Amateur Photographerがキヤノン「EOS R7」のレビューを公開。カメラのパフォーマンスはほぼ完璧と評価しつつ、レンズラインアップの不足を指摘しています。新レンズの追加に期待ですねえ。
Amateur Photographer:CANON EOS R7 FULL REVIEW
ビルド・外観:
- 防塵防滴はEOS 90Dと同水準だが、残念ながらRF-Sレンズが防塵防滴ではない。
- シャッター音は他のシステムと同様に比較的静かだ。
バッテリー:
- 記載なし。
インターフェース:
- 記載なし。
携帯性:
- EOS Kiss 10iよりも小型軽量なボディだ。
グリップ:
- 小型軽量だが快適なグリップを備えている。
操作性:
- 小型軽量だが、良好なコントロールレイアウトだ。
- リアダイヤルの配置は十分に機能するが、他のEOS Rが搭載している水平ダイヤルと比べて明らかに優れているわけでは無い。
- ジョイスティックとホイールを統合した設計は慣れるまでに時間がかかる。
- トッププレートはすっきりとしたコントロールレイアウトだ。
- プレビューボタンの周辺にはAF/MFスイッチが新設された。RF-Sレンズにスイッチが無いことを考えると便利である。
手ぶれ補正:
- ボディ内手ぶれ補正は見事に機能する。
ファインダー:
- 236万ドットのファインダーを搭載。
- 競合機種と比べると低解像だ。
- リフレッシュレートは120fpsと60fpsを利用可能だ。
- 120fpsは滑らかな表示だが、60fpsで十分と感じた。
モニター:
- 3.0型 162万ドットのバリアングルモニタを搭載している。
- 最大クラスのモニタではないが、高解像で明るい屋外でも役に立つ。
メニューシステム:
- 従来通りのレイアウトとデザインだ。
フォーカスシステム:
- フレーム全域で5915ポジションのAFに対応している。
- 被写体検出に対応しており、動物の種類を指定する必要は無い。
- 車両検出はバイクや車に対応しているが、電車や飛行機については言及されていない。
- トラッキングAFの性能は特に見事だった。
連写性能:
- 記載なし。
解像性能:
- 記載なし。
高感度ISOノイズ:
- 高解像なAPS-Cセンサーと考えると良好だ。
- ISO 12800まで良好な結果を期待できる。
- ISO 25600以降はノイズが凄い。
ダイナミックレンジ:
- 大部分の状況で許容できる結果となるが、JPEGではハイライトが飛びやすい。
- ハイライトが飛ぶようなシーンではRAWでも復元が難しいことがある。
- HEIF出力でJPEGよりもダイナミックレンジの広い撮影が可能だ。ただし、HEIFは最新のPhotoshopでもほとんどサポートされていない。
画質・仕上がり機能:
- 他のシステムよりも露出が明るめの傾向が見られる。キヤノンに慣れていれば一般的なことだが、他のシステムに慣れている場合は露出補正で調整するか、高輝度諧調優先を利用すると良いだろう。
- AWBはとても良好だ。少しニュートラル過ぎると感じる場合もある。
動画:
- 4K 30pは7Kのオーバーサンプリングが可能で、画質も良好だ。
- 動画AFは良好に機能する。
競合カメラ:
- X-T3:ボディ内手ぶれ補正は無いが、高解像EVFを搭載し、DCI 4Kを利用可能だ。
- X-T4:X-T3と異なりボディ内手ぶれ補正を搭載している。
- RFマウントはAPS-Cセンサーで使うには大きすぎる。富士フイルムXマウントやマイクロフォーサーズマウントほど最適化できない。
- EOS 90D:比較してEOS R7は高速連写が可能で、小型軽量だ。より高度なAFも利用可能だが、バッテリーライフは90Dのほうが良好だ。
総評
一眼レフやEOS MのAPS-Cシステムを凌駕するスペックのカメラだ。小型軽量にも関わらず、高速連写、高度なAF、優れたバッテリー性能を実現している。対応レンズが少ない点を気にしないのであれば、優れたオールラウンドカメラとなるだろう。
ジョイスティックとホイールを統合したデザインは慣れるのに時間はかからないが、一般的なコントロールレイアウトが良かった。モニターは見栄えが良いものの、ファインダーは競合機種と比べると遅れている。ただし、ファインダーの見栄えは良く、色や露出は正確だ。画質はとても良好だが、最良の結果を得るにはEFレンズやRFレンズが必要だ。
全体的に見て、カメラはほぼ完璧で、レンズの選択肢のみが欠点だ。静止画・動画どちらの需要にも関わらず、EOS R7は魅力的な選択肢となるだろう。
- 長所:
・小型でスピードタイプのカメラ
・高解像センサー
・高速かつ信頼性の高いAF
・防塵防滴
・手ぶれ補正
・高品質な4K
・15/30fpsの連続撮影- 短所:
・RF-Sレンズが限定的
・統合したホイール・ジョイスティックに慣れが必要
・236万ドットのEVFは少し低解像
・キットレンズは防塵防滴に非対応
とのこと。
連写時のバッファなどについて記述が無いものの、その他は「ほぼ完璧」と評価できるカメラに仕上がっている模様。一般的なEOSと比べてコントロールに癖があるように見えますが、慣れるまでにそう時間はかからないようです。高ISO感度の画質やダイナミックレンジは高解像センサーであることを考えると許容範囲内とのこと。
レンズラインアップは確かに不足しており、EFレンズアダプターやフルサイズ用のレンズを利用することになると思います。と言ってもEF-Sレンズはディスコンが始まっており、RFレンズはAPS-Cで使えそうな価格帯のレンズが限定的。EOS R7と組み合わせやすいレンズはそう多くありません。早めにRF-Sレンズが充実すると良いですねえ。
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