Amateur Photographerがシグマ「18-50mm F2.8 DC DN」のレビューを公開。小型軽量で低価格な大口径ズームですが、優れた光学性能を備え、オートフォーカスも高速で正確と高く評価しています。
Amateur Photographer:SIGMA 18-50MM F2.8 DC DN | C REVIEW ? A FINE FAST ZOOM FOR APS-C
外観・構造:
- わずか429ポンドで購入できる18-50mm F2.8だ。
- フルサイズで27-75mmに相当する焦点距離をカバーしている。
- 競合レンズのソニーE 16-55mm F2.8は1059ポンド、タムロン17-70mm F2.8 Di III-A VC RXDは769ポンドである。どちらもズームレンジがシグマよりも広いが大きく重い。
- Contemporaryラインらしいビルドクオリティだ。シンプルな外装に、レンズ補正を前提とした光学設計を採用している。
- レンズ構成は11群13枚で、非球面レンズ3枚とSLDガラス1枚を使用している。絞り羽根は7枚だ。
- プラスチック製レンズフードが付属する。
- マウント部に防塵防滴用のシーリングが施されている。
携帯性:
- レンズサイズはφ65mm×75mmだ。F2.8ズームとしては非常にコンパクトである。
- サイズはE 16-70mm F4 ZA OSSとよく似ているが少し軽量だ。
- フィルターサイズは5mmだ。
- α6000シリーズとの組み合わせでバランスが良い。
- ズーム操作で内筒が23mm伸びる。
操作性:
- ゴム製のズームリングはとても滑らかに回転する。
- フォーカスリングはプラスチック製で、電子的にフォーカスレンズを駆動する。
- AF/MFスイッチはない。
フォーカス:
- ステッピングモーターを使用したインナーフォーカス構造を採用している。
- 最短撮影距離は12.1cm?30.0cmであり、クローズアップに適している。
- オートフォーカスは高速かつ正確でノイズレスで動作する。
- 最小のフォーカスポイントを使用すると問題が発生する場合があるので、フレキシブルスポットの使用がおススメだ。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- F2.8から中央は非常にシャープだ。隅に向かってコントラストは低下するが、ディテールは良好である。
- F11で回折の影響が発生するまで、ディテールの変化ほとんど無い。
- ズーム全域で性能は一貫している。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 接写性能を活かした大きなボケを得ることが出来る。
色収差:
- 補正をオフにすると隅に向かって倍率色収差が発生する。
- 最も目立つのは広角だ。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 補正オフ時に広角で目立つ樽型歪曲、望遠で糸巻き型歪曲となる。
周辺減光:
- 補正をオフにすると光量落ちが目立つ。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 光条を発生させるにはかなり絞る必要がある。
総評
APS-C用標準ズームの中で、最も魅力的なレンズの一つだ。圧倒的な光学性能、大口径、コンパクトサイズ、そして手頃な価格というユニークな組み合わせを実現している。小型ボディを圧倒しないレンズサイズは重要だ。
しかし、いくつかの妥協点がある。最も明らかなのは、光学式手ぶれ補正機能がないことだ。α6500やα6600を使っていない限り、手ぶれを防ぐためにはシャッタースピードを速くしなければならず、そのためにはISO感度を上げる必要がある。また、18mmの広角端は、競合製品に比べて少し狭い。サイズと価格を我慢するのなら、タムロン17-70mm F2.8が最も汎用性の高いEマウントレンズであることは間違いない。
それでも、α6000シリーズをお持ちの方にとって、18-50mmは魅力的な選択肢であり、ライカCLやTL/TL2をお持ちの方にとって、間違いのない選択肢だ。フルサイズユーザーにとっても、解像度が必要でない場合の軽量な選択肢として、魅力的に映るかもしれない。F1.4 DC DNレンズと違って、キヤノンEOS Mカメラに対応していないのが残念だ。富士フイルムのXマウントでも出してほしい。
- 長所:
・小型軽量
・見事なシャープネス
・高速かつ静かなAF
・手ごろな価格- 短所:
・手ぶれ補正なし
・ズームレンジが狭い
とのこと。
小型軽量ながら優れた光学性能を備えた低価格な大口径ズームに仕上がっている模様。広角18mmや補正前提の歪曲収差などは理解しておく必要があるものの、それらを許容できるのであればコストパフォーマンスの高いレンズとなりそうです。
私もα7R IVと組み合わせて使用しています(APS-Cクロップで2600万画素として利用可能)。確かに非常にシャープなレンズで、接写時の周辺以外は良好な光学性能を発揮しています。ただし、フルサイズ用ズームと同じく、望遠側で軸上色収差が発生する場合があるので注意が必要。逆光耐性も悪くなく、光条が作りにくい点を妥協できれば不満ありません。
Amateur Photographerがレビューでも言及しているように、現状で選択肢が存在しないキヤノンEOS Mや、高価な選択肢しかない富士フイルムXマウント版が登場すると人気でそうですねえ。キヤノン版が出るのであれば、EOS Kiss M2と共にお迎えしたいところ。
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