Lesnumeriqueが正式発表されたオリンパスの新型OM-D「E-M1X」のレビューを掲載しています。
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スポーツカメラとして申し分ないレスポンス
- OM-D E-M1 Mark IIと比べて遥かに大きく重いカメラだ。コンパクトさでマイクロフォーサーズを選んだ人にとって大きなギャップを感じるはずだ。しかし、Nikon D5やEOS-1D X Mark IIのようなカメラと比べて、これはまだ軽量かつコンパクトだ。ただし、スポーツカメラのジャンルでα9との比較を忘れてはならない。
- 大きなカメラだが、グリップは縦持ちでも横持でも優れている。
- コマンドダイヤルはレリーズボタン同軸からボディに埋没する形状へ変更されている。このため誤操作はかなり減るはずだ。
- モードダイヤルからはArtフィルターとiAUTOが無くなった代わりにライブコンポジット・ライブバルブ・ライブタイムへ素早くアクセスできるバルブモードが追加された。
- 上部の空いたスペースにステータスLCDが配置されていないのは残念だ。
- ファインダーの解像度は従来通りだが、0.83倍のファインダー倍率へ光学系が変更されておりとても快適なファインダー像だ。その一方で異なる光源のフリッカーに敏感で動体追従を難しくしている。また、アイセンサーは少し敏感で、バリアングル展開時にモニタ表示へ固定するのも時々早すぎる。X-T3のようにモニタ展開時にアイセンサーをオフにするかどうか選択できると良い。
- メニュー画面は未だにタッチパネル非対応で複雑だ。infoボタンで表示できるヘルプ機能は少ない。
- マイメニューの追加とメニューからRECボタンを押すだけで追加できるのは嬉しい。
- バッテリーはボディ内に2つのBLH-1を収納してUSB経由でどちらも充電可能だ。
- レスポンス:
・スポーツカメラには優れた反応速度と速写性が要求される。そして多くの点で我々の期待通りに動作した。2基のTruePic VIIIプロセッサーによる121点AFは驚異的だ。
・起動時間:0.54秒
・AF速度:0.16秒
・低照度AF:0.12秒
・JPEG出力:0.24秒
・RAW出力:0.24秒
・起動はほぼ一瞬でバッファは詰まることなく画像を出力する。ただし、メディアカードは高速書き込みに対応するSDカードが必要だ。我々のテストではUHS-II U3 SDXCカードを使用した。
・オートフォーカスは低照度でも高照度でも同等のレスポンスを示した。-6EVの検出輝度と主張するオリンパスは正しい。
・JPEG連写:14.89コマ秒
・JPEG+RAW連写:14.89コマ秒
・静音連写:61.76コマ秒
・低速連写:10.24コマ秒- 実写においてAF追従モードはとても肯定的な結果であった。検出・追従ともに優れている。ただ、12-40mm F2.8 PROでしかテストをする機会が無く、25mm F1.2 PROでAF追従は不満を感じた。被写体検出のテストもしたかったが、貸与された機器と時間から難しかった。
- デュアルプロセッサー搭載モデルだが、OM-D E-M1 Mark IIと同等の高感度画質だ。ISO6400まで持ち上げるとノイズにより画質が低下する。
- ISO画質のみでこのカメラを測るのは不正確だ。このカメラは非常に高性能な手振れ補正により超低速での手持ち撮影が可能である。ラボテストのような環境でも1秒の手持ち撮影が可能だった。
- ライブNDは我々が気に入った機能の一つだ。効果的な手振れ補正のおかげで手持ち撮影でスローシャッターのような表現を楽しむことが出来る。設定はND2、ND4、ND8、ND16、ND32の5種類だ。この機能はマニュアル露出モードでのみ動作する。
- ダイナミックレンジは+2.3EV、-2EVの情報を回復することが出来る。6.6EV持ち上げることが出来るα7 IIIからすると程遠いが、許容範囲である。
- 動画撮影時のAFや被写体追従は改善している。
- ローリングシャッター耐性の評価は高い。
長所:良好な一体型グリップ・優れた防塵防滴・カスタマイズ性・優れた手振れ補正・良好な追従AF・高速連写・プロキャプチャーモード・手持ちハイレゾショット・ライブNDモード・C4K/4K UHD・FHD 120fps・OM-Log400・USB-C充電対応
短所:サイズ・複雑な設定項目・滑らかさに欠けるファインダー・制限されるダイナミックレンジ・ラージフォーマットと比べた際の高感度画質
OM-D E-M1Xは並外れたサイズのマイクロフォーサーズだが、優れたビルドクオリティとレスポンスが見事である。オリンパスがこれまで作ってきたカメラの中で最も高速で強力なモデルとなる。スポーツカメラであることは明らかだが、同時に驚異的な手振れ補正や手持ちハイレゾ、ライブNDを使って悪環境で素晴らしい撮影体験を得ることが出来るカメラでもある。
とのこと。
Lesnumeriqueとしては高めの評価ですが、ここ最近はエディターが増えて従来の3人では無くなった模様。
イメージセンサーはE-M1 Mark IIと同等品と言うこともあり、画質に関して大幅な改善は無いようです。しかし、強力なAFや手振れ補正、手持ちハイレゾを駆使することで従来モデルとは全く異なる撮影体験が出来そうですね。
オートフォーカスは実際に使ってみないと何とも言えないですが、今のところ肯定的な評価が多いです。私の手元にも2月22日に届くはずなので、それからじっくり試してみたいと思います。
ちなみにライブNDはマニュアルモードのみと述べていますが、公式仕様表では「シャッター優先モードとマニュアルモード」となっていますので注意。
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