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パナソニック「LUMIX GH5 II」で知っておくべきポイント

DPReviewがパナソニック「LUMIX GH5 II」のハンズオンを公開。カメラの新機能やGH5との違いを分かりやすく解説しています。一見するとマイナーチェンジですが、しっかり強化された「Mark II」らしいカメラに仕上がっている模様。

DPReview:Hands-on with the Panasonic GH5 II

パナソニックLUMIX DC-GH5 IIは、同社の動画中心のマイクロフォーサーズカメラであるGH5を進化させたものだ。GH5 IIは、前機種と比べて根本的な違いは無いが、動画撮影者にとって魅力的でいくつか重要な性能向上と機能更新が見られる。

GH5 IIには、フルサイズ「S1H」と同じ最新ヴィーナスエンジンが搭載されており、10bitの4K動画を最大60pで撮影することができ、最新モデルに見られるようなオートフォーカスの改善や、色の再現性の向上が図られている。

同時に、GH6の開発を発表しており、革新的な動画向けマイクロフォーサーズカメラを期待していた方は、もう少し待つ必要がある。このカメラは2021年末までに発売される予定で、価格はかなり高くなる見込みだ。

ボディ・デザイン

  • GH5 IIは、先代モデルから物理的な変更点は少ない。同じマグネシウム合金製の防塵防滴ボディだ。
  • 20万回耐久のシャッターを採用している。
  • 最新モデルに見られる赤いアクセントと赤い録画ボタンが採用されている。
  • GH5と同じ2033万画素 CMOSセンサーを採用しているが、新たに反射防止コーティングを施し、ゴーストやフレアの発生を抑えることができる。DPReview TVのチームによる初期のテストでは、このコーティングが効果的であることが示されている。
  • センサーに変更は無いが、クリッピングを抑制しながら明るい部分の描写を改善する処理により、ダイナミックレンジが1/3stop向上したと主張している。

動画仕様

  • フル画角、オーバーサンプリング4K、無制限録画など、GH5の重要な動画仕様をすべて継承しつつ、いくつかの新しい仕様を追加している。
  • 最新ヴィーナスエンジンにより、4:2:0のカラーサブサンプリングで最大50/60pの10bit映像を撮影することができる。
    初代GH5は、4K 60p 8bit映像しか撮影できなかったが、その制限が解消した。
  • さらに、GH5では24pに制限されていた「4:2:2 10bit DCI 4K」を最大25/30pで撮影することができる。
  • バリアブルフレームレート(VFR)では、DCI 4K 60pに加え、4K 50pまでのアナモフィック撮影にも対応している。
  • S1Hと同様に、よく使う録画設定を「マイリスト」に登録できる。この機能は、日常的に使用する設定に素早くアクセスしたい場合に役立つ。

動画機能

  • V-Log Lガンマカーブが搭載されており、Log動画の撮影が可能だ。残念ながら、BGH1のようにダイナミックレンジを12ストップから13ストップに拡張する、アップグレードされたV-Log Lの実装ではない。しかし、このカメラは、他のパナソニック製カメラと一緒に撮影してもマッチするという利点がある。
  • また、パナソニック最新カラープロファイルであるCinelike D2とCinelike V2が搭載されており、グレーディングをほとんど必要とせず、カメラ出力でも良い結果を得ることができる。
    他のカメラでこれらプロファイルを使った経験では、オリジナルバージョンよりもきれいな色と肌のトーンを提供しつつ、良好なダイナミックレンジだ。
  • ソーシャルメディアの撮影者のために、縦型動画にも対応している。カメラが縦向きになったことを検知し、そのデータを動画ファイルに書き込むため、エディターで手動で回転させる必要がない。

動画ツール

  • パナソニックは、ビデオグラファー向けの強力な動画支援ツールを提供してきた歴史がある。波形モニタ、ベクトルスコープ、デュアルゼブラ、フォーカスピーキング、録画時の赤色フレームインジケータなどだ。GH5 IIも例外ではなく、いくつかの便利な機能が追加されている。
  • 波形モニタのサイズ変更が可能になり、多くの動画撮影者に喜ばれている。また、ベクトルスコープはホワイトバランス設定時に使用できるようになり、本当に必要なときに使用できるようになった。
  • また、GH5SやS1Hに搭載されているARRI/Varicamスタイルのインフォメーションディスプレイが採用されており、すべての映像設定を1つの画面で確認できるようになっている。この機能を持つ他のカメラと一緒にGH5 IIを使用する場合、よりスムーズな操作が可能となる。

