シグマ 28-105mm F2.8 DG DN 完璧ではないが非常に良好な光学性能

Dustin Abbottが「28-105mm F2.8 DG DN」のレビューを公開。フレーム隅の性能やボケの質感について指摘しているものの、実写では不足がなく非常に良好な性能と評価。タムロン35-150mmから置き換えるかどうかは人によるようです。

Dustin Abbott：Sigma 28-105mm F2.8 DG DN | ART Review

外観：直線的で現在のシグマレンズらしいデザイン。レンズフードは他のブランドよりも優れている。

構造：プロ仕様の防塵防滴と聞いてる。82mmフィルターに対応。

携帯性：28-45mm F1.8とサイズが似ているものの、ズームすると内筒が43mm伸びる。キヤノン24-105mm F2.8よりも小型軽量。

操作性：動画撮影を意識した改良点が多い。無段階操作やA固定に対応する絞りリングを搭載。2か所のAFLボタンに対応。ズームリングは自重落下の兆候がほとんど無い。ズームリングの操作はソニー純正と逆方向。

AF：応答性が良く、瞬間的に動作する。信頼性が高い。駆動音はなく、精度は良好。優れた性能だがソニーαでは15fps制限がある。

MF：フォーカスリングは適度な抵抗感で滑らかに回転。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：
・28mm：中央と中間フレームが非常にシャープだが隅で典型的な低下が見られる。F4で改善し、F5.6でかなり良くなる。
・35mm：中央は28mmとほぼ同じ、周辺や隅で改善が見られる。ただし、隅は以前としてソフト。F5.6で非常に良好。
・50mm：隅まで著しく改善し、中央も少し良くなっている。
・70mm：50mmほどではないが見栄えは良い。
・105mm：中央は70mmよりもシャープだが、隅は少しソフト。他と比べてコントラストが僅かに低い。
・絞った際はタムロンのほうがシャープ。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：玉ねぎボケと縁取りの兆候が見られるが不満はない。状況によって期待よりも少し騒がしく見える。28-45mm F1.8のようなスペシャル感はない。

軸上色収差：ほとんどない。

倍率色収差：ほとんどない。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：28mmの樽型は複雑で手動修正が難しい。望遠側では目立つ糸巻き型。

周辺減光：少なくとも1段分は補正が必要。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：非常に良好。

光条：個人的にはもう少しすっきりとした描写が好み。シグマによると、偶数絞りはこのレンズだけで、他のレンズで採用する予定はないという。

作例集：

総評：完璧ではないが非常に良好な光学性能。イベントやポートレートでレンズをまとめたい人にとって良い選択肢となり、1500ドルの価格は妥当。タムロン35-150mm F2-2.8を置き換えるものとなるかは分からないが、シグマが優れている点もある。いずれにせよ、レンズの選択肢が豊富で素晴らしい時代。

競合について：アプローチは異なるがタムロン「35-150mm F/2-2.8 Di III VXD」のようなコンセプトのレンズ。タムロンよりも安く、驚くほど高価と言うわけでもない。

備考：

広角28mmから望遠105mmまで開放F値2.8でカバーした高倍率の大口径標準ズームレンズ。レンズサイズは24-70mm F2.8よりも大きく重く、そしてシグマ製レンズとしては比較的高価ですが、105mm F2.8を利用できるのは魅力的。

Dustin Abbottのレビューでは、ズーム全域で優れた光学性能を備えたレンズに仕上がっている模様。ビルドクオリティやAFは良好で、手持ち撮影も可能な程度にレンズサイズは抑えられているようです。広角側の隅におけるパフォーマンス低下（そして絞ると良好）を指摘しているのは他のレビューと同じ。

また、他のレビューと同じくボケの描写に関して指摘しており、質感を重視する場合は他のレンズを比較検討したほうが良さそう。幅広いズーム域や動画に適した機能を考慮した際に面白い選択肢となるかもしれません。

シグマ 28-105mm F2.8 DG DN｜Art 最新情報まとめ

発売日：2024年9月26日（木）
予約開始：2024年9月10日 10:00:00
希望小売価格：オープンプライス
シグマオンラインショップ：￥275,000

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