DPReviewがキヤノン「EOS R6 Mark II」のレビューを公開。強力なAF性能や静止画/動画の画質や機能を高く評価し、操作系も「磨き上げられた道具のような印象」と言及しています。
DPReview:Canon EOS R6 Mark II in-depth review
他のライバル機種と同様に、優れた画質、シンプルで迷いのないオートフォーカス、非常に優れた動画を撮影することがでる。AFはニコンの「Z 6II」より優れており、動画はソニー「α7 IV」より優れている。
同世代のカメラと大きく異なるのは、最大40fpsでの連続撮影が可能で、さらにRAWバーストモードで、決定的瞬間をとらえやすくなっている点だ。ローリングシャッターのため、速い動きの撮影には向いていないが、純粋に使える機能である。「ミニEOS R3」ではないが、対応できる撮影の幅がさらに広がっている。
スペックや性能とは別に、単純に使っていてとても気持ちのいいカメラだ。メニューは長いが、握り心地がよく、操作系がうまく配置されており、煮詰まったコントロールレイアウトと感じる。長い時間をかけてカメラを使いこなし、磨き上げられた道具のような印象を受ける。
しかし、RFマウントは比較的歴史が浅く、マニアがこのボディに装着したいと思うような中価格帯のレンズの多くがまだ不足している。古い「EF」レンズを使うことができるが、アダプターの先にデジタル一眼レフのレンズを取り付けることは、最新のネイティブレンズが使えることとは異なる。バッテリーライフ(特にEVF使用時)も、R6 IIのような高性能なカメラにとっては少し制限されたものに感じられる。
しかし全体として、このカメラは使うたびに感動を与えてくれるカメラだ。2000~2500ドルにおける選択肢のなかで、際立って優秀である。十徳ナイフのように様々な用途で役に立つことだろう。
長所:
- RAW/JPEGの画質が良好
- エルゴノミクスが良好
- RAWバーストモード
- AFがシンプルながら強力
- 手振れ補正が効果的
- 静止画/動画の分離がきちんとしている
- 動画サポート機能が強力
- 10bit 動画
- バッテリーライフがきちんとしている
- USB PD充電
- 充電器が付属する
- Qメニューがカスタマイズに対応
短所:
- 動画AFの信頼性が低い
- AFトラッキングが前景に引っ張られやすい
- 高速連写時のダイナミックレンジが低下する
- ボディ内手ぶれ補正の広角動画で不快な揺れ
- RAWに強制的なNRが適用される
- インターフェースにマイナーな文法のミス
- 動画撮影中にヒストグラムとレベルゲージを両立できない
- Qメニューに追加機能を割り当てできない
とのこと。
ぱっと見はEOS R6とあまり変わらないようにも見えますが、センサーが一新されて高性能な電子シャッターを利用することができるようになった模様。さらにプロセッサも更新され、AF性能、動画機能、熱対策、消費電力など様々な恩恵を受けているようです。(円安の影響で)販売価格がかなり高くなってしまった印象を受けますが、差額分の価値はあるようです。
特にこのクラスで40コマ秒の高速連写を実現しているのは魅力的。競合他社が10fpsや12fps止まりであることを考慮すると圧倒的なアドバンテージと言えそう。積層型ほどではないものの、ローリングシャッター歪みへの耐性も同クラスの中では際立っているはず。ただし、従来通り電子シャッター時はダイナミックレンジが少し狭くなるらしいので、シャドウを大きく復元する際は注意が必要のようです。
DPReviewは91%の「金賞」と高評価。動画撮影時に少し癖のある追従AFや高速連写時のDR、ボディ内手ぶれ補正について指摘しつつ、優れた画質やAF、連写性能、操作性を高く評価しているようです。キヤノン「6」ナンバーとしては高価な機種ですが、それだけの価値はありそうですね。
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