VILTROX AF 56mm F1.7 コストパフォーマンスが極めて高い

Dustin Abbottが「VILTROX AF 56mm F1.7」ソニーEマウント版のレビューを公開。Xマウント版よりもAFが良好で、光学性能が高くコストパフォーマンスが極めて良好と評価しています。

Dustin Abbott：Viltrox AF 56mm F1.7 E-mount Review

外観：ポリカーボネート製の軽量設計を採用。高級感はないが、脆弱さは感じられない。安価なレンズとしては美しい仕上がり。

構造：52mmフィルタースレッドを備える。付属の薄型レンズフードはバヨネット式で固定されるが、精度と信頼性に欠ける。金属製レンズマウントにはUSB-Cポートを搭載し、ファームウェア更新が可能。耐候性は非対応。前玉にはHD Nano多層コーティングが施され、防水・防汚性能を向上。

携帯性：直径65mm、長さ55mm、重量171gとコンパクト。小型カメラとの相性が良い。

操作性：絞りリング・スイッチなし。広めのマニュアルフォーカスリングのみ搭載。

AF：STM駆動で高速かつ静音。Xマウント版よりフォーカス速度が向上し、屋内外問わず瞬時に合焦。アクション撮影にも適する。

MF：適度な減衰がありスムーズに動作。大きなフォーカス変更には回転量が多く必要なため、微調整向き。

マクロ：最短撮影距離55cm、最大撮影倍率0.11倍。Sony版は手動で50cmまで短縮可能。

手ぶれ補正：記載なし。

解像性能：中心からわずかに外れた位置にピークシャープネスがあるが、四隅の画質は優秀。F2でコントラストが向上し、F2.8でさらに改善。風景撮影にも適する。価格を超えた鮮明さを実現。

像面湾曲：記載なし。

ボケ：ボケの質は良好。フレーム端ではレモン型の変形が見られる。高級レンズと比べると輪郭が目立つが、ポートレート撮影では自然な描写。

軸上色収差：縦方向の色収差は少なく、フリンジもほぼ発生しない。

倍率色収差：問題なし。黒から白への遷移は自然。

球面収差：記載なし。

歪曲収差：最小限の歪み。Sony版の方がFuji版より歪みが少ない。

周辺減光：補正には+41（2EV）が必要だが、ポートレートでは自然なビネット効果を生む。

コマ収差：記載なし。

逆光耐性：フレア耐性は良好。ゴーストはわずかに発生するが問題にはならない。強い光源に対してベール効果が出やすい。

光条：F値を絞ると18本の光条が得られるが、鮮明さはやや不足。

作例集：

総評：安価ながら優れた光学性能を持ち、軽量かつコンパクトな設計。Eマウント版のAFはXマウント版より優秀で、低予算ながらポートレートに適した選択肢。F1.7開放でもシャープな描写を実現。180ドル以下という価格を考慮すれば、コストパフォーマンスは極めて高い。Viltroxはレンズ市場において革新的な存在となる可能性がある。

競合について：

備考：

「AF 20mm F2.8」に続き、VILTROXとしては珍しい廉価版の単焦点レンズ。日本でも2万円台と手頃で、導入しやすい価格設定となっています。防塵防滴非対応など、価格なりの妥協点はあるものの、安価な中望遠レンズを探している人にとって面白い選択肢となりそう。最初にZ・Xマウント用レンズが登場しましたが、現在はソニーEマウントでも利用可能。

Dustin Abbottのレビューでは、低価格ながら良好な作りで、絞り開放から良好な結果が得られるようです。Sony Alpha Blogのレビューと同じく、周辺減光はやや強めですが、歪曲収差や色収差は良好な補正状態とのこと。この価格帯では最もおススメしやすいレンズのようです。

私はXマウント用を入手しましたが、ほぼ同じような結論に至りました。優れた光学性能であり、ボケも滑らかで綺麗なレンズに仕上がっています。手頃な価格の中望遠レンズを探しているのなら、面白い選択肢になるのかなと。この性能をこの価格で投入されたら、他社は苦労するだろうなと。サードパーティ製のため互換性の問題はつきまといますが、今のところAFを突き詰めなければ問題ない程度で動作します。

VILTROX AF 56mm F1.7 最新情報まとめ