DPReviewがソニー「α7S III」のレビューを公開。小型軽量ながら見事な動画機能とAF性能や手ぶれ補正を備え、小規模なプロダクションにとって意味のあるカメラになると評価しています。総合評価は「GOLD」となっています。
機動力の高い動画志向のカメラ
好きなところ ・優れた4K 60p
・4K 120pでも僅かなクロップ
・優れたオーバーサンプリングのFull HD
・10Bit+ALL-Iの柔軟性
・LogやHLG、RAW出力
・堅実なバッテリーライフ
・SD/CFexpress Aデュアルスロット
・素晴らしいEVF
・ユーザーインターフェースが大きく改善
・10Bit HEIF出力
・ボディ内手ぶれ補正と優れたAFによる手持ち撮影
・快適なエルゴノミクス
・フルサイズHDMI好きではない ・DCI出力が無い
・波形モニタが無い
・シャッター角モードが無い
・動画AFは静止画AFほど効果的ではない
(追従はモニターをタップする必要がある)
・1200万画素は静止画に不向き
・背面モニタは特に優れていない
- スペック的に見て、このような小型カメラが大幅なクロップや画質の低下を伴うことなく、24p、30p、60p、120pで4Kを確実に撮影できることはとても見事だ。
- 高フレームレートは撮影の中心となるものでは無いが、1/4または1/5スピードのスローモーション4Kを撮影するためのオプションとして印象的だ。
- 完全にオーバーサンプリングされた1080は、あまりにも優れています。
- ほとんどのユーザーにとって、10Bit・4:2:2、そしてLGOPとALL-Iの選択が出来ることはグレーディングの観点やワークフローの観点から、非常に柔軟性の高い映像と言える。
- さらに、放熱性を重視したことやバッテリーの大容量化により、他のα7シリーズのカメラではできない長時間の撮影が可能となっている。
- このようなハイエンドな機能を搭載しているにも関わらず、波形が表示されないのは残念だ。
- 同様に、異なるフレームレートをほぼシームレスに切り替えることができることが魅力であるならば、モード間でシャッタースピードを変更する必要がないように、シャッター角度で露出を表示するオプションがないのか不思議だ。
- これらの問題はさておき、α7S IIIは、信頼性の高いオートフォーカス、ボディ内手ぶれ補正、そして本当に堅実なバッテリーライフによって支えられた柔軟な映像を撮影できる非常に強力なカメラです。
- 4最もディテールが豊富な4K映像ではない。出力しようとしているピクセル数とほぼ同じ数のピクセルをサンプリングする場合、最適なディテールを得るための解では無い。
- しかし、Netflixが同様のセンサーを搭載したFX6からのDCI映像を承認したということは、それが十分以上に優れていることを示唆している。突然、パナソニックのS1Hの真のライバルが現れたのだ。
LUMIX S1Hと比べて
- パナソニックLUMIX DC-S1Hは、α7S IIIのように本格的なハイブリッドカメラの一つだが、非常に異なるアプローチを採用している。
- 2400万画素センサーからオーバーサンプリングされた4K動画はα7S IIIよりもディテールが豊富だ。しかし、より多くのローリングシャッター歪みがあり、60pや120pでの撮影時にα7S IIIと同等の結果は得られない。S1HはSuper35モードでクロップしない限り、30pに制限されている。
- 対照的にS1Hは画素数が多いため、アナモフィックやオープンゲートの5.9Kキャプチャーが可能であり、これはα7S IIIが敵わないポイントだ。
- また、S1Hには波形モニタやシャッター角を選択することができ、タイムコード同期、手ぶれ補正などの機能が搭載されている。
- さらに、空冷ファンを採用しており、ソニーがα7S IIIで約束出来ないレベルの信頼性を実現している。
- とはいえ、ソニーの方が小型でバッテリー駆動時間も長く、オートフォーカスの使い勝手も良い。LUMIXの完封勝利と言うわけではない。
- 我々の感覚では、よりプロ向けのS1Hは他のハイエンドカメラとフィットしやすい。α7S IIIは、1台か2台のカメラを扱う小規模なプロダクションにとって意味のあるカメラとなるだろう。
ソニー α7S IIIは、4K映像を最大120p(クロップなしで60p)で撮影できるパワフルな動画ツールであり、さまざまな10Bitフォーマットでの撮影が可能だ。グレーディングとワークフローの両面で柔軟性に富んでいる。
さらに信頼性の高いオートフォーカス、ボディ内手ぶれ補正、良好なバッテリー駆動時間を備えており、撮り歩く際の信頼性を高めている。1200万画素の解像度はスチルカメラとしての印象が薄いものの、独立系の映像クリエーターにとって非常に強力な選択肢であることを意味している。
とのこと。
小型軽量ながら優れた動画仕様とAF性能を備え、手ぶれ補正や良好なバッテリーライフを備えたカメラに仕上がっている模様。
DPReviewは完全に動画を意識したレビューとなっており、静止画における1200万画素の強みは極僅かと指摘しています。(画質レビューの項目にて「非常に高いISOでのみノイズ耐性のメリットがある」と言及)
動画撮影時も(より解像度の高い)オーバーサンプリングの4K動画に画質面では敵わず、あくまでも実用性と柔軟性を高めた1台と言えそうですね。従来のαシリーズと異なり、フルサイズのHDMIポートを搭載している点も魅力的と感じるかもしれません。
積層型CMOSセンサーを使用した8K動画対応「α1」が登場したことで風向きが変わりそうな気もしますが、4K 120pのALL-Iや16Bit RAW出力はα7S IIIの強みと言えそうです。
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