ePHOTOzineがニコン「NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S」のレビューを公開。便利な光学4倍ズームの焦点距離で、期待通りの完璧なレンズに仕上がっていると高く評価しています。
ePHOTOzine:Nikon Nikkor Z 100-400mm F/4.5-5.6 S Lens Review
外観・構造:
- プラスチック製の花形レンズフードが付属する。
- フィルターは77mm径に対応している。
- 三脚座と回転可能な三脚リングを搭載している。
- レンズ構成は20群25枚で、そのうち6枚はEDレンズ、2枚はスーパーEDレンズを使用している。
- コーティングはARNEOコート、ナノクリスタルコート、フッ素コーティング処理されている。
- 防塵防滴仕様だ。
- テレコンバージョンレンズに対応している。
携帯性:
- 三脚座ありで1435g、なしで1355gとかなり重い。
- Z 7IIと組み合わせた際のバランスは良好だ。
- APS-Cと組み合わせることも可能だが、バランスは少し悪い。
- ズーム操作でレンズが伸びるものの、全体的にバランスを維持している。
操作性:
- ズームリングは100mm、135mm、200mm、300mm、400mmで正確なマーキングがある。自重落下の兆候は見られない。
- カスタマイズ可能なL-FnボタンとL-Fn2ボタンがある。
- フォーカスリングはマニュアルオーバーライドが可能だ。
- OLED情報表示パネルを搭載しており、DISPボタンで情報を切り替えることが出来る。良いアイディアだが、表示される数値が少なく、実用性が限られている。
- カスタマイズ可能なコントロールリングを搭載している。
- AFリミッタースイッチがあり、フルレンジと3m~∞を使い分けることが可能だ。
フォーカス:
- 最短撮影距離は焦点距離によって異なっている。最大撮影倍率は0.38倍だ。
・100mm:0.75m
・135mm:0.78m
・200mm:0.80m
・300mm:0.87m
・400mm:0.98m- VCM駆動で高速かつ正確で静かに動作する。
(訳注:おそらく誤記で、正確にはステッピングモーターを使用しています)手ぶれ補正:
- 5.5段分の補正効果があると言われている光学手ぶれ補正を搭載。
- 我々のテストで4.5段分の補正効果でとてもシャープな結果が得られ、5.5段分でも同じようにシャープな結果が得られた。
解像性能:
- 100mmの中央はF4.5からF8までOutstanding、、F11からF32までExcellent、F32でFairだ。フレーム端はF4.5でExcellent、F5.6からF8でOutstanding、F11からF16でExcellent、F22でVery good、F32でFairだ。
- 200mmの中央はF5からF8までOutstanding、F11からF22でExcellent、F32とF36でFairだ。フレーム端はF5からF16までExcellent、F22でVery good、F32とF36でFairだ。
- 300mmの中央はF5.3からF16までExcellent、F22でVery good、F32とF40でFairだ。フレーム端はF5.3からF11でExcellent、F16でVery good、F22でGood、F32とF40でFairだ。
- 400mmの中央はF5.6からF11でExcellent、F16でVery good、F22でGood、F32とF40でFairだ。フレーム端はF5.6からF8でExcellent、F11toF16でVery good、F22でGood、F32とF40でFairだ。
- 見事なパフォーマンスのZレンズである。
像面湾曲:
- 記載なし。
ボケ:
- 一般的に滑らかで心地よい描写だ。
- 後ボケは魅力的なグラデーションとなるが、非常に複雑な背景と小絞りを組み合わせると騒がしくなる。
色収差:
- 非常に良好に補正されている。
球面収差:
- 記載なし。
歪曲収差:
- 100mmでは+0.40%の糸巻き型だ。
- 200mmで+1.96%となる。
- 300mmで+2.06%となる。
- 400mmで+1.88%となる。
- ズームレンズらしい数値であり、さらにソフトウェアで補正が可能だ。
周辺減光:
- 100mm:-2.1EV
- 200mm:-1EV
- 300mm:-1.4EV
- 400mm:-1.8EV
コマ収差:
- 記載なし。
逆光耐性:
- レンズ構成枚数が多いので逆光耐性には注意が必要だ。
- フレームに光源を入れると明らかにコントラストが低下する。
- コントラスト低下は最も厳しい環境で発生するが、ゴーストが発生する傾向は見られない。
総評
高価なレンズだが、あらゆる点が完璧で期待通りのレンズである。便利なズームレンジに加えて、耐候性と高い撮影倍率を備え、魔法のような100-400mmだ。もちろん400mmでは短いと感じる被写体もいるだろうが、そんな時はテレコンバーターを使用することも出来る。
このレンズはズームレンジと使い勝手のバランスが絶妙で、膨大な種類の被写体をカバーできるのではないかと思う。強くおススメできるレンズだ。
- 長所:
・抜群のシャープネス
・低フレア
・魅力的なボケ
・適度な歪曲収差
・低色収差
・中程度から穏やかな周辺減光
・高速かつ正確で静かなAF
・防塵防滴
・適度な重さ
・エルゴノミクス- 短所:
・高価
・レンズフードの脱着が固い
・小絞りでボケが少し騒がしい
とのこと。
非常に優れた100-400mmのようですね。解像性能は100mmをピークとして400mmに向かって低下するものの、400mmでも絞り開放から非常にシャープで、それがフレーム全体で一貫しているのは凄い。焦点距離、絞り値を選ばずに、様々な被写体に対応することができる超望遠ズームとなりそう。サンプルギャラリーを確認する限りではズームレンズとしてまずまず良好なボケ描写に見えます。30万超の高価なレンズながら、それだけの価値はあるかもしれませんね。
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