Digital Camera Worldがキヤノン「RF20mm F1.4 L VCM」のレビューを公開。歪曲収差が大きく、周辺部はケラレがあるとしつつもレンズ補正で綺麗に修正可能とのこと。シリーズで一貫したデザイン、優れた性能である点を評価。
- 価格:4 月販売開始予定。価格は 1,919.99 ポンド。シリーズ中で最も高価。
- 外観:ハイブリッドプライムの標準設計に準拠。サイズは 77×99mm、フィルター径 67mm。統一感のあるデザイン。
- 構造:堅牢で耐候性のある造り。
- 携帯性:重量 519g。同シリーズで最軽量の24mm F1.4(515g)よりわずかに重いだけ。コンパクトではないが、EOS R5 とのバランスは良好。
- 操作性:手動フォーカスリング、カスタマイズ可能なコントロールリング、ビデオ用ロック可能な絞りリングを搭載。2024年8月以降のカメラでは静止画にも対応。
- AF:最短撮影距離 20cm。広角特有の歪みを活かした創造的な構図が可能。
- MF:詳細なテストは未実施。フォーカスブリージングや歪み制御の性能が注目されるが、RF 35mm F1.4L の品質を考えれば期待できる。
- 手ぶれ補正:非搭載。
- ボケ:美しいボケ描写。20mm ではボケを意識することは少ないが、このシリーズは絵画的な焦点外表現を実現。ただし、被写体の分離には工夫が必要。
- 歪曲・減光:RAW 撮影では強い歪みと周辺減光が発生。カメラ内補正に依存する設計で、光学補正よりもデジタル補正を前提としている。
- 逆光耐性:ASC、SSC、SWCを採用し、最高レベルの耐性を確保。
- 総評:RFラインナップ中で最も広角なハイブリッドプライムかつプロ向け単焦点。開放から高いシャープネスを持ち、美しいボケ、高速かつ静音な AF、動画向け絞りリング、最小限のフォーカスブリージングを備える。RAW 撮影時の歪み補正は手動対応が必要だが、性能は優秀。静止画・動画どちらでもプロ仕様の広角撮影が求められるなら、魅力的な選択肢となる。
- 備考:シリーズ最広角のハイブリッドレンズであり、同社のプロ向けレンズとしても最も広角。これより広角なのは、廉価な RF 16mm f/2.8 のみ。
2025年3月に発表されたフルサイズ対応のRFレンズ。昨年よりリリースが始まっている動画撮影にも適した単焦点レンズ群の一つ。フォーカス駆動にVCMを使用しつつ、24mm F1.4・35mm F1.4・50mm F1.4で統一のレンズサイズ・コントロールレイアウトを実現しています。
販売価格は高めですが、統一されたデザインのF1.4レンズ群は他社を見渡しても珍しい。このようなデザインで恩恵を受ける撮影では魅力的な選択肢となりそうです。
Digital Camera Worldのハンズオンでは、他のVCMレンズと同じく歪曲収差が強めに残っていると指摘。さらに四隅がケラレているものの、歪曲収差の補正時に解消するみたいですね。(DCWに作例あり)賛否両論ある設計ですが、DCWは最終結果に問題はないと述べています。
キヤノン RF20mm F1.4 L VCM 最新情報まとめ
- 発売日:2025年4月下旬
- 予約開始日:2025年4月1日(火)AM10:00
- 希望小売価格:オープン
- キヤノンオンラインショップ:283,800円(税込)
レンズの仕様
レンズマウント | RF |
対応センサー | フルサイズ |
焦点距離 | 20mm |
レンズ構成 | 11群15枚 スーパーUDレンズ:1枚 UDレンズ:2枚 BRレンズ:1枚 非球面レンズ:2枚 |
開放絞り | F1.4 |
最小絞り | F16 |
絞り羽根 | 11枚 |
最短撮影距離 | 0.2m |
最大撮影倍率 | 0.19倍 |
フィルター径 | 67mm |
手振れ補正 | - |
テレコン | - |
コーティング | Super Spectra Coating SWC ASC |
サイズ | 約76.5mm x 99.3mm |
重量 | 約519g |
防塵防滴 | 対応 |
AF | VCM |
絞りリング | 搭載 一部機種で静止画対応 |
その他のコントロール | コントロールリング AF-MFスイッチ Fnボタン |