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ソニーのフルサイズ対応「26mm F2.8」「27mm F2.8」光学系の特許出願

2023年12月6日付けでソニーの気になる特許出願が公開。フルサイズに対応する非常にコンパクトな光学系「26mm F2.8」「27mm F2.8」の実施例を含んでいる模様。

概要

  • 【公開番号】P2023172781
  • 【公開日】2023-12-06
  • 【発明の名称】結像光学系、および撮像装置
  • 【出願日】2022-05-24
  • 【出願人】
    【識別番号】000002185
    【氏名又は名称】ソニーグループ株式会社
  • 【課題】非球面レンズを適切に用いることにより、小型化および軽量化を実現しつつ諸収差を良好に補正することを可能にする。
  • 【背景技術】
    【0002】
    近年、デジタルカメラ等の撮像装置は撮像素子の大型化や高画質化が進み、それに伴い、それらの撮像装置に用いられる撮像レンズにも高い性能が求められ、諸収差の補正が厳しく求められるようになってきている。その一方で、ミラーレスカメラ等によるショートフランジバック化が進む中、光学系の小型化も求められている。これらの要求に対し、非球面レンズを用いた結像光学系が種々、提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
  • 【0004】
    結像光学系において、小型化および軽量化を実現しつつ、周辺まで高い解像力を有する光学系を実現しようとした場合、非点収差、像面湾曲、コマ収差、およびサジタルコマフレアなどが悪化する傾向にある。
  • 【0005】
    非球面レンズを適切に用いることにより、小型化および軽量化を実現しつつ諸収差を良好に補正することが可能な結像光学系、およびそのような結像光学系を備えた撮像装置を提供することが望ましい。

実施例1

  • 焦点距離:26.02
  • F値:2.89
  • 画角:79.55
  • 像高:21.66
  • 全長:40.85

実施例2

  • 焦点距離:48.50
  • F値:1.46
  • 画角:48.11
  • 像高:21.65
  • 全長:87.53

実施例3

  • 焦点距離:14.40
  • F値:1.85
  • 画角:31.16
  • 像高:4.01
  • 全長:103.15

*管理人註:像高と画角がおかしな数値となっていますが、収差図を見ると21.63mmとなっています。

実施例4

  • 焦点距離:16.48-33.95
  • F値:2.91
  • 画角:105.39-65.02
  • 像高:21.64
  • 全長:135.65-127.15

実施例5

  • 焦点距離:27.15
  • F値:2.89
  • 画角:77.10
  • 像高:21.63
  • 全長:47.16

実施例6

  • 焦点距離:19.40
  • F値:1.86
  • 画角:96.24
  • 像高:21.64
  • 全長:82.15

非球面レンズを効果的に使用することでレンズの小型軽量化と高い解像性能を両立する光学系を目指した特許のようです。実施例は複数あり、「14mm F1.8」や「16-35mm F2.8」はそれぞれ「FE 14mm F1.8 GM」「FE 16-35mm F2.8 GM II」とよくにた構成となっていますね。「50mm F1.4」「20mm F1.8」も現行のEマウントラインアップにあるようなパラメータですが、レンズ構成を見る限りでは別物。

特筆すべきは実施例1と実施例5のコンパクトな光学系。フルサイズセンサーに対応する像高を確保しつつ、非常にコンパクトな光学系を実現しているようです。収差図を見た限りでは歪曲収差も光学的に補正している模様。

ソニーは既に「FE 24mm F2.8 G」のようなコンパクトな単焦点レンズをラインアップしていますが、このような携帯性の高いレンズをさらに計画しているのでしょうか?実施例を見た限りではさらに全長の短いレンズとなるかもしれませんね。

ここ最近は他社も「NIKKOR Z 26mm f/2.8」「RF28mm F2.8 STM」と言ったパンケーキレンズを投入しています。似たようなパンケーキレンズの登場を期待したいところ。とは言え、特許出願で登場した実施例が商品化する可能性は低いので、過度な期待は禁物です。

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