PhotographyBlogがシグマ「18-50mm F2.8 DC DN」のレビューを公開。小型軽量で低価格ながら優れた光学性能を実現。キットレンズからアップグレードする優れた選択肢と言及しています。
PhotographyBlog:Sigma 18-50mm F2.8 DC DN Review
外観・構造:
- 手ごろな価格設定を考慮すると優れたビルドクオリティだ。
- 金属とTSC素材で作られている。外装はポリカーボネート製だがしっかりとした質感だ。
- レンズマウントには耐久性が高いと思われる真鍮を使用してる。
- レンズマウントにゴム製シーリングがあるものの、他に耐候性は備えていない。
- プラスチック製の花形レンズフードが付属する。
携帯性:
- F2.8ズームであることを考えると驚くほど小型軽量だ。
- 全長76mm、重量わずか290gだ。
- このクラスでは最もコンパクトなズームレンズである。
- α6000のようなカメラとの組み合わせでバランスが取れている。
- 50mmまでズームすると内筒が4cm伸びる。
操作性:
- 幅広いズームリングは滑らかに回転する。
- 幅狭いフォーカスリングはレンズマウント付近で見つけやすい。
オートフォーカス:
- ステッピングモーター駆動のAFは静かで動画撮影にも適している。
- DMFに対応している。
- α6000との組み合わせでフォーカスは高速で信頼性が高い。
- 見事な接写性能を備えている。
マニュアルフォーカス:
- 記載なし。
手ぶれ補正:
- 光学手ぶれ補正は搭載していない。
解像性能:
- 18mm:中央はF2.8からF11まで抜群のシャープネスだ。F16やF22は回折の影響でシャープネスが低下する。端は中央ほど良くないが、F5.6からF11で最良の結果を得ることが出来る。
- 24mm:中央はF2.8からF11まで抜群のシャープネスだ。F16やF22は回折の影響でシャープネスが低下する。端は中央ほど良くないが、F5.6からF11で最良の結果を得ることが出来る。
- 35mm:中央はF2.8で少しソフトだが、F4からF11で抜群のシャープネスだ。端は中央ほど良くないが、F5.6からF11で最良の結果を得ることが出来る。
- 50mm:中央はF2.8で少しソフトだが、F4からF11で抜群のシャープネスだ。端は中央ほど良くないが、F5.6からF11で最良の結果を得ることが出来る。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 心地よい描写だ。
色収差:
- 十分良好に補正されている。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- RAWには目立つ樽型・糸巻き型の歪曲が発生する。
- 適切なプロファイルが公開されるまで、後処理で修正する必要がある。
周辺減光:
- 絞り開放の隅で目立つ。
- 解消するにはF5.6以降まで絞る必要がある。
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- 絞ると良好な光条だ。
- 太陽をフレームに入れるとフレアが発生しやすい。
総評
ソニーEマウントAPS-Cカメラ用「ベストオールラウンド標準ズーム」と呼べるレンズだ。大きさ、重さ、画質、機能、性能、そして何よりも価格のバランスに優れており、キットレンズである16-50mm PZに代わる最適なレンズである。
フレーム全体とズーム全域で優れた光学性能を発揮するが、開放ではややソフトと感じる周辺部は、少し絞る必要がある。また、F2.8の開放値と7枚羽根の絞りを採用しているため、美しいボケ味を得ることができる。ただし、18mmでは明らかな周辺減光と樽型歪曲、50mmでは糸巻き型歪曲が見られるため、後処理またはレンズプロファイルを使用して除去する必要がある。
APS-C Eマウントシステムは10年以上経過しているにもかかわらず、驚いたことにあまり多くの選択肢が無い。ソニー「E 16-55mm F2.8 G」はズームレンジの両端でより広い範囲をカバーし、画質も若干優れているが、より大きく、より重く、より高価だ。
タムロン「17-70mm F/2.8 Di III-A VC RXD」は望遠域が20mm拡張され、光学式手ぶれ補正機能も搭載している。それで金額的にはシグマ18-50mmと同じだが、ソニー16-55mmよりもさらに大きく、重いレンズとなっている。。確かに、ソニーやタムロンのレンズに比べて、光学手ブレ補正や防塵防滴仕様が犠牲になり、焦点距離も限られているが、他の優れた特性を考えれば、それらの妥協点を喜んで受け入れることができるだろう。16-50mmのキットレンズに限界を感じている方には、「買って損はない」レンズだと思う。
とのこと。
小型軽量ながら、優れた光学性能の大口径標準ズームのようですね。広角端が18mm止まりで、他のレンズと比べて広い画角をカバーしていないのは残念ですが、それ以上に携帯性が魅力的。光学性能は望遠側で少し低下するものの、実写で顕著な落ち込みは無いように見えます。色収差は僅かに残存しているものの良く抑えられ、ボケは全体的に良好な描写。
私もこのレンズを購入し、PhotographyBlogと同じような印象を受けました。いくつか妥協点はあるものの、何と言っても携帯性は魅力的。このサイズでズーム全域F2.8を実現しているのは驚きですねえ。惜しむらくはソニーEマウント用しか存在しないことでしょうか?キヤノンEF-Mや富士フイルムXマウントでも存在感の強いレンズとなりそうなのですが…。
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