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キヤノン EOS R7はレンズの選択肢が少ないが検討する価値のあるカメラ

Mobile01がキヤノン「EOS R7」のレビューを公開。フルサイズにこだわらなければ、解像度・AF・連写・動画などが優れた性能でまとまっていると評価。ただし部分的に注意点もある模様。

Mobile01:Canon EOS R7 評測報告|APS-C 機皇再現,延續「Image Monster」真實力!

ビルド・外観

  • 外観はEOS Rシリーズらしく、シンプルで合理化されている。
  • ボディは強化プラスチックとマグネシウム合金を使用している。
  • 防塵防滴仕様だ。

バッテリー

  • LP-E6NHを使用する。
  • 実写では1600枚の撮影でも1/4目盛りほど残量があった。

インターフェース

  • 側面にはマイク、ヘッドホン、リモートレリーズ、HDMI D、USB-Cに対応したポートを搭載。
  • メモリカードはSD UHS-IIに対応するデュアルスロットだ。
  • スマートホットシュー経由でスマートフォンに接続すると、高速FTP転送が可能だ。

携帯性

  • サイズはEOS RとEOS RPの中間だ。
  • 重量は612gと扱いやすい。

グリップ

  • グリップはとても良好だ。
  • グリップが深いのみならず、高さも十分にある。
  • 残念ながら追加のグリップには対応していない。

操作性

  • AF/MFスイッチは、レンズ側にスイッチが無い場合に機能的だ。中央のボタンはカスタマイズ可能である。
  • 上部のレイアウトはEOS R6に最も似ている。
  • モードダイヤルはロックすることが出来ない。
  • 電源スイッチは動画モードに素早く切り替えることができる。
  • ジョイスティックとホイールを統合したコントロールレイアウトが特徴的だ。慣れるまでは厄介だが、慣れてしまうとR5よりも扱いやすいと感じる。
  • 方向ボタン4カ所は全てカスタマイズに対応している。

手ぶれ補正

  • 1秒のテスト時に成功率は20%となった。
  • 0.5秒で成功率は50%まで向上する。
  • 0.25秒で成功率は80%まで向上する。

ファインダー

  • 236万ドットのOLEDファインダーを搭載。
  • OVFシミュレーションはEVFを長時間見続ける場合に適しているが、露出結果は反映されなくなる。

モニター

  • 3.0型162万ドットで高レスポンスなタッチ操作に対応している。

メニューシステム

  • 記載なし。

フォーカスシステム

  • メカニカル15fpsで瞳検出AFを利用したところ、低照度でも常に高水準でトラッキングをしている。
  • 被写体検出に対応しており、車両検出にも適している。車両検出は予測できる動きでほぼ100%で成功した。激しく動く場合も90%以上の成功率だ。
  • 低照度でも瞳検出は高精度で動作する。

連写性能

  • メカニカルシャッターは20万回の耐久回数と言われている。
  • RAWとC-RAWでパフォーマンスが異なる。基本的にはC-RAWで十分な画質となる。
  • バッファは不足していると感じる。
  • 15fpsのバッファは224枚と言われているが、これは理想値でしかない。感度が上がると連写枚数がどんどん減ってゆく。本当に長時間の連写が必要な人には不親切だ。
  • 一般的なシーンでは60枚程度となる。
  • 電子シャッター時を使ったローリングシャッターの影響は目立つ。

解像性能:

  • 特に言及していないが、EOS M6 Mark IIで使用していた3250万画素センサーを改良したモデルと思われる。
  • 2400万画素のAPS-Cセンサーと比べて高解像で、トリミング後でも良好なディテールを維持している。

高感度ISOノイズ

  • ISO 1600/6400で実用的なISO感度となる。
  • ISO 25600は出来れば避けたほうが良い。

ダイナミックレンジ

  • -3EV ~ +2EVで許容範囲内の復元が可能だ。
  • シャドウを持ち上げるとカラーノイズが発生する。

画質・仕上がり機能

  • 記載なし。

動画

  • 7Kオーバーサンプリングの4K 30pと、ピクセルビニングの4K 60pではローリングシャッターの影響が異なる。
  • Canon Log使用時のISO感度の下限が800になるが、ハイコントラストなシーンではハイライト側のトーンが豊かになる。
  • 動画撮影でも被写体検出は有効だ。

総評

解像度、AFシステム、連写性能、動画性能などなど、総合的に優れたカメラだ。フルサイズのEOS R5やR3との違いはサイズや重量、解像度だけである。30fpsの連写性能は優れているが、高ISOやローリングシャッターの影響を避ける必要があるのでメカニカルシャッターのほうが良い。AF/MFスイッチや統合されたジョイスティック・ホイールコントロールは非常に使いやすく、方向ボタンもカスタマイズ可能だ。キヤノンのカラープロファイルは心地よいが、個性的ではない。ソニーのクリエイティブルックのような改善を期待している。

フルサイズにこだわらず、画素数・AF性能・連写性能を要求するのであれば(RF-Sレンズが不足している現在でも)EOS R7は最有力候補となるカメラだ。不足するレンズも、フルサイズ用でいくつか相性の良いレンズが存在する。

  • 長所
    ・優れたグリップ
    ・3250万画素
    ・AF/MFスイッチ
    ・ジョイスティックとホイールの統合
    ・フォーカス性能
    ・高速連写
    ・Canon LogとHDR PQ
  • 短所
    ・高ISO時の連写性能
    ・モードダイヤルがロックできない
    ・4K 30p時のローリングシャッター
    ・個性的なプロファイルが無い

とのこと。
EOS R3のAFシステムや撮影機能を継承したEOS Rシステム初となるAPS-Cミラーレスですね。EOS 90Dなど、過去のAPS-Cカメラと比べると少し高価ですが、R3と同等のAFシステムや高性能な動画機能は今までにない魅力的な特徴と言えそうです。ローリングシャッターやISOが高い場合の連写性能には注意が必要ではあるものの、コストパフォーマンスの高いカメラですね。

私も発売日に購入して愛用中。ざっと使ってみた限りではMobile01と似たような印象です。解像度・AFシステム・手ぶれ補正・連写・動画機能・操作性などなど、総合的に見て(他社を含めて)APS-Cミラーレスの中では面白い選択肢。これでローリングシャッターの影響がもう少し抑えられていると良かったのですが、少なくともEOS 90Dよりも改善しており、富士フイルムの2600万画素 X-Trans CMOSやニコンの2000万画素 12bit RAWと同程度の結果が得られています。

あとはMobile01が指摘しているように、個性的なカラープロファイルが欲しいところ。ニコンはZシステムで新しいピクチャーコントロールを実装し、ソニーも最近はクリエイティブルックの導入を進めています。富士フイルムも新しいフィルムシミュレーションを次々と導入していますね。この点においてキヤノンはほとんど変化が無く、必要であれば追加ダウンロードが必要です(しかもカメラに割り当てられるのは3枠まで)。JPEGの自由度がもう少し向上すると面白くなるのかなと。

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