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VILTROX「AF 33mm F1.4 STM」は少し絞るとフレーム全体で一貫性のあるシャープネス

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Sony Alpha BlogがVILTROX「VILTROX AF 33mm F1.4 STM」のレビューを公開。開放のシャープネスはシグマほどでは無いものの、それ以外は価格設定を含めて競争力のあるレンズに仕上がっている模様。

F1.4はシグマに一歩劣るものの

Sony Alpha Blog:Viltrox 33mm F1.4 STM

  • レンズの紹介
    ・VILTROXのAPS-C用大口径レンズの1つだ。フルサイズで言うところの50mmに相当する焦点距離をカバーしている。
    ・AFに対応しており、EXIFに情報が記録される。
    ・重量:270g
    ・価格:274ユーロ
    ・絞り:F1.4-16
    ・全長:71mm
    ・フィルター:52mm
    ・絞り羽根:9枚
    ・クリックレス絞りリング
    ・最短撮影距離:0.4m
    ・レンズフード付属
    ・ステッピングモーター搭載
    ・レンズポーチ付属
    ・Micro USBポートあり
  • ビルドクオリティ
    ・レンズは総金属製でビルドクオリティはとても良好だ。
  • 携帯性
    ・記載なし。
  • 操作性
    ・絞りリングはクリックレスだが、Aポジションが存在する。
    ・絞りリングのAとF16の間には弱めのクリックストップがある。誤操作でAポジションになることが多いため、もう少し抵抗量があると良かった。
    ・フォーカスリングは十分に滑らかでとても使いやすい。
  • オートフォーカス
    ・AFはほとんどの場合、高速かつ正確だ。
    ・全体的にVILTROX 56mm F1.4よりも少し劣る。
    ・低ノイズだが、完全に無音ではない。動画では音を拾う可能性が有る。
    ・瞳検出やトラッキングは完全に機能する。
    ・目立つブリージングは無い。
  • マニュアルフォーカス
    ・記載なし。
  • 手ぶれ補正
    ・記載なし。
  • 解像性能
    ・α6600でテストした。
    ・中央はF1.4で良好止まりだが、F2で優れた性能となる。
    ・四隅はF1.4から良好であり、F4まで絞ると優れた性能となる。
    ・F1.4の性能には少しがっかりしたが、それ以外はとても良好なパフォーマンスと一貫性だ。
  • 像面湾曲
    ・記載なし。
  • ボケ・色
    ・玉ボケは良好だ。F1.4で円形だが、F2に絞ると角ばる。
    ・等倍でチェックするとボケの縁取りが見られる。
    ・後ボケはとても良好だ。騒がしい背景でも非常に柔らかい描写となる。
    ・色表現はとても良好で自然な描写だ。ポートレート向けの暖色傾向が少し見られる。
    ・肌調がとても優れている。
  • 色収差
    ・とても目立つが、後処理で簡単に補正できる。
  • 球面収差
    ・記載なし。
  • 歪曲収差
    ・中程度の糸巻き型だ。
  • 周辺減光
    ・F1.4で目に付くが、F2.8付近で解消する。
  • コマ収差
    ・記載なし。
  • 逆光耐性
    ・平凡な性能だ。
    ・光条はまずまずだ。
  • 動画
    ・シャープネス・玉ボケ・後ボケは動画でも非常に良好な結果を得られる。
    ・逆光や色収差は動画で問題となる可能性が有る。
    ・クリックレスの絞りリングは便利だ。
    ・AFは大部分の場合にうまくいくが、まれにハンチングする。
    ・フォーカスブリージングは見えない。
  • シグマ30mm F1.4 DC DNとの比較
    ・シグマは比較して高価である。
    ・VILTROXは絞りリングがある。
    ・ビルドクオリティはVILTROXが良好だが、耐候性が無く、最短撮影距離は長い。
    ・シャープネスはシグマがF1.4で1グレード優れている。それ以外はほぼ同じだ。
    ・どちらもZeiss Touitよりはるかに優れている。
    ・玉ボケはほぼ同じだ。
    ・最短撮影距離はシグマのほうが短く、大きなボケを得ることが出来る。
    ・VILTROXは少し暖色系、シグマは少し寒色系だ。
    ・シグマはコントラストが高すぎ、シャドウが暗くなりすぎる可能性がある。
    ・ポートレートはVILTROXが適している。
    ・シグマはF1.4で間違いなくシャープだが、F2の違いは極僅かだ。
    ・どちらもAFにはいくつか問題がある。10?15%はミスショットがあった。
    ・歪曲はVILTROXのほうが小さいが、シグマはレンズプロファイルに対応しているため問題とならない。
    ・色収差はVILTROXの主な弱点だ。
    ・VILTROXの周辺減光はより目立つ。
    ・逆光耐性はシグマが少し良好だ。
  • 作例集

総評

α6xxxに最適な単焦点レンズだ。フレーム全体で優れたシャープネスを得ることができ、とても柔らかい後ボケと優れた玉ボケ、優れた色表現と心地よい肌のトーンが得られる。大部分の状況でAFは良好で効果的だ。VILTROX 23mm F1.4・33mm F1.4と一貫性があり、レンズサイズも統一されている。

シグマと比べて動画撮影や暖色傾向の描写を重視するのであれば適している。F1.4におけるフレーム全体のシャープネスが必要な場合はシグマを選ぶと良い。

長所:中央はF2で、隅はF2.8で優れたシャープネス・滑らかな後ボケ・良好なコントラスト・良好な玉ボケ・とても良好な色・肌の描写・良好なAF・コンパクト・良好な価格・とても優れたビルドクオリティ・絞りリング・ブリージングなし・僅かな歪曲

平凡:周辺減光・F1.4のシャープネスはシグマに劣る・逆光耐性・いくらかAFに問題がある

短所:色収差・最短撮影距離・耐候性なし

とのこと。
私はAmazonのタイムセールでXマウント用を23000円程度で購入しました。低価格の大口径AFレンズながらまずまず良好なパフォーマンスのレンズだと感じています。全体的にSony Alpha Blogと同様、開放のシャープネスはまずまず止まりですが、ボケは滑らかでポートレートに適したレンズ。コントラストは比較的低く、光環境によって少しあっさりとした描写となるように見えます。

悪くないレンズだと思いますが、ソニーEマウントの場合はシグマ30mm F1.4 DC DNが存在するので悩ましいところ。シグマもそれなりに手ごろな価格設定で、コストパフォーマンスは良好。「ハイスピードレンズ」として使うと、どちらも軸上色収差が目に付きます。ポートレートのようなシーンではVILTROXのほうが確かに印象の良い描写と感じます。

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