富士フイルムが「GFX100」用のファームウェアアップデートVer4.00を6月公開と予告。GFX100Sと同等のAFとなり、協調手ぶれ補正の実現や、ノスタルジックネガの対応など全体的に強化される模様。
発売から約2年。「GFXシリーズ」のフラグシップモデルは更なる進化を遂げます。
富士フイルム株式会社(社長:助野健児)は、「FUJIFILM GFX100」(以下、「GFX100」)の刷新された最新ファームウエアを21年6月に公開します。
「GFX100」は、35mmフルサイズより70%大きい1億200万画素のラージフォーマットセンサー*1による圧倒的な解像力と、最大5.5段のボディ内手ブレ補正機構、着脱式EVFなど高い拡張性を実現した「GFXシリーズ」のフラグシップモデルです。今回のファームウエアップグレードにより、最新技術を搭載した「FUJIFILM GFX100S」(以下、「GFX100S」)と同等のオートフォーカス(AF)性能や様々な機能追加・操作性改善を遂げ、新たなカメラへと生まれ変わります。
*1?対角線の長さが55mm(横43.8mm×縦32.9mm)で、35mm判の約1.7倍の面積を持つイメージセンサー。1.オートフォーカス性能が最新モデル「GFX100S」と同等に改善
新たに開発されたオートフォーカスアルゴリズムへ刷新することで、AF速度・顔/瞳検出性能も向上し、動きのあるポートレート撮影でも高い合焦率を誇ります。動体追尾性能も改善され、遠ざかる被写体なども高精度に追従することが可能になりました。
2.ボディ内・レンズ内手ブレ補正機構の協調制御を実現
ボディ内手ブレ補正機構(BIS)と、レンズ内手ブレ補正機構(OIS)の協調制御が可能になりました。それぞれの加速度・ジャイロセンサーで検出した周波数とブレ量に応じて最適な補正を行うことで、手持ちでも強力にブレを抑制します。これにより、OIS搭載の「GFレンズ」の手ブレ補正機能が強化され、「フジノンレンズ GF120mmF4 R LM OIS WR Macro」・「フジノンレンズ GF45-100mmF4 R LM OIS WR」装着時の手ブレ補正効果が従来から0.5段分向上します。
3.フィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」を追加
新たにフィルムシミュレーション「ノスタルジックネガ」を追加。本モードは1970年代、カラー表現の可能性を世界に提起し、芸術として定着させた「アメリカンニューカラー」の代表作を想起させる色再現を特徴とします。“柔らかい階調表現”と“高い彩度表現”を同時に実現し、ハイライト部を柔らかくアンバーに描写する一方で、シャドウ部はディテールを残したままノリの良い色味を実現し、叙情的に切り取ることができます。
4.その他、様々な機能追加・操作性改善
- 「明瞭度」を-5から+5の幅で設定いただけるようになりました。
- 「トーンカーブ」のハイライト・シャドウをそれぞれ0.5段刻みで調整いただけるようになりました。
- 新たに任意のフォーカスレンジをあらかじめ設定できる「フォーカスリミッター」機能を追加。合焦距離は初期設定もしくはご自身で設定したお好みの範囲からお選びいただけます。
- 撮影画像の再生時の拡大率を等倍・2倍・4倍・8倍から選択、最後に選択した前回の倍率(中央から)もお選びいただけるようになりました。
- 「撮影モード」が割り当てられたファンクションボタンを押すだけでPSAMを切り替えられるようになりました。
- フロント・リアコマンドダイヤルを操作する回転方向を逆方向にも変更いただけるようになりました。
- Qメニューの項目数を静止画・動画それぞれで4・8・12・16から選択いただけるようになりました。
また、お選びいただく項目もカスタマイズ可能です。- Qボタンをファンクションボタンとして割り当て可能になりました。
- 電源ONの状態で、SDカードを抜いても電源ONの状態が維持されるようになりました。
- 動画撮影時に電子式手ブレ補正機能を使用いただけるようになりました。
手持ちによる動画撮影で生じるブレを補正します。(本モード使用時は1.1倍にクロップされます。)- 動画撮影時にもライブビューを拡大できるようになりました。
また、動画撮影開始時のファーカスチェックを維持する/しないを選べるようになりました。- SDカードに記録した動画をもう一方のスロットのSDカードにバックアップ記録できるようになりました。
- 動画記録時の撮影経過時間がLCD上で表示・確認できるようになりました。
- 動画の撮影時にもAFエリアのサイズを変更いただけるようになりました。