ライブストリーミング

  • RTMP/RTMPS規格を使用した高度なライブストリーミングオプションを搭載している。これにより、YouTubeやFacebookなど、このプロトコルに対応したサービスに直接ストリーミングすることができる。
  • MacまたはWindows用のLUMIXネットワーク設定ソフトウェアを使用して、ストリーミング設定をSDカードに書き込み、PCやスマートフォンを介さずにカメラをWi-Fiネットワークに接続して直接ストリーミングすることが可能だ。
    また、スマートフォンの「LUMIX SYNC」アプリを使ってWi-Fi経由でストリーミングすることも可能である。
  • RTMP/RTMPSに対応しているので、パナソニック独自のソフトウェアに依存することなく継続して使用することができ、多くのカメラ用ウェブカムアプリケーションとは異なり、カメラの音声にも対応している。
  • 動画撮影時に表示される赤枠のように、ストリーミング再生時にカメラモニタを青枠で表示するオプションも用意されている。
  • パナソニックは、より安定した高品質なストリーミングを実現するために、有線接続に対応するファームウェアアップデートを予告している。これには、USB経由でスマートフォンに直接テザリングする機能(Androidのみ)や、RTP/RTSPプロトコルを使用して有線LAN経由でPCに接続する機能が含まれている。このアップデートを年内に公開するとのことだ。

ディスプレイ

  • OLEDビューファインダーの解像度はGH5と同じ368万ドット、倍率は同じ0.76倍だ。ただし、リフレッシュレート120fpsに対応し、よりリアルなファインダー像を実現している。
  • カメラの背面液晶は、GH5のものよりわずかに小さく、3.2インチから3.0インチに変更されている。しかし、この液晶は1.5倍の明るさを持ち、より広い色空間に対応しているので、明るい場所や屋外での視認性が向上すると言われている。

フォーカス

  • 顔を背けたときに被写体を見失わないようにする頭部・人体認識機能や、動物認識機能など、最新のパナソニック製品と同じオートフォーカス機能を搭載している。
  • また、ヴィーナスエンジンの更新で、センサーをより速く読み取ることができるようになり、パナソニックのDFD AFシステムの処理頻度が向上している。これにより、AFシステムが毎秒48フレームでサンプリングできるようになるため、特に24p撮影時のオートフォーカス性能が向上している。
  • マニュアルフォーカスでは、レンズの応答性を「リニア」と「ノンリニア」から選択することができる。
    「リニア」を選択した場合、ストロークをも90?360°の範囲で指定することが可能だ。パナソニック製レンズの中には、これらの機能に完全に対応するためにファームウェアのアップデートが必要なものがある。

メモリーカードと通信接続

  • 他の動画カメラと同様、GH5はフルサイズHDMIポートと3.5mmのマイク・ヘッドフォン端子を備えている。
  • パナソニックXLRマイクロフォン用アダプター「DMW-XLR1」にも対応している。
  • USBインターフェースは、USB-Cタイプの接続にアップグレードされており、USB PD対応の電源を使用して、給電または充電(またはその両方)を行うことが可能だ。
  • SDカードスロットはUHS-II V90に対応したデュアルタイプを搭載している。

バッテリー

  • 新開発のバッテリー「DMW-BLK22」を採用している。パナソニックによると、4K 60pで最大120分、FHDで最大140分の連続撮影が可能で、CIPA規格で410枚の静止画撮影が可能だ。
  • 記録時間は短くなるが、既存のBLF19バッテリーも使用できる。GHの旧モデル用バッテリーをすでにお持ちの方は、スムーズに移行できると思う。
  • 外部充電器が付属している。これは充電器が付属していないカメラが多い中、特筆すべきことだ。

価格と入手方法

  • 価格は1699ドルで、6月から販売を開始する。
  • パナソニックの縦位置グリップ DMW-BGGH5、三脚グリップ DMW-SHGR1、マイクアダプター DMW-XLR1 と互換性がある。

とのこと。
一見するとGH5からのマイナーチェンジに見えますが、実際には新型プロセッサを搭載し、ソフトパワーを強化した「Mark II」らしいカメラに仕上がっているようです。強化されているポイントは主に動画関連ですが、静止画でもフォーカス関連の性能向上は恩恵があるはず。

リニアレスポンスのMFでストロークを調整できるのが凄い。この機能を実装しているのはパナソニックくらいのはず。残念ながら全てのMFTレンズに適用できる機能では無さそうですが、社外製レンズで効き目があるのか気になるところ。

既に予約販売が始まっており、売り出し価格は19万円台を確認済み。買い方次第で17万円台で購入可能なので、前モデル「GH5」の実勢価格と大きな差がありません。今から買うのであればGH5 IIが良さそうですね。(これからGH5が急速に値下がる可能性がありますが…。)

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