DPReviewTVがニコン「Z fc」のレビューを公開。レンズラインアップはまだまだ拡充が必要なものの、魅力的な外観と操作性を備えていると言及。ただしISOダイヤルはAUTOが無くて残念とのこと。
DPReview:DPReview TV: Nikon Z fc review - Did Nikon finally get retro right?
クリスとジョーダンは、Nikon Z fcのレビューのために極寒のカナダの冬に突入した。クリスは氷だらけのひげを生やしたが、Z fcの昔ながらのダイヤルは、ミトンをつけても問題なかった。今週のエピソードでは、このレトロなカメラに対する彼らの評価をご覧あれ。
ビルド・外観:
- ?ビルドクオリティはしっかりとしている。
- バッテリードアは安っぽいが、気にならない問題だ。
- Z 50と全く同じセンサーを使用している。
- 非常に寒い環境でも良好に動作した。
バッテリー:
- 300枚撮影可能だ。特も悪くもない。
インターフェース:
- SD UHS-Iのシングルスロットだ。SD UHS-IIに対応して欲しかったところである。
携帯性:
- 記載なし。
グリップ:
- 記載なし。
操作性:
- ダイヤル類はとても簡単に操作できる。。
- ダイヤルに設定値が表示されているのは本当に好ましいポイントだ
- 手袋を装着したままでも操作可能だ。
- 絞りを表示する液晶モニタを搭載している。残念ながら電源オフ時に表示が消える。
- ISOダイヤルにISO AUTOが無いのはなんとかして欲しい。ボタンカスタマイズで登録することもできない。メニューを呼び出して操作する必要がある。
- ISO AUTOがオンの場合でも、ISOダイヤルの数値が高いと下限がずれてしまうので注意が必要だ。
手ぶれ補正:
- 記載なし。
ファインダー:
- 記載なし。
モニター:
- 記載なし。
メニューシステム:
- 記載なし。
オートフォーカス:
- AF性能は良好だ。いくつかミスもあるが、全体的に瞳を検出して追従している。
連写性能:
- メモリカードはSD UHS-Iまでだが、適切なバッファが得られた。
- 12bit RAW時の連写性能はとても良好だ。連写時に速度が低下するまで50コマ撮影することが出来た。
- 14bit RAW時は9コマ秒まで連写速度が低下する。この際にも40枚の連続撮影が可能だ。
高感度ISOノイズ:
- APS-Cとしては非常にきちんとしたISO感度耐性を備えている。
ダイナミックレンジ:
- シャドウを良好に復元でき、ハイライトは良く粘る。
仕上がり機能:
- 記載なし。
動画:
- 動画撮影の点ではZ 5よりもZ fcのほうが良好だ。バリアングルモニタで、4Kの画質も優れている。
- 動画に興味があるのであれば、Z fcよりも機能的な富士フイルムのほうが良いだろう。それでもAFは富士フイルムよりも粘り強く、「フラット」のプロファイルを簡単に扱うことが出来る。
レンズについて:
- Z DXレンズのラインアップはあまり多くない。
- FTZアダプターで一眼レフ用レンズを使うことが出来るものの、サイズは大きくなってしまう。
- フルサイズ用Zレンズも使えるが、大きく高価である。この点が大きな弱点となる。
総評
富士フイルムと比較して(同じ価格帯のX-S10)、キットレンズが明るく、ボディ内手ぶれ補正を搭載し、連写速度も少し速い。それでもZ fcはまだ素晴らしい選択肢だと思う。美しい外観で操作性も良好だ。主な問題はAPS-C用のレンズラインアップが不足していることだ。
とのこと。
素敵な外観と良好なセンサー画質、オートフォーカス性能を備えています。操作性は良好ですが、ISOダイヤルにAUTOがないなど、部分的に不満もあるようです。確かにメニューを呼び出してAUTOに切り替えるのは不便ですね。AUTO時に自動的に設定値が下限となるのも気を付けたいポイントのようです。一方、シャッタースピードダイヤルは「ISO低速限界設定」として利用できないのはなんとかして欲しいところ。
Z fcユーザー(X-S10も所有)として、概ね同意できる内容となっています。モダンとクラシックをうまく融合したカメラ。レンズラインアップは今後に期待するとして、Z fcを使いやすくするファームウェアアップデートも精力的な更新を期待したいところ。AFや機能性は十分だと思いますが、前述したように物理操作との連携がイマイチ。ISOダイヤルやSSダイヤルがより活きてくるカメラになれば良いなと。ボタンカスタマイズの幅ももう少し広くなれば嬉しいですねえ。
富士フイルムXシリーズのレンズラインアップは確かに充実していますが、APS-Cとしては高価なXFレンズが多く、実際に手ごろな価格で入手できるモデルは限られています(それでもZマウントより多いですが)。ニコンはZ 40mm F2やZ 28mm F2.8、そして今後のレンズロードマップを見ていると、思ったよりも早く充実しそうに見えます。ひとまずDX 12-28mmやDX 24mmの登場に期待。
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