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ソニーFE 135mm F1.8 GMは優れた性能だがポートレートレンズとしては高すぎる

Lenstipがソニー「FE 135mm F1.8 GM 」のレビューを掲載。抜群の中央解像性能や諸収差の高度な補正状態、そして高速AFを評価しつつ、ポートレートレンズとしては少し高すぎると指摘しています。

Lenstip:Sony FE 135 mm f/1.8 GM

(基本的なスペックなどの紹介は割愛しています)

外観・構造:

  • レンズ構成などはライバルのサムヤンと同じく複雑な光学設計だ。
  • レンズの製造国は中国だ。
  • 防塵防滴仕様である。

携帯性:

  • 全長は長いが重量は平均的だ。

操作性:

  • 絞りリングはクリックをオフにする機能を有する。
  • 絞りリングは1/3段刻で動作する。非の打ち所がない操作性だ。
  • フォーカスリミッターを搭載しており、0.7-2.0m、1.5m-∞にピント範囲を制限することが可能だ。
  • フォーカスリングはゴム製で、ストロークは130-140度だ。85mm F1.4 GMのストロークと比べると遥かに短いのは興味深い。

フォーカス:

  • XDリニアモーター駆動である。
  • α7R IIIとの組み合わせでピント全域を0.5-0.6秒で移動する。
  • 最短撮影距離が短い135mm F1.8のレンズであることを考慮すると非常に高速だ。
  • AFの精度やフォーカスシフトの問題は見られない。
  • サムヤンの競合レンズと同じく最短撮影距離が短い。

手ぶれ補正:

  • 記載なし。

解像性能:

  • α7R II・IIIの4240万画素センサーを使用したRAWを測定している。
  • 良像の基準値は39-41lpmmだ。
  • レコードは80lpmmを超えている。
  • 中央の性能は間違いなく優れている。F1.8で60lpmmを超え、絞ると急速に改善する。F4で80lpmmとなるセンセーショナルな結果だ。
  • 残念ながらフレーム端は異なる。一眼レフ用の望遠レンズの中央よりも少し低いだけだが、中央との差は大きい。
  • しかしながら、結果に悪いところは見当たらない。絞り開放からフレーム全体で良像の基準値を超えている。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • 玉ボケの描写は均質的で縁取りは目立たない。
  • 口径食が非常に目立つのは残念だ。1段絞っても影響は残る。

色収差:

  • 軸上色収差は綺麗に補正されている。何の問題もない。
  • 倍率色収差は絞り全域で無視できる数値に抑えられている。

球面収差:

  • 球面収差は実写で全く問題が無い程度に抑えられている。

歪曲収差:

  • フルサイズで+0.65%の糸巻き型だが、文句を言うほどの収差ではない。

周辺減光:

  • F1.8で-1.56EVと非常に目立つ。
  • F2で-1.27EVまで減少する。
  • F4-5.6で目立たなくなる。

コマ収差:

  • コマ収差は完璧に補正されている。
  • 非点収差の平均値は17.3%と目立つ。これは絞り開放付近の周辺部における解像性能の低下に影響している。

逆光耐性:

  • 絞り開放でゴーストの問題は発生しないが、絞って光源を隅に配置するとフレアが発生する。それでも位置を変えると回避できる問題だ。

作例集

総評

長所の多い非常に良くできたレンズだ。短所は妥協できる範囲内に収まっている。最大の問題は価格設定だ。ポートレートレンズで2000ドルを超えているのは高すぎる。購入には本当に覚悟が必要となるだろう。

  • 長所
    ・防塵防滴に頑丈な鏡筒
    ・F1.8から良好な中央解像
    ・フレーム端まで許容できる解像性能
    ・軸上色収差の補正
    ・倍率色収差の補正
    ・歪曲収差の補正
    ・コマ収差の補正
    ・ボケ質
    ・APS-C時の周辺減光
    ・AF
  • 短所
    ・非点収差が目立ち過ぎる
    ・フルサイズでの周辺減光

とのこと。
ほとんど欠点の無い優れた大口径望遠レンズに仕上がっているものの、Lenstipとしては少し高く感じたみたいですね(以前からコストパフォーマンスについては厳しめに評価するレビューサイトです)。確かに国内でも相場は20万円を超えており、135mmの汎用性を考慮すると手を出し辛いかもしれません。とは言うものの、135mmとしては非常に高速なAFや絞りリングなどの機能性を考慮すると価値のある選択肢なのかなと思います。(それに最近は値上がりでF1.4 GMレンズ群も20万円近い価格設定となっています)

本当の問題は競合レンズの存在でしょうか?
Lentipは同時にサムヤン「AF 135mm F1.8」のレビューを公開しており、ソニーGMと同程度のパフォーマンスで価格は半値と高く評価しています。AF性能やα1などとの互換性を追求しなければ、サムヤンレンズのコストパフォーマンスは魅力的と感じるかもしれません。また、一眼レフ用のレンズですが、ソニーEマウントに改修したシグマ「135mm F1.8 DG HSM」も非常に評価の高いレンズです。どちらも国内で12万円前後で購入可能となっているので、ソニーGMとの価格差を考えると魅力的な選択肢なのかなと。

ソニーFE 135mm F1.8 GM 最新情報まとめ

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