NIKKOR Z 28-75mm F2.8はS-Lineほどではないが軽量で安価な選択肢

IMAGING RESOURCEが「NIKKOR Z 28-75mm F2.8」のレビューを公開。24-70mm F2.8 Sほどではないと明言していますが、それでも軽量で安価な標準F2.8ズームとして面白い選択肢であると評価しています。

IMAGING RESOURCE：Nikon Z 28-75mm F2.8 Nikkor Hands-on Review

外観・構造：

外観はNIKKOR Zレンズらしいものだが、OLEDパネルやボタン類はない。

フィルターサイズは67mmだ。

レンズフードは安っぽく無く、十分良好だ。

タムロンと似た光学系だが、外装は変化しており、防塵防滴仕様である。

携帯性：

フルサイズのF2.8標準ズームとしては小型軽量だ。

重量は565gで「Z 24-70mm F4 S」と比べて65g重いだけだ。

全長は縮長で120.5mm、フルズーム時は1インチ伸びる。

操作性：

AF/MFスイッチは搭載していない。

L-FnボタンやOLEDパネルはない。

ズームリングは滑らかに回転する。

フォーカス：

フォーカスリングとコントロールリングは兼用だ。

フォーカスリングとして使うには緩すぎる。撮影状況によっては拡大してもピント合わせが難しく、フラストレーションがたまる。

高速フォーカスだが、最短撮影距離付近ではピントが前後することがある。

最短撮影距離は0.19m、最大撮影倍率は0.34倍と良好な接写性能だ。

手ぶれ補正：

記載なし。

解像性能：

中央で特に良好な画質だ。

絞り開放で撮影した際のパフォーマンスは思っていたよりもずっと良い。

隅は絞ることで大きく改善するが、全体的にF2.8から良好だ。

28mmは絞り開放から中央は非常に良好で、端は少し低下するが良好である。F2.8 Sと同等では無いが、大きな妥協点にはならない。画質のピークはF4~F11だ。

意外なことにF16でも回折の影響は目立たなかった。（Z 6II）

50mmも中央は絞り開放からシャープだ。隅では低下が見られるが、絞ると顕著に改善する。

75mmも良好だ。中央は絞り開放から良好で、隅に向かって少し低下する。

像面湾曲：

記載なし。

ボケ：

24-70mm F2.8 Sほど柔らかく綺麗な描写ではないが、確かに良好だ。

色収差：

ニコンの洗練された光学設計ではないが、色収差は良好な補正状態だ。

球面収差：

記載なし。

歪曲収差：

28mmでは歪曲収差が発生するが自動補正される。

周辺減光：

28mmでは周辺減光が発生するが自動補正される。

コマ収差：

記載なし。

逆光耐性：

大部分の状況で悪くないが、レンズフレアに驚いたことが何度かある。

作例集

総評

興味深いレンズだ。24-70mm F2.8 Sほど良好なレンズでないのは明らかだが、はるかに軽量で手ごろな価格である。24-70mm F4 Sは開放F値が暗いものの、同程度の価格で優れた性能を発揮する。24mmが重要な場合はF4 Sを選び、F2.8が重要な場合は28-75mm F2.8を選ぶといいだろう。24mmとF2.8がどちらも必要であれば、素敵なレンズが待っている。

長所：
・比較的小型軽量
・全体的に使いやすい
・良好なシャープネス
・良好な収差補正

短所：
・MFの操作性
・隅のシャープネス
・レンズフレア

とのこと。
お金に余裕があるのであれば「NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S」が間違いのない選択肢ですが、手ごろな価格でF2.8を使いたい場合は面白いレンズとなりそうですね。同じ光学系を使っていると噂されているタムロン「28-75mm F/2.8 Di III RXD」で指摘されている玉ねぎボケについての言及はありません。他のレビューサイトのサンプルを見る限り（玉ねぎボケが）ゼロとは言えませんが、実写目立つシーンは限られているように見えます。隅に向かって低下するシャープネスについては言及しているものの、大問題とはならない模様。

ニコン NIKKOR Z 28-75mm F2.8 最新情報まとめ