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Digital Camera Worldがシグマのフルサイズミラーレス「fp」のレビューを公開しています。
Sigma fp review
- メカニカルシャッターを完全に排除しているため、電子シャッターのみで動作する。静止画でパン撮影したり、動きの速い被写体を撮影すると「ローリングシャッター」の影響が出る可能性が高い。さらにフラッシュの同調速度は最速で1/30秒と非常に遅い。
- タッチパネルを備えているがタッチAFのみ対応しており、メニュー画面には利用できない。
- 素早く設定を変更したい時はQSボタンを利用するのがおススメだ。
- ログ・LUT機能を備えていないが、CinemaDNG機能を搭載している。「Tone」ボタンからコントラストの微調整も可能だ。
- ハリウッド映画で流行っている「ティールアンドオレンジ」と言ったカラーオプションが存在する。
- fpのコンパクトデザインは色々と省かれた上で成り立っている。電子ファインダー非搭載や固定式背面モニター、カメラグリップなし、そして内蔵フラッシュを搭載していない。フラッシュが必要な場合は別途フラッシュアダプターを用意する必要がある。
SIGMA fp単体を購入して完結できるユーザーは少ないはずだ。追加でグリップやビューファインダー、ホットシューユニットなどを購入する必要がある。 - ボディは防塵防滴仕様のアルミニウム合金製だ。
- カメラ上部のスイッチを切り替えることで静止画と動画モードを切り替えることができる。二つのモードはインターフェースが全く異なる。
- ストラップホルダーを外すと1/4ネジ穴を別の目的で利用することが出来る。
- バッテリーは1200mAh NP51だ。パナソニック「DMW-BLC12」と互換性があるので予備を見つけやすい。
- 対応メディアはSDカードでシングルスロットである。XQDやCFexpressでは無いので、CinemaDNGを記録する場合はV60より高速なSD UHS-IIカードを用意する必要がある。
カメラの可能性を最大限まで引き出すつもりならSSDを用意するべきだろう。(10biti/12bitの録画には外部レコードが必要) - 高解像の動画機能はカメラの発熱との戦いでもある。シグマは大きなヒートシンクを導入しており、210万ドットモニターの裏に配置している。受動的な冷却システムなので録画中に冷却音が入ることは無い。
- オートフォーカスはコントラスト検出方式だが、驚くほどキビキビとしている。45mm F2.8との組み合わせで静止した被写体相手ならばライバルと比べて見劣りしていない。
高速処理のプロセッサーとレンズのアクチュエーターが功を奏しているのだろう。 - 顔・瞳検出も良好に動作するが、C-AFは動作が粗い。動画撮影でピントが背景に抜けると、被写体に復帰するまで時間がかかる。
- 18コマ秒連写が可能なカメラだが、バッファは僅か12コマと少ない。連写したら1秒未満でバッファが詰まってしまうだろう。
- 電子手ぶれ補正を備えているが、静止画ではJPEG専用だ。
- HDR機能は今のところ静止画専用だが、将来的に動画でも利用可能となる。
- 静止画の画質はラボテストでも実写でも非常に良好だ。解像度・ノイズ耐性・ダイナミックレンジは2400万画素のライバルと互角である。
- ボディサイズが小さいのでリグを組むのが簡単だ。さらにジンバルでバランスを取りやすい。
- カメラの応答性は非常に良好だ。
- LUMIX S1・Z 6・α7 IIIと比較して、ISO3200まで同等のディテールを維持している。ノイズ耐性は良好だが、S1やα7 IIIと比べて僅かに劣っている。ダイナミックレンジは低感度時に立派なパフォーマンスを発揮しているが、ISO1600以降でS1・Z 6と差が大きくなる。
ミニチュアサイズで実用的、業務用デザインである「fp」の虜になるまでに時間はかからない。シグマは他のカメラメーカーと異なるアプローチで「fp」を投入し、競争の激しいフルサイズミラーレスにおいて素晴らしい選択となった。
コンパクトなカメラだが、レンズと組み合わせるとポケットに入らなくなる。
カメラ単体はモジュールシステムの本体に過ぎない。静止画ユーザーがグリップ無しで使うのは戸惑うことだろう。しかし動画ユーザーにとって、リグを組むには丁度良いサイズとジョイントを備えている。ビデオグラファーに適したカメラだが、静止画の画質はライバルに匹敵している。
長所:小型軽量・モジュラーシステム・動画に適しているが静止画も良好
短所:シングルSDカードスロット・背面モニター固定・C-AFの信頼性が低い
とのこと。
DC.Worldでは12種類の仕上がり設定ごとに出力したJPEGも参照可能。個性的な仕上がり設定が多いので面白そうですね。
イメージセンサーは最新2400万画素カメラとほぼ同等のパフォーマンスを発揮する模様。ただし「fp」のみセンサーシフト式の手ぶれ補正を搭載していません。低照度における手持ちの静止画撮影ではやや不利と言えるでしょう。とは言え、そのような弱点を気にするカメラではありませんが…。
「fp」に搭載しているイメージセンサー(と同等と思われる)は2018年春に「α7 III」で初めて導入され、同年に「Z 6」が秋頃、2019年に「S1」が採用しています。
「fp」はこれら4機種の中では最もボディサイズが小さく、そして軽量なカメラ。操作性を犠牲にし過ぎている感はありますが、ミニマムデザインに魅力を感じる人は少なくないはず。
特にコンパクトなオールドレンズと組み合わせるには面白いカメラとなるかもしれませんね。(ファインダー無いのでピント合わせ難しそうですが…)
コンパクトなカメラですが、組み合わせるLマウントレンズに小型軽量モデルが少ないのは残念。今後、45mm F2.8DG DNと似たようなコンセプトのレンズが登場するのか気になるところですねえ。
個人的にはもう少し静止画寄りの「fp」が登場したら導入しようかと思っているのですが、おそらく次に投入されるのは「フルサイズFoveonセンサー」を載せたカメラとなるはず。
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