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ePHOTOzinが富士フイルム製コンパクトデジタルカメラ「X100V」についてレビューを公開しています。
Fujifilm X100V Review
カメラの紹介
- ロンドンX-Summitで発表されたX100シリーズの新モデルだ。レンズは同じ「23mm F2」だが新設計でマクロ性能が向上している。
- カメラのデザインも改善され、チルトモニタを搭載している。そして最新2600万画素 ASPS-C CMOSセンサー・X-Processor 4を搭載しており、X-T4やX-Pro3と同じ性能だ。最大30fpsの連写撮影に対応している。
- 上下プレートはアルミニウム削り出しで高級感のある外観だ。
- 別売りAR-X100アダプターリングとPRF-49フィルターを装着することで防塵防滴仕様となる。
- 新設計の23mm F2レンズはより良好な解像度、低歪曲、クローズアップ性能が改善している。引き続きコンバージョンレンズに対応している。
- オートフォーカスは改善され、新しいアルゴリズムが追加されている。これにより低照度性能が-5EVまで拡張した。顔・瞳検出に対応しており、新たにフォーカスリミッターが追加された。
- ISO・シャッタースピード・絞りは物理ダイヤル操作となっているので電源オフ時でも露出設定が可能だ。
- ハイブリッドファインダーが改善しており、EVFは369万ドットOLED、光学ファインダーは0.52倍の倍率で右下にERFを表示可能だ。
- チルトモニタが追加されているが、一見するとボディと一体化しており気が付かない。モニタは上下に傾きタッチ操作に対応している。解像度は162万ドットだ。
- フィルムシュミレーションは「Classic Neg」を加えた計17種を実装している。
- 4K 30pに対応し、FHD 120の撮影も可能だ。HDMI出力で4:2:2 10bit出力にも対応している。
- WiFI/Bluetoothを内蔵している。
- USB-C端子経由でボディ内充電にも対応している。
操作性
- 一見すると前モデルと非常に似ているが、上下アルミプレートの製造工程を一新して質感を改善している。
- カメラグリップは改善しているが、安全性を高めるためにストラップ使用をおススメする。
- ISOダイヤルとレンズ鏡筒をリニューアルしている。
- オートフォーカスはとても優れているが、一部のカメラほど高速ではない。
- チルトモニタだが薄いのでカメラボディから出っ張らない。モニタの色再現や視野角はとても良好だ。
- メニューレイアウトは明瞭でマイメニューにお気に入りの設定を追加して素早くアクセス可能だ。
- ハイブリッドファインダーでEVFとOVFを切り替えて使うのは楽しい撮影体験だ。ファインダーの色再現性は良好でとてもシャープなファインダー像だ。
- バッテリーライフはEVFで350コマ、OVFで420コマと良好だ。
性能
- 良好な彩度で心地よい発色だ。色再現性は優れている。
- 露出の信頼性は高くダイナミックレンジはとても良好だ。
- 初期設定はコントラストが高く、シャドウが暗くなりがちなので好みに調整するのがおススメだ。
- AWBは様々な状況で良好だ。他のカメラと異なり、「白優先」「雰囲気優先」の選択肢がない。白背景で正確なホワイトバランスを要する場合は手動調整の必要がある。
- フラッシュはそれほど強力では無いが、絞って撮影する際にISO感度を抑えることが出来る。
- レンズシャッターを使用するのでミラーレスや一眼レフより静音性に優れている。
- 光学手ぶれ補正を備えていないので、手ぶれを防ぐにはシャッタースピードを上げるしかない。
- 従来通り10cmまでピントを合わせることが出来る。新設計のレンズはパフォーマンスが大きく改善しており、とてもシャープなマクロ撮影が可能だ。
- ボケはとても心地よく自然な見た目だ。
- 歪曲収差はほとんど無く、シャープな画質である。色収差やパープルフリンジを見つけるのに苦労する。
- 逆光耐性は良好だが、太陽がフレーム中央にあるとフレアが発生する。
- 常用ISO感度は160?12800、拡張ISO感度で80/51200を使用可能だ。拡張ISO感度はISOダイヤルを「C」に設定する必要がある。
- ISO160~12800で感度ノイズはとてもキチンと抑えられている。ノイズレベルは低く、ディテールは維持されている。ISO感度全域で彩度は良好だ。
- 動画撮影は手ぶれの影響が反映される。このため光学手ぶれ補正が無いのは大きな欠点となる。4K動画に対応しているが、連続撮影時間には注意が必要だ(FHDで15分、4Kで10分)
X100シリーズで最も不満だった固定式モニタとマクロ性能がX100Vで完全に改善された。防塵防滴は別売りオプションを装着することで達成される。
ストリートフォトを始め、どこにでも携帯できる理想的なカメラだ。防塵防滴仕様で長年の使用に耐えうる設計のはずであり、価格設定は容易に正当化できる。
長所:レンズ性能の向上・優れた画質・防塵防滴・チルトモニタ・優れたビルドクオリティ・ハイクオリティなハイブリッドファインダー
短所:動画の連続撮影時間・条件付き防塵防滴・F2
とのこと。
従来機で指摘されていたマクロ性能と固定モニタを改善し、富士フイルム最新センサーとプロセッサーを搭載したX100シリーズ最新モデルですね。海外の評価は概ね向上で、とても肯定的な評価が数多く存在します。ePHOTOzineも例外では無く「エディターズチョイス」と最高の評価をX100Vに与えた模様。
X100シリーズで最も高価となってしまいましたが、フルモデルチェンジした最新モデルとしては妥当な値付けと言えるかもしれません。
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