Amateur Photographerがキヤノン「EOS R3」のレビューを公開。RAWやJPEGの画質、効果的な手ぶれ補正、洗練された物理コントロールを高く評価し、特にAFシステムと連写性能が素晴らしいと言及しています。
Amateur Photographer:CANON EOS R3 REVIEW
ビルド・外観:
- 一眼レフカメラ「1D X Mark III」と同様に縦位置グリップ一体型のデザインだ。
- 防塵防滴仕様のマグネシウム合金ボディだ。
- 一眼レフと同じような堅牢な質感である。
バッテリー:
- シングルショットで撮影を続けるとCIPA準拠の数値に近くなると思われる。
- 電子シャッターを使用した連続撮影では何倍も多く取ることが出来る。
- 私の経験では1回の満充電で10000ショットの撮影が可能だった。
インターフェース:
- 記載なし。
携帯性:
- 縦位置グリップ一体型だが、ミラーレス構造で小さく軽い。
グリップ:
- 記載なし。
操作性:
- 重要な設定は指先で簡単にアクセスできる。
- コントロールレイアウトは1Dシリーズとよく似ている。
- 1Dと同じくスマートコントローラを搭載している。
- ソニーα1と比較すると、全体的にとても良く考えられたボタン配置だ。
- ほぼ全ての物理コントロールをカスタマイズ可能だ。
手ぶれ補正:
- R5やR6と同じくとても良好だ。
- RF24-70mm F2.8との組み合わせで1秒のスローシャッターも可能である。
- 望遠側でも効果的な補正効果が得られる。
ファインダー:
- 576万ドットで0.76倍のファインダーを搭載。
- 60/120fpsのリフレッシュレートで駆動する。
- 大きなアイカップは視線入力AFの効果を最大化するためだ。同時に遮光性に関して素晴らしい働きをする。
- OVFシミュレーションモードはメニューからオンオフを切り替える必要がある。
モニター:
- 3.2型 420万ドットのバリアングルモニタを搭載。
- Z 9ほど素早く操作することは出来ないが、α1よりも自由度が高い。
メニューシステム:
- 記載なし。
フォーカスシステム:
- 電光石火で正確にピント合わせが可能だ。
- 被写体検出機能と視線入力AFの組み合わせは他のカメラでは得られない撮影体験だ。
- 被写体が複数検出された場合、見ただけで被写体を選ぶことができるのは素晴らしい。
- 被写体検出機能も見事な性能だ。瞬間的に認識し、フレーム全域を移動しながら追従するのは魔法のようである。
- 低照度でも驚くほどうまくいく。
- 被写体検出や視線入力は万能ではなく、検出する対象を間違うこともあるし、視線入力が追い付かない素早い被写体も存在する。そのような場合はワイドAFエリアのほうが適している傾向がある。
ドライブ:
- メカニカルシャッターは静かで邪魔にならない。
- 電子シャッター使用時にローリングシャッター歪みの影響は目立たず、人工灯でのバンディングもない。
- Z 9のようにメカニカルシャッターを完全に省略できたのではないか。
- 30fpsで150枚のRAW撮影が可能という公称値は実写で一致した。
- C-RAWに切り替えるとバッファは2倍の300枚となる。
- 15fpsまで速度を落とすと無制限の撮影が可能だ。
解像性能:
- 高解像センサーのα1やZ 9と比べると遅れを取っているカテゴリだ。
- 解像度を維持しつつトリミングをする場合に制限がある。
高感度ISOノイズ:
- ISO3200でも目に見えるノイズやディテールの損失はほとんど無い。
- ISO12800でディテールにノイズが乗り始める。
- ISO25600までは完全に実用的な画質だ。
- ISO51200でも必要であれば問題ではない。
- ISO102400まで感度を上げると画質は低下し、ISO204800は可能な限り避けたい設定だ。
ダイナミックレンジ:
- スピードタイプのカメラはダイナミックレンジが狭いことが多かったが、このカメラはそうではない。
- ISO100で少なくとも4段分のシャドウ復元が可能だ。
画質・仕上がり機能:
- 露出とホワイトバランスは完璧に近い。
- JPEGの発色も魅力的だ。
- NRも効果的で、ISO 25600の高感度も実用的な画質である。
動画:
- 記載なし。
作例集
他社のハイエンドモデルと比べて解像度は低いが、2400万画素と十分な解像度を備えている。この解像度で問題なければ、EOS R3は夢中になるほど素晴らしいカメラになるだろう。洗練されたAFシステムやRAW/JPEGの画質、驚異的な手ぶれ補正、優れた高ISO感度画質など。これらは他のカメラが苦労するような状況での撮影を可能としている。
とは言え、EOS R3は高価なカメラだ。半値で素晴らしいEOS R6を購入して、余ったお金をレンズに回ることも出来る。しかし、究極のスピードとAF性能を求めるのであれば、EOS R3を選択すべきだろう。
- 長所:
・AFが非常に良好
・視線入力AFが画期的
・高速連写と大容量バッファ
・ビルドクオリティが良好
・操作性が良好
・ファインダーとモニタが良好
・EFレンズとの互換性が良好- 短所:
・2400万画素
・大きなボディサイズ
・サードパーティ製RFレンズなし
とのこと。
現状でEOS Rシリーズのハイエンドモデルとなるカメラですね。「1」シリーズではないものの、縦位置グリップ一体型のデザインをはじめ、1シリーズにかなり寄せたカメラに仕上がっているように見えます。特に視線入力AFや積層型CMOSセンサーによる、従来にはない快適なAFシステムが特徴となっている模様。目で追いかけられないような素早い被写体への対応は難しいですが、複数の被写体がいる中、視線で任意の被写体を選ぶことができるのは凄い(これまではジョイスティックなどで指定する必要がある)。
さらに、スピードタイプのセンサーを搭載しつつも、良好な高ISO感度性能、ダイナミックレンジを備えている点も魅力的と言えるでしょう。解像度が十分であれば、スポーツや野生動物をはじめ、風景やポートレートにも対応できる万能モデルと言えそうです。
解像度はZ 9やα1ほどではありませんが、そのぶんファイルサイズが小さく、RAWで連写しやすいのは強みと言えそうです(通常のRAWでも30fpsに対応)。特にC-RAWを使った撮影で30fps 300コマ撮影できるのが魅力的。ただし、この分野はニコンが「高効率RAW」で改善してきているので、将来的に「R1」でどのような対抗手段を施すのか気になるところです。
EOS R3 | |||
楽天市場 | Amazon | キタムラ | Yahoo |
EOS R3関連記事
- キヤノンは「3」シリーズの新製品を2026年に計画している?
- キヤノンがEOS R3・R5・R6・1D X Mark III用の最新ファームウェアを公開
- キヤノンは2025年にEOS R3 Mark IIを計画している?
- キヤノンがRF-S10-18mm F4.5-6.3 IS STM対応のために各カメラのファームウェアアップデートを公開
- キヤノン1億画素カメラは登場するとしてもまだ先の話?
- キヤノン「R3」「R5」「R6 II」「R8」「1DX III」用の最新ファームウェア公開
- キヤノンがEOS R3 ファームウエア Version 1.4.1を公開
- キヤノンが「流し撮りアシスト」「登録人物優先」に対応するEOS R3 最新ファームウェアを公開
- キヤノンがEOS R3 / R7 / R10 用の最新ファームウェアを公開
- EOS R6 IIとRF135mmは供給不足、R3・RF1200mmは供給が安定する