ePHOTOzineがシグマ「18-50mm F2.8 DC DN」のレビューを公開。きちんとした価格設定、操作性、光学性能を発揮するレンズと評価。欠点は補正可能な色収差と歪曲くらいとのこと。
ePHOTOzine:Sigma 18-50mm f/2.8 DC DN Contemporary Lens Review
外観・構造:
- ライカLマウント用とソニーEマウント用がある。
- 防塵防滴に配慮した作りだが、見た目はただの筒である。
- 軽量だが、剛性を高めるためにアルミニウムやTSC素材を使用している。
- Lマウント用はUSB Dockに対応している。
- 花形レンズフードはしっかりとした作りだ。誤って脱落する可能性は全くない。
- フィルター径は55mmである。
- 前玉はフッ素コーティング処理されている。
- 10群13枚のレンズ構成で、絞り羽根は7枚だ。
- レンズマウントには優れた耐久性の真鍮を使用している。
携帯性:
- 重量は290gと軽量だ。
操作性:
- 幅広いズームリングはグリップが良好だ。
- フォーカスリングは期待通りの滑らかな操作性だ。
オートフォーカス:
- ステッピングモーター駆動で滑らかで高速、そして静かである。
マニュアルフォーカス:
- 最大撮影倍率は18mmで1:2.8だ。50mmでは1:5となる。これは平均よりもクローズアップ性能が良好で、レンズの汎用性を高めている。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
解像性能:
- 18mm:中央はF2.8からF8までExcellent、F11とF16でVery good、F22でSoftだ。端はF2.8とF4でVery good、F5.6とF8でExcellentとなる。F11でVery goodとなり、F16でGood、F22でSoftだ。
- 24mm:中央はF2.8からF8までExcellent、F11とF16でVery goodとなり、F22でSoftだ。端はF2.8からF11までVery good、F16でGood、F22でSoftだ。
- 35mm:中央はF2.8からF8までExcellent、F11とF16でVery goodとなり、F22でSoftだ。端はF2.8からF11までVery good、F16でGood、F22でSoftだ。
- 50mm:中央はF2.8からF8までExcellent、F11とF16でVery goodとなり、F22でSoftだ。端はF2.8からF5.6でGood、F8からF16でVery good、F22でSoftだ。
- F22は回折の影響でかなりソフトだが、被写界深度が絶対的に必要とされるシーンでは選択肢があったほうが良い。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 超クリーミーではないが、とても満足のいく描写だ。
色収差:
- 中央はとても良好な補正状態だ。
- 端では色収差が見られるが、カメラ内補正で修正可能だ。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 補正オフの場合は18mmで-5.68%と大きな樽型になる。クリエイティブな使い方もできるが、補正はオンにしておいた方が良いだろう。
- 24mmは-1.20%と許容範囲内の樽型だ。
- 35mmは+2.89%の糸巻き型、50mmでは+3.12%の糸巻き型となる。
周辺減光:
- 18mmの絞り開放以外は周辺減光がとても控えめだ。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- フレアは目立たず、コントラストの低下は無い。
- 光源がフレーム内にあるとゴーストが発生しやすいが、コントラストは維持されている。
総評
この新しいF2.8ズームレンズによって、背景をボカすことができるようになり、特にポートレート撮影では大きなメリットとなる。また、ズームとフォーカス以外の操作は一切なく、クリエイティブな作業を妨げることのない、シンプルなレンズである。コンパクトで軽く、最高の品質を備えた完璧な旅行用レンズだ。
過剰な歪曲がクリエイティブな理由で必要とされない限り、カメラ内補正をオンにすべきだと思う。これはもちろん、レンズの設計が歪曲収差の補正を前提としているからだ。このアプローチの良し悪しについては、興味深い議論になるだろう。
要約すると、適切な価格、適切な操作性、適切な性能を備えた「強くお勧めできる」レンズである。
- 長所:
・優れたシャープネス
・絞った際の周辺減光
・フレア耐性
・低色収差
・高速で正確かつ静かなAF
・防塵防滴
・小型軽量
・F2.8
・価格設定- 短所:
・端の色収差
・歪曲収差
・逆光時のゴースト
とのこと。
倍率色収差や歪曲収差が残っていると指摘しつつも、ソフト補正が有効であり、欠点と言える欠点は逆光時のゴーストくらいみらいですね。手ごろな価格で小型軽量ながら、しっかりとした光学性能を備えている模様。手ぶれ補正は搭載していませんが、多くのAPS-Cユーザーに適した大口径ズームと言えそうです。
私はα7R IVの2600万画素クロップで利用していますが、十分な光学性能で、これと言った弱点はありません。確かに逆光時にフレアやゴーストが目立つ場合はありますが、他のレンズと比べて極端な性能差は見られないはず。歪曲収差や倍率色収差の評価は同じ意見です。
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