ePHOTOzineがパナソニック「LUMIX S5」のレビューを公開。この価格帯では優れた動画機能を備え、静止画でも大部分のフォトグラファーが十分に満足する仕様・機能が揃っていると評価しています。機能性や操作性は満点とのこと。
この価格帯では魅力的な選択肢
ePHOTOzine:Panasonic Lumix S5 Review
- ボディは金属製でしっかりとした質感だ。フロント・リアのコマンドダイヤルは適切に、期待通りの配置である。
- モードダイヤルやドライブダイヤルは金属製だ。
- 優れた耐候性を備えており、天候を心配する必要が無い。
- 大きなグリップとサムレストでカメラをしっかりと握ることが出来る。
- シャッターボタンの背後にはWB・ISO・露出補正を素早く変更できるボタンがある。さらに背後にはスタイリッシュな録画ボタンを搭載。
- 電源オン・オフのスイッチはモードダイヤル同軸だ。
- モードダイヤルはP/A/S/Mに加え、インテリジェントオート・動画・S&Qと3つのカスタム枠を持つ。
- ドライブダイヤルはシングルショットに加え、連写や6K/4KPHOTO、インターバルタイマー、セルフタイマーに対応している。
- AFジョイスティックは富士フイルムほど小さくないが、比較的小さなサイズである。
- コントラスト検出方式のオートフォーカスを備えている。大部分の状況で非常に高速だが、動画撮影ではピントが前後にちらつく可能性がある。静止画では様々なオプションが存在し、低照度では-6EVまでのフォーカスが可能だ。
- ファインダーは236万ドットのOLEDパネルを使用し、0.74倍となる光学系を備えている。色再現性は良好でアイポイントが長く使いやすい。
- バリアングルモニタは動画撮影や自撮りに最適だが、ケーブルポート利用中はモニタと干渉する可能性がある。モニタの解像度は良好で視野角も広い。
- メニューはきちんと配置され、静止画・動画で個々のセクションがある。モードダイヤルで静止画・動画を切り替えることで、メニューが自動的に調整され、素早く設定項目へアクセスが可能となる。
- バッテリーはCIPA規格で440/470枚の撮影が可能だ。省電力モードでは1500枚まで増加する。バッテリーグリップを追加して900枚まで拡張することが可能だ。
- デュアルSDカードスロットは片方のみUHS-IIに対応している。
- 実写では素晴らしいイメージを出力可能だが、高感度ISOで撮影した場合はRAW現像のほうが良好な結果となる場合がある。
- ポートレートの撮影では9%ほどのカットで瞳にピントが合っていなかった。
- 色再現性は良好だ。様々な仕上がり設定を選ぶことができ、コントラストやハイライト、シャドウ、彩度、シャープネス、ノイズリダクションを個別に設定可能だ。
- 露出は信頼でき、露出補正を使う必要性を感じることは滅多になかった。
- ハイレゾモードは三脚を使う必要があるものの、カメラ出力で9600万画素のイメージを生成可能だ。
- ISO50はダイナミックレンジが狭くなるものの、非常に低ノイズだ。
- ISO100からISO1600までは低ノイズで良好なディテールを維持している。
- ISO3200でディテールが僅かに低下し、ISO6400でさらに少し低下する。
- ISO12800ではノイズが増加してディテールが大きく低下する。
- ISO25600ではノイズが強くなりディテールが失われる。
- ISO51200でさらにディテールは低下するが、彩度は維持している。それ以上の感度は避けたほうが良いだろう。
- AWBとAWBcの違いはとても小さい。
- 動画はAPS-Cクロップで4K 60p 10Bitを利用可能だ。フル画角では4K 30p 10Bitに対応している。8Bit動画の場合は無制限だが、10Bitの場合は連続撮影時間が30分に制限される。Full HDは180fpsまで利用できる。
- ファームウェアアップデートでDCI 4KやRAW動画が実装される予定だ。
- 動画撮影中の顔・瞳検出AFは良好に機能するが、瞳検出が外れると露出はフレーム全体を優先するようになる。
ビデオグラファーに訴求できる強みを持ち、同価格帯の競合カメラよりも優れたスペックと機能性を備えた魅力的な選択肢だ。さらに動画機能は強化される予定である。
静止画では優れたフォーカス性能と色再現性、ノイズ耐性を得ることができる。大多数のフォトグラファーが満足する十分な撮影機能や設定、モードを備えている。カメラは使いやすく、最も重要な設定に素早くアクセス可能だ。ただし、スポーツ写真の場合は7コマ秒の連写速度に注意する必要がある。
キットレンズの「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」もたいへん素晴らしい。Lマウントシステムに投資する大きな理由となるかもしれない。レンズライナップが気になる場合はソニーEマウントと見比べながら検討すると良いだろう。
長所:S1と比べて小型軽量・優れた操作性・9600万画素ハイレゾモード・ボディ内手ぶれ補正・4K 60p
短所:4K 60pはクロップモードのみ・動画撮影時のフォーカス
とのこと。
コントラスト検出のオートフォーカスは動画撮影時にいくらか気になるものの、その他は非常に高水準にまとまったミドルレンジモデルのようですね。競合モデルと比べて若干高めですが、充実した動画機能や使いやすいコントロールレイアウトは魅力的。
ハイレゾモードでボディ内出力のJPEGに対応したのも地味に嬉しいポイント。LUMIXユーザーとしては、ハイレゾモードで8秒までのスローシャッターに対応した点も感動的。できれば他のLUMIX機でも8秒までのスローシャッターに対応して欲しいところ。低照度環境やNDフィルター使用時に1秒までだと低感度で対応できないのですよね。
始動したばかりのシステムですが、パナソニックとシグマ、そしてライカの連携により(価格を除けば)レンズラインアップは充実しているように見えます。F2.8・F4ズームや焦点距離別の単焦点は一通り揃っているように見えます(DG HSMも加えて)。今後はLUMIX S5に最適な、比較的手ごろな価格帯のLUMIX Sレンズが増えると良いですねえ。
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