DPReviewがニコンのZマウント交換レンズ「NIKKOR Z 35mm f/1.8 S」のレビューを掲載しています。
- 一見するとNIKKOR Z 50mm F1.8 Sとソックリだが、見比べてみると違いが分かる。
- キヤノンのRF35mm F1.8 IS STMと比べて長いレンズだが、FTZアダプター経由のAF-S NIKKOR 35mm F1.8G EDと比べるとかなり短い。
- 物理的な操作はフォーカスリングとAF/MF切替スイッチのみとシンプルだ。
- フォーカスリングは鏡筒の大部分を占めており。素晴らしい操作性だ。とても滑らかで良好な抵抗感である。ズームレンズのようにゴム製ではなく金属製となっている。
- マウントは金属製で防塵防滴用のガスケットが備わっている。とてもしっかりとしたビルドクオリティだ。
- ステッピングモーター駆動のオートフォーカスは良好だが、速いとは言えない。特に最短撮影距離から無限遠までは1秒以上かかってしまう。駆動音は僅かに聞こえるが、屋外ではまず聞こえない。
- Z 50mm F1.8ほどシャープでは無いが、依然として強力なレンズに違いない。大部分の絞り値で全体的にシャープとなり、無限遠ではF1.8でも細部までシャープな描写だ。絞ることでフレーム全体がシャープとなる。
- シャープネスはF4でピークとなり、F5.6~F8で全体的にシャープとなる。F11まで絞ると回折の影響が目に付く。
- 他社と比べて若干甘いが、ソニーFE35mm F1.8のような軸上色収差の影響は見られない。
- 玉ボケは四隅に向かって口径食の影響を受ける。また、3枚の非球面レンズの影響で玉ねぎボケの影響もある。
- Z 50mm F1.8 Sの軸上色収差補正はとても良好だったが、このレンズは同程度ではない。
- 9枚の絞り羽根は絞ることで素敵な光条を発生させる。
- コマ収差の補正はとても良好だ。
- 周辺減光は中程度と見に付く。F2まで絞ると大きく改善し、F4ではほぼ解消する。
Like:防塵防滴で頑丈なビルドクオリティ・ほぼ無音のフォーカス駆動・少し絞るととてもシャープ・フレーム全域でとても良好な一貫性・コマ収差は良好に補正されている・レンズ補正後は倍率色収差が皆無
Dislike:絞り開放で軸上色収差が目に付く・玉ねぎボケ・F1.8の明るさ・焦点距離とF値を考慮すると高価・僅かな樽型歪曲
サイズと価格を無視すればおススメできるミドルクラスの単焦点レンズだが、実際はソニーFE35mm F1.8と同じく非常に高価な値付けだ。
ビルドクオリティや防塵防滴仕様は一眼レフ用と比べて改善しており、大部分の用途で心地よい描写となる。しかし、一部のF1.4レンズほど素敵な玉ボケではなく、Z 50mm F1.8 Sほど軸上色収差の補正が良く無い。
とのこと。
NIKKOR Z 50mm F1.8 Sと比べると、やや高価で、軸上色収差の補正具合や玉ねぎボケの影響で評価が下がってしまっている模様。
作例を見ると確かに軸上色収差が発生していると感じるかカットがあります。個人的にはそこまで目くじら立てるほどでは無いように見えますが…。とは言え、夜景シーンで少し目立つカットがあります。コマ収差や全体的なシャープネスが良好なだけに惜しいポイントですね。
価格は実売9?10万円。たしかに35mm F1.8としてはやや高価で、社外製の35mm F1.4やF1.2が登場すると割を食ってしまいそうな値付けだと感じます。できれば50mm F1.8 S程度まで抑えていると良かったのですが…。
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