8枚の絞り羽根を絞ると、急速に角ばります。

ボケ実写

至近距離

至近距離ではボケが大きく、質感を議論するほどの微ボケは目立ちません。

近距離

撮影距離が少し長くなっても、全体的に滑らかな描写を維持しています。

中距離

さらに撮影距離が長くなっても、全体的に滑らかな描写が継続しています。

ポートレート

全高170cmの三脚を人物に見立て、絞り開放(F1.8)で距離を変えながら撮影した結果が以下の通り。

フレームに全身を入れるような撮影距離でも、背景は滑らかで快適なボケが得られました。フレーム隅に向かって口径食や残存収差の影響を受けていますが、色収差の影響が少なく悪目立ちしにくい。

像面湾曲の影響で風景撮影向けではありませんが、ポートレートなど大きなボケを得たい場合には有力な選択肢となりそうです。

周辺減光

周辺減光とは?

フレーム周辺部で発生する不自然な光量落ち。
中央領域と比べて光量が少なく、フレーム四隅で露出不足となります。主に大口径レンズや広角レンズで強めの減光が発生。

ソフトウェアで簡単に補正できる現象ですが、露出不足を後処理の補正(増感)でカバーするため、ノイズ発生の原因となる点には注意が必要。特に夜景や星空の撮影などで高感度を使う場合はノイズが強く現れる可能性あり。

最短撮影距離

周辺に向かって穏やかな減光効果が発生。絞ると改善しますが、四隅のみ影響が残ります。

無限遠

最短撮影距離よりも強めの減光効果が発生。しかし、F2.8まで絞ると広い範囲で改善します。最短撮影距離と同じく、四隅の減光効果は絞っても改善しません。

逆光耐性・光条

中央

完璧ではないものの、低価格の85mm F1.8としてはフレアを良く抑えています。絞ると影響が強くなるものの、7Artisansほど悪化しません。

状況によっては部分的にフレアが発生するものの、絞ることで改善します。最も目立つパターンが以下の作例くらいで、壊滅的なフレアの発生は確認できませんでした。

光条

ポートレートレンズとしては珍しい8枚の偶数絞りを採用しています。絞った際の光条は8本のシャープな描写。ただし、中程度の絞りでは先細りしない分散するタイプの描写。できればF11-F16くらいの絞り値を使いたいところ。

まとめ

良かったところ

ココがおすすめ

  • 全体的に金属製のしっかりとした作り
  • 絞りリング搭載(ただしクリック無)
  • 倍率色収差が目立たない
  • 軸上色収差の穏やか
  • 歪曲収差が穏やか
  • コマ収差が穏やか
  • 柔らかい後ボケ
  • 珍しい8枚偶数絞り

解像性能が強みとなるレンズではないものの、後ボケは滑らかで柔らかい描写。色収差が良く抑えられているのでボケの悪いところが目立ちにくく、F1.8を快適に使うことができます。

絞り羽根をなぜ8枚の偶数にしたのか不明ですが、絞ることで8本の綺麗な光条が得られます。

悪かったところ

ココに注意

  • フォーカスリングの操作性
  • 絞り開放の解像性能
  • 像面湾曲が目立つ
  • フォーカスシフトの影響がある
    (ただしニコンでは問題無し)
  • 絞ると玉ボケが角ばりやすい
  • 四隅の周辺減光が残りやすい

絞り開放の解像性能はお世辞にも高いとは言えず、像面湾曲の影響が強い。ニコンでは問題とならないものの、開放測距を使う他社ではフォーカスシフトの影響に注意。四隅にはしつこい周辺減光もあります。

様々な要素から遠景向けではありませんが、パンフォーカスにする必要が無ければ問題無し。

結論

汎用性は高くありませんが、近距離で大きく柔らかいボケが欲しい場合に面白い選択肢となるレンズ。ポートレートなどの撮影距離でF1.8を多用するのであれば、きちんとしたパフォーマンスを発揮します。

販売価格は高く過ぎず、安すぎずと言ったところ。コストパフォーマンスの面からおススメするレンズではありません。しかし、色々なサイトの作例を見て、ボケ味が気に入ったらSG-imageを選ぶ理由になると思います。

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購入を悩んでいる人

VILTROX AF 85mm F2.0 EVO

開放F値は「2.0」と少し口径小さ目ですが、優れた光学性能と操作性、ビルドクオリティを兼ね備えています。おまけに少し安い。SG-imageにとって、非常に強力なライバル的存在。

残存する球面収差を活かした柔らかいボケならSG-imageですが、それ以外ならVILTROXを選ぶと良いでしょう。

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NIKKOR Z 85mm f/1.8 S

販売価格が倍以上のニコン純正レンズ。
これが買えるのであれば、悩む必要は無いはず。

優れた光学性能でクリアな描写。ヌケが良すぎてSG-imageのような柔らかい描写が難しいものの、フィルターを追加することで対応可能。

NIKKOR Z 85mm f/1.8 S
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7Artisans AF 85mm F1.8

SG-imageとよく似た性能・価格帯のレンズ。
ボケならSG-image、バランスなら7Artisansと言ったところ。

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作例

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