- Flogで撮影された動画ファイルをBT.709相当に変換した再生が可能になりました。
- ATOMOS社製Ninja V HDR?モニター・レコーダーにHDMI経由で出力する動画RAWデータに、ホワイトバランスとISOのメタデータ情報を追加しました。Apple ProRes RAWフォーマットとして記録され、Final Cut ProでのホワイトバランスとISOの調整が可能となります。
「FUJIFILM Pixel Shift Combiner」の最新バージョン1.2.0を提供
富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、「FUJIFILM GFX100」・「FUJIFILM GFX100S」(以下、「GFX100」・「GFX100S」)を用いて約4億画素の画像を偽色なしに生成できる機能「ピクセルシフトマルチショット」に対応するソフトウェア「FUJIFILM Pixel Shift Combiner」(以下、「Pixel Shift Combiner」)に新機能が追加された最新版を本日より提供します。
通常、イメージセンサーでは、各画素にR(赤)・G(緑)・B(青)のうち、1つの色情報を取得し、残り2つの色情報を周辺画素の情報から推測して補完処理を行っていますが、「ピクセルシフトマルチショット」は、イメージセンサーのシフトによる自動撮影で各画素に3色全ての色情報を取得できることから、偽色を完全に抑制した色再現(=リアルカラー)を実現します。? ? ? ? ? ? ? ? ?今回の最新版アップデートにより、従来の4億画素でのリアルカラーかつ高解像度な画像生成機能に加えて、新たにリアルカラーのみの合成方式をお選びいただけるようになりました。新方式「リアルカラー」は1億画素のより扱いやすいデータ量で忠実な色再現をお楽しみいただけます。
また新たに、撮影中のブレ等により正しく合成できない場合に自動でエラーを検出する機能が加わりました。画像の合成完了前に不良画像を検出可能なため、ワークフローの高速化が期待できます。*1
さらに、合成後のRAW画像を拡大して確認できる機能を追加しました。現像ソフトウェア上での現像前に「Pixel Shift Combiner」内で合成RAW画像の細部まで目視で確認可能となり、本ソフトウェア内で合成画像確認のプロセスまで完結できるようになりました。
追記
「FUJIFILM X Series and GFX System Digital Camera Control Software Development Kit 」を提供開始
富士フイルム株式会社(社長:助野 健児)は、ソフトウェア開発者ご自身による富士フイルムの「X/GFXシリーズ」カメラをPCからコントロールするアプリケーションソフトウェアを開発するライブラリー「FUJIFILM X Series and GFX System Digital Camera Control Software Development Kit (SDK)」を4月22日より提供します。
今回提供するSDKの使用により、富士フイルムの対応カメラで撮影した画像をWindows*1?PC や Mac*2へ自動転送したり、対応カメラをPCからリモート制御することが可能になります。なお、本SDKでは富士フイルムの対応カメラで撮影したRAWデータを現像する機能は提供しません。
*1 Windowsは、米国Microsoft Corporation.の米国およびその他の国における登録商標です。
*2 Mac は、米国およびその他の国で登録されたApple Inc.の商標です。「FUJIFILM X Series and GFX System Digital Camera Control SDK」対応機種
X-T3 / X-T4 / X-Pro3 / GFX 50S*3?/ GFX 50R / GFX100 / GFX100S
*3 ファームウエアバージョン 1.00 および 1.01 は USB 接続のみ対応対応OS
Windows10(x86, x64), Windows8.1(x86, x64), Windows7(x86, x64)
macOS Big Sur(11), Catalina(10.15), Mojave(10.14), High Sierra(10.13), Sierra(10.12)対応インターフェース
USB (カメラとコンピュータを直接接続)
TCP/IP ネットワーク (Wi-Fi アクセスポイント経由)
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