2021年8月10日付けでキヤノンの気になる特許出願が公開。フルサイズミラーレス向けの「27mm F1.4」「35mm F1.4」となりそうな実施例を含んでいます。
概要
- 【公開番号】特開2021-117xxx
- 【公開日】2021年8月10日
- 【発明の名称】光学系、およびそれを有する撮像装置、レンズ装置
- 【出願日】2020年1月27日
- 【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社- 【課題】全長短縮かつ、フォーカス群全体の小型化をしつつ、無限遠から至近までの全物体距離における撮影時の色収差や像面湾曲などを良好に補正すること。
- 【0002】
近年、固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、監視カメラ、放送用カメラ、銀塩写真用カメラ等の撮像装置は高機能化されている。そして、それに用いる光学系としてフォーカス群全体の小型化が要求されている。さらに、無限遠から至近へのフォーカシング時に、撮影倍率を増大しつつも最至近での撮影時の色収差や像面湾曲などを良好に補正することができる光学系であることが要求されている。また、大判カメラのミラーレス化に伴い、バックフォーカスが短く、小型かつ大口径なレンズが求められている。これらの要求を満足する光学系として、物体側より像側へ順に配置された、正の屈折力のレンズ群と、正の屈折力のフォーカスレンズ群と、正の屈折力のフォーカスレンズ群とを有する光学系が知られている(特許文献1)。
実施例1
焦点距離 26.79
Fナンバー 1.44
半画角(°) 38.93
像高 21.64
レンズ全長 134.78
BF 13.00実施例2
焦点距離 26.62
Fナンバー 1.44
半画角(°) 39.10
像高 21.64
レンズ全長 131.96
BF 20.00実施例5
焦点距離 26.70
Fナンバー 1.44
半画角(°) 39.02
像高 21.64
レンズ全長 133.24
BF 20.00
珍しい27mmの広角大口径レンズに関する特許出願ですね。過去に特許出願が無いわけではありませんが(28mm F1.4)、24mmや35mmと比べると珍しい。今回の実施例では後群にある二つのレンズ群が移動する機構を採用しつつ、像面湾曲や色収差などの補正状態に重点を置いている模様。
2018年から始動したキヤノンRFレンズですが、広角単焦点はまだ非常に少なので明るい広角単焦点の登場には期待したいところ。
実施例3
焦点距離 33.73
Fナンバー 1.44
半画角(°) 32.68
像高 21.64
レンズ全長 143.92
BF 20.00実施例4
焦点距離 33.87
Fナンバー 1.44
半画角(°) 32.57
像高 21.64
レンズ全長 131.26
BF 16.49
35mm F1.4となりそうな実施例。RFレンズの35mmはまだ「RF35mm F1.8 Macro IS STM」だけなので、何らかの大口径35mmを検討しているのかもしれません。以前から35mm単焦点レンズに関する特許出願は数多く公開されています。
注意ポイント
いつも通り、これは特許であり、必ずしも実用化されるデザイン・商品とは限りません。
しかし、RFレンズラインアップに広角単焦点が不足しているのは間違いないので、何らかの広角レンズを検討している可能性は高そうですねえ。
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