NIKKOR Z 35mm f/1.4 はヴィンテージライクな描写で好みが分かれる

PCmagが「NIKKOR Z 35mm f/1.4」のレビューを公開。適度なサイズで防塵防滴、かつ手頃な価格のレンズと評価。F1.4からシャープながら、ボケが個性的で好みが分かれると言及。

PCmag：Nikon Nikkor Z 35mm F1.4 Review

外観：デザインはミニマルで、シルバーのNIKKORロゴが唯一の装飾。花型フードやキャップ類が付属する。

構造：外装はポリカーボネート製、マウントとフィルターネジは金属製。防塵防滴仕様で雨天でも使用可能。

携帯性：長さ約9cm、直径約7cm、重さ約413g。フィルター径62mmで、Z 8やZ6IIIには適合するが、Z 30にはやや大きい。

操作性：鏡筒に少数のコントロールがあり、スムーズに回転するフォーカスリングを搭載。

AF：ステッピングモーター使用で静音だが、速度はやや遅い。

MF：フォーカスリングは調整可能で、応答性と操作感は良好。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：f/1.4ではフレーム全体で良好。遠景を撮影する場合を除き、フレーム端の欠点は目立ちにくい。少し絞ると、より一貫した結果が得られる。スウィートスポットはf/2.8-11。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：クラシックな描写で、好みが分かれる可能性あり。

軸上色収差：記載なし。

倍率色収差：記載なし。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：画像に歪みの兆候は見られません

周辺減光：f/1.4で顕著だが、絞ると改善。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：フード推奨。フレアや偽色が発生することもあるが、全体として良好。

光条：9枚羽根絞りで18ポイントの光条を生成するが、やや不鮮明で内部反射による偽色が見られる場合がある。シャープさは限られる。

作例集：リサイズのみ。

総評：耐候性、描写力に優れるが、オートフォーカスやボケ表現に課題あり。ヴィンテージライクな描写が特徴的。

競合について：35mm F1.4は、Z 35mm F1.8 Sと比較して耐候性と明るさが特徴だが、AF速度やボケの滑らかさで劣る。コンパクトで安価なNIKKOR Z 40mm F2も検討に値する。

備考：

2024年7月発売のNIKKOR Z初となるF1.4 単焦点レンズ。ロードマップのS-Lineレンズかと思いきや、非S-Lineの低価格な35mm F1.4として登場したため、多くのニコンユーザーを驚かせました。手頃な価格に加え、レンズサイズや重量は35mm F1.8 Sとほぼ同じ。携帯性の良い大口径レンズとして面白い選択肢となっています。今後は非S-LineのF1.4レンズシリーズとして拡充するのか気になるところ。

PCmagのレビューによると適度なサイズで低価格ながら、シャープなレンズと評価。他のレビューサイトと比べると肯定的な評価で、光学性能の欠点は多くを指摘していません。ボケは個性的で好みが分かれるとのこと。ボケ質や携帯性の観点から35mm F1.8 Sや40mm F2も検討する価値があるとしています。

私も発売日に入手してZ 8と組み合わせて使用。
携帯性はF1.8 S-Lineとほぼ同じで、ここ最近の35mm F1.4としては小型軽量なレンズです。良好な中央解像ですが、周辺や隅は2段ほど絞らないと諸収差の影響が目立つ。抜群とは言えませんが、完璧を求めなければ十分な35mm F1.4と言えるかもしれません。ただし、ボケは撮影距離によっては騒がしくなるので、状況に応じて絞るのがおススメ。

個人的には同じコンセプトの「Z 50mm F1.4」のほうが使いやすい印象あり。50mm F1.4が良かったから35mmも検討しているのであれば、購入前に試用することをおススメします。

ニコン NIKKOR Z 35mm f/1.4 最新情報まとめ

発売日：2024年7月19日
予約開始日：6月28日10時
希望小売価格：オープン
ニコンダイレクト：104,500円（税込）
市場推定価格：10万4,500円

NIKKOR Z 35mm f/1.4
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