Lenstipがシグマの交換レンズ「28mm F1.4 DG HSM | Art」のレビューを掲載しています。
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逆光には比較的弱いが…
- 物理的なサイズと重量はNIKKORよりも大きく重いが極端な差は無い。Otusは別次元の大きさだ。
- 後玉は無限遠でマウント面に配置されているが、接写側へフォーカシングすると内筒へ1cmほど移動する。内筒の内側は反射防止が施されている。
- 48mm幅のフォーカスリングはとても大きく、程よく抵抗感を持ち滑らかに動作する。ピント距離全域の回転角は約100度だ。
- 12群17枚のうち、2枚のSLD、3枚のSLD、3枚の非球面レンズを備えている。
- 解像度:
・EOS 5D Mark IIIのRAWファイルに基づいている。
・良像の基準値は30-32lpmmである。
・高品質なレンズの最高値は45-50lpmmだ。Otus 1.4/28(49.2lpmm)135mm F1.8 Art・85mm F1.4 Art(51.6lpmm)
・中央解像は絞り開放から既に42lpmmと非常に高い水準だ。F2まで絞ると45lpmmまで向上、F4で47lpmmに近い最大値に達する。35mm F1.4 Artと比べてF1.4~F2.0で優れた結果だがF2.8以降は同程度だ。24mm F1.4 Artよりも遥かに優れている。
・周辺解像はF2.8-F4で49lpmmに達するOtusと比べると劣ってしまうが、絞り開放付近ではより良好な解像性能を発揮しており注目に値する。NIKKOR 28mm F1.4Eと比べても似た結果だ。F4ではライバルに劣るが、F1.4~F2ではシグマ有利である。
・物理的に24mm F1.4 Aや35mm F1.4 Aより大きいのが功を奏しているように思える。
・唯一の弱点はF1.4における四隅の端だ。これはF1.6~F1.8まで絞ると良像となる。これはOtusやNIKKORも同様だが、フレーム端で言えばOtusより僅かに劣り、NIKKORよりも良好だ。- 軸上色収差は良好に補正されている。F1.4で僅かに色づきを見つけることが出来るかもしれないが、実写では邪魔にならない程度だ。ここではOtusと同程度、顕著な問題を示したNIKKORと比べると明らかに優れている。
- 倍率色収差の大部分は0.06?0.07%と低い数値に抑えられている。このカテゴリはライバルも良好で、Otusは0.03%とセンセーショナルな結果だ。NIKKORも良好で0.05?0.06%である。
- 球面収差の補正は完璧ではない。これがボケ質を良くするための戦術なのか、別の光学収差にウェイトを置いた結果なのかは判断が付かない。
- 歪曲収差の補正は明らかにライバルよりも良好だ。古いレンズのみならず、最新設計のOtusやNIKKORよりも優れている。APS-Cフレームではゼロに近い。この結果には拍手喝采だ。
- これまでテストしてきた28mm F1.4は決して完璧なコマ収差補正ではなった。高価なOtusでさえコマ収差は目立つ。このレンズはコマ収差がゼロと言うわけではないが、OtusやNIKKORよりも少し優れているようだ。理想的なパフォーマンスでは無いが、賞賛すべきだ。
- 非点収差は2.7%とライバルに比べて明らかに優れている。拍手喝采!
- 広角レンズとしてはボケが本当に優れている。じっくり観察すると玉ねぎボケ(非球面レンズの影響による玉ボケの紋様)を確認できるが、目立つことは無い。
- 周辺減光はフルサイズの隅で-2.94EVと巨大だ。面白いことにより大きなOtusよりも良好だ。このカテゴリではNIKKORが最も良好だ。幸いにもシグマは絞ると急速に減光が低減する。
- 逆光耐性はOtusとNIKKORがとても良かっただけにシグマの結果には悲しいものがあった。開放付近ではまだ良いが、絞ると悪化する。
- オートフォーカスはピント距離全域を0.7?0.8秒で移動する。これを「とても高速」と評価するのは難しいが程よい結果だ。精度に関して非難すべき点は無い。
長所:頑丈でスタイリッシュな鏡筒・センセーショナルな中央画質・とても良好なAPS-Cフレームの画質・良好なフレーム隅の画質・軸上色収差の問題が無い・僅かな倍率色収差・このクラスでは最も小さい歪曲収差・程よいコマ収差補正・非点収差がとても小さい・DXフレームの僅かな周辺減光・素晴らしいボケ・静かなAF
短所:フルサイズの絞り開放で周辺減光が大きい・逆光耐性は期待に及ばない
24mm F1.4 Artや35mm F1.4 Artよりも優れているが、より大きくより高価だ。どれを買えば良いか悩んだら全部買って最高の3本を楽しもう。
他社の28mmには力業のOtusと評価の高いNIKKORが存在する。この3本はほぼ互角だが僅かにOtusが優れている。しかし、物理的サイズと価格は思い出す必要があるだろう。そしてNIKKORも安くはない。それと比べるとシグマは本当にお買い得だ
とのこと。
もう間もなく発売となる28mm F1.4 DG HSM Artですが、Lenstipは一足早くレビューを掲載しました。とても良好なパフォーマンスで解像性能とボケのバランスが取れているようです。広角レンズにも関わらず、逆光耐性がイマイチなのは気になるかもしれませんが、それ以外は全体的に良い結果となっていますね。
価格は12万円前後とイマドキのArtレンズらしい価格設定となっていますが、パフォーマンスは24mmや35mmを凌ぐ模様。妥当な価格設定と言えるかもしれません。問題はサイズと重量を許容できるかどうかと言ったところでしょうか。
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