2023年1月4日付けでシグマの気になる特許出願が公開。ミラーレス向けの小型軽量な「500mm F5.6 OS」「700mm F8 OS」「400mm F5 OS」に関する光学系の実施例をいくつか含んでいます。
概要
- 特開2023-170
- 【公開日】2023-01-04
- 【発明の名称】結像光学系
- 【出願日】2021-06-17
- 【出願人】
【識別番号】000131326
【氏名又は名称】株式会社シグマ- 【課題】結像光学系自身が小型軽量であり且つ小型軽量なフォーカシングユニットを有することで小型軽量な望遠レンズに適した結像光学系を提供する。
- 【背景技術】
【0002】
従来から長焦点距離の撮影レンズ(以下望遠レンズ)に好適な結像光学系として、物体側から像側に向かって順に正のパワーのレンズ群、負のパワーのレンズ群を配置したテレフォトタイプの結像光学系が知られている。テレフォトタイプのパワー配置を採用することで長く重くなりがちな望遠レンズの光学全長を短くすることが可能になる。- 【0003】
また望遠レンズはスポーツや動物などの撮影で使用されることが多く、高速なオートフォーカスが求められている。望遠レンズは結像光学系全体を移動させてフォーカシングする全体繰り出し方式を採用するとフォーカシング時に移動するレンズの重量が大きくなり高速なオートフォーカスを実現することが難しいためインナーフォーカス方式を採用することが多い。- 【0004】
さらに近年、動画撮影で望遠レンズが使用される場合が増えてきた。動画撮影で使用される場合、オートフォーカスはコントラスト検出方式を用いられることが多い。コントラスト検出方式ではコントラストを検出するためにフォーカシングユニットにウォブリングという動作をさせることが一般的であるため従来よりも軽量なフォーカシングユニットを搭載した望遠レンズが望まれている。- 【0005】
加えて近年、小型に設計されたミラーレスカメラの普及に伴い望遠レンズにおいても小型軽量が求められている。望遠レンズを小型軽量化する場合その結像光学系を小型化することに加え可動部を小型軽量化することが重要となる。アクチュエーターの大きさや配置は可動部の大きさや重量に左右されるからである。- 【0008】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、結像光学系自身が小型軽量であり且つ小型軽量なフォーカシングユニットを有することで小型軽量な望遠レンズに適した結像光学系を提供することを目的とする。実施例1
- 焦点距離:485.00
- F値:5.83
- 画角:5.06
- 像高:21.63
- 全長:253.13
実施例5
- 焦点距離:700.00
- F値:7.97
- 画角:3.52
- 像高:21.63
- 全長:318.72
実施例6
- 焦点距離:400.00
- F値:5.06
- 画角:6.14
- 像高:21.63
- 全長:233.14
キヤノンやニコンのミラーレス用レンズで見るようになった、中口径・小口径の超望遠レンズですね。ソニーやライカLマウント陣営は、この種のラインアップがまだありません。シグマがEマウントとLマウント用の小型軽量な超望遠レンズを投入するのは理にかなっているように見えます。光学手振れ補正を搭載しているので、レンズ名は「500mm F5.6 DG DN OS」「700mm F8 DG DN OS」「400mm F5 DG DN OS」と言ったところでしょうか。
今のところ、このようなレンズが実用化される噂は耳にしたことがありません。しかし、なんらかの望遠単焦点を検討しているのかもしれませんね。
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