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ソニーFE 24-70mm F2.8 GMはそろそろリニューアルの頃合い

CAMERA LABSがソニー交換レンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」のレビューを掲載しています。解像性能は競合レンズと一長一短、価格を考慮すると玉ねぎボケがシグマより目立つのは悩ましいですねえ。

外観・操作性・AF

  • 2016年に登場した初期頃のGMシリーズだ。
  • サイズは88×136mmだ。シグマは88×125mm、タムロンは73×118mmである。
  • 重量は886gだ。シグマは827g、タムロンは540gである。
  • 70mmにおける撮影倍率はシグマやタムロンと同程度だが、24mm時の撮影倍率はシグマが有利だ。
  • フォーカス操作は非リニアでタムロンと似ている。動画撮影滑らかなMFは非常に難しい。シグマはほぼリニアな操作である。
  • 2200ドルと非常に高価だが、他社の純正ミラーレスレンズよりも低価格だ。ただし、シグマやタムロンはより安い。
  • 防塵防滴仕様のレンズだ。シグマも同様だが、タムロンはマウントのみシーリングが施されている。
  • フォーカス精度に問題は無いが、近側からのAFだとシャープネスが平均6%低下する。
  • ズームリングのストロークは約75度だ。24mm幅のゴム製リングで動作は固いため指一本での操作は難しい。
  • フォーカスリングの幅は18mmだ。とても滑らかだが、誤操作しやすい。
  • フォーカスブリージングは極僅かだ。

画質

  • 軸上色収差は僅かだ。実写でもコントラストの高い領域で僅かに色ずれが見られる程度である。
  • シャープネス
    ・APS-C領域内でとてもシャープだ。35mmから70mmにかけて少しソフトとなる。
    ・24mmの四隅は悪く無いものの、非点収差の兆候が見られる。
    ・50mmはAPS-C領域の隅がソフトだ。
    ・70mmはソフトな描写だ。四隅に向かっていくらか像面湾曲の影響も見られる。
  • シャープネス(シグマ・タムロン比較)
    ・24mmでは中央がシグマより少しシャープだ。
    ・28mmはシグマ・タムロンとよくているが、中央はシグマとタムロンが少し良好だ。
    ・35mmはAPS-C領域でシグマ・タムロンと同等だ。四隅はソニーが遥かに良好だ。
    ・50mmはタムロンが最もシャープだ。
    ・70mmはタムロンが最もシャープでソニーが最もソフトだ。
  • 遠景解像
    ・24?35mmは全体的にとてもシャープだ。四隅におけるパフォーマンス低下はあまり気にならない。
    ・50mmに到達するとAPS-C領域がソフトとなるが、四隅は高解像を維持している。
    ・70mmは全体的ソフトだ。中央でもコントラストが低下している。
  • 遠景解像(シグマ・タムロン比較)
    ・24mmはシグマと同等だ。
    ・28mmは3本とも同じだ。
    ・35mmはAPS-C領域でシグマと同等だが、四隅はソニーが良好だ。タムロンはAPS-C領域で少しソフトとなる。
    ・50mmはほぼ同等に見えるが、ソニーはAPS-C領域で少しソフト、四隅はより良好だ。
    ・70mmはAPS-C領域でシグマが最もシャープに見える。
  • 周辺減光は24mmで約1EVの減光が発生する。
  • 歪曲収差は24mmで明らかな陣笠状の樽型歪曲だ。70mmでは糸巻き型となる。
  • コマ収差はシグマと同じく良好に補正されている。タムロンはコマ収差補正が少し悪い。70mmにおける補正はシグマ・タムロンと同程度だ。
  • 玉ねぎボケはシグマが最も良好な状態だ。ソニーはタムロンほど玉ねぎボケが強くない。
  • 前後のボケはソニーが最も柔らかいが色収差の影響がある。
  • 接写時のパフォーマンスはシグマより遥かに良好、タムロンより僅かに優れている。
  • 逆光時はフレアやゴーストが多数発生する。パフォーマンスはシグマと同等だ。
  • 光条の描写はタムロンと同等、シグマよりも優れている。
  • 28-75mm F/2.8 Di III RXD
    ・APS-C領域で驚くほどシャープなレンズだが四隅はソニーよりソフトとなる。
    ・小型軽量・低価格なので、予算が限られている人にとって選択肢となる。
    ・ソニーと比べるとボケが硬く、24mmの広い画角をカバーしていない。
  • 24-70mm F2.8 DG DN
    ・ロックスイッチやFnボタンなどソニーと同等の機能を備えている。
    ・さらにマウント交換サービスに対応している。
    ・ソニーと比べて低価格だが、APS-C領域がシャープで軸ジュ色収差の影響が無く、逆光耐性も良好だ。
    ・オートフォーカスは信頼できる。
    ・被写体に近寄るほど描写がソフトになる点には注意が必要だ。
    ・ベストな選択肢とは言えないが、明らかにおススメできるレンズである。

高い光学性能とハイエンドらしい機能性がセットとなった大口径標準ズームレンズだ。とてもシャープで高コントラスト、良好なボケと色収差補正はGMシリーズの評判を確立するのに役立った。

今はタムロンとシグマが参入し、特に望遠端はソニーと同等かそれ以上のパフォーマンスを発揮している。そろそろリニューアルして頂点の座に返り咲くの頃合いだと思うが、それでもFE24-70mm F2.8 GMはおススメできるレンズだ。

長所:F2.8ズーム・APS-C領域でシャープ・軸上色収差が小さい・低照度におけるシャドウの描写・24mm以外でバリフォーカルの傾向が目立たない

短所:70mmで明らかにソフト・AF性能はシャープネスを最適化していない可能性がある

CAMERA LABS:Sony FE 24-70mm f2.8 GM review

とのこと。
良好な光学性能ですが、低価格なタムロン・シグマの登場で状況が変わってきたみたいですね。特に望遠端のパフォーマンスがやや見劣りするのは悩ましいところ。ただし絞ると解像性能は大きく改善するので、絞り開放時のシャープネスを重視しなければ特に気にならないと思われます。純正レンズながらオートフォーカスでピントの山を少し外すのは意外でした。ここ最近のレンズではあまり使わなくなったダイレクトドライブSSMの影響でしょうか?リニューアルするならイマドキのソニーらしく、フローティング方式のデュアルXDリニアモーターに期待したいところ。
個人的にF2.8ズームレンズはボケ重視なので、玉ねぎボケが目立つのは残念。(Optial Limitsでも同様の指摘があります)

どのレンズも一長一短ですが、個人的には価格と機能性、そして描写のバランスが良いシグマをチョイス。ただしシグマは光学的な歪曲収差と周辺減光が強いので注意が必要。

Mobie01がキヤノン・ニコン・ソニー・パナソニック・シグマ・タムロンの24-70mm F2.8の比較レビューを公開しています。気になる人はそちらも参考にしてみると良いでしょう。

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