このページでは「EFマウントの24-70mm F2.8」で共通するレンズの外眼・仕様・描写傾向の情報収集と比較表を掲載しています。
更新履歴
- 2019-01-14:トキナーAT-X 24-70 F2.8 PRO FXを追加しました。
- 2019-01-14:新しく比較データベースの作成を始めました。ひとまずメジャーなキヤノンEFマウントの標準大口径ズームのページを作成。
現在掲載しているレンズ一覧
- CANON:EF24-70mm F2.8L II USM:オールラウンダーだが手振れ補正は非搭載。新しいレンズと比べて逆光耐性の低さが目に付くので、新コーティングを施したIII型が出ればほぼ完璧。
- SIGMA:24-70mm F2.8 DG OS HSM:比較的ボケ味優先でポートレートに向け。解像性能は焦点距離や絞り値によってムラがあるので適切な絞り値の設定が必要。
- SIGMA:24-70mm F2.8 IF EX DG HSM:後ボケが騒がしい唯一のF2.8ズーム。優先的にこのレンズを選ぶ理由はないかもしれない。
- TAMRON:SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2:コストパフォーマンスと逆光耐性が光る。基本的にキヤノンに近い傾向だが絞り開放の四隅は甘い。
- TAMRON:SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD:基本的にG2と同傾向だが逆光耐性が悪く玉ボケが騒がしい。
- AT-X 24-70 F2.8 PRO FX:光学性能が高いのでポートレートから風景写真まで幅広く利用できる。ただし、オートフォーカスが遅く、逆光耐性がネックとなるためスピードを活かした撮影では注意が必要。
外観比較
外観
外装材質 | サイズ(mm) | 重量(g) | |
EF2470II | プラスチック・金属 | 88.5×113.0 | 805 |
2470Art | 金属多め | 88×107.6 | 1020 |
2470EX | プラスチック | 88.6×94.7 | 790 |
SP2470G2 | おそらく金属 | 88.4×111.0 | 905 |
SP2470G1 | プラスチック | 88.2×116.9 | 825 |
ATX2470 | 調査中 | 89.6×107.5 | 1010 |
サイズ比較
主要レンズのみcamerasizeより
仕様比較
基本仕様
最小F値 | レンズ構成 | 絞り羽根 | 最短撮影 | 最大撮影 | フィルター | |
EF2470II | 22 | 13群18枚 | 9枚 | 0.38m | 0.21 | 82 |
2470Art | 22 | 14群19枚 | 9枚 | 0.37m | 0.20 | 82 |
2470EX | 22 | 12群14枚 | 9枚 | 0.38m | 0.19 | 82 |
SP2470G2 | 22 | 12群17枚 | 9枚 | 0.38m | 0.20 | 82 |
SP2470G1 | 22 | 12群17枚 | 9枚 | 0.38m | 0.20 | 82 |
ATX2470 | 22 | 11群15枚 | ?9枚 | 0.38m | 0.21 | 82 |
機能性
フッ素 | 耐候性 | 防振 | コート | 拡張 | 更新 | |
EF2470II | 前 | 防塵防滴 | ー | 不明 | ー | ー |
2470Art | 前 | マウント | 4段 | SMC | MC-11 | USB Dock |
2470EX | ー | ー | ー | SMC | ー | ー |
SP2470G2 | 前 | 簡易防滴 | 5段 | eBAND | ー | Tap in Console |
SP2470G1 | ー | 簡易防滴 | 4段 | 不明 | ー | ー |
ATX2470 | ー | マウント | ー | 不明 | ー | ー |
AF・MF
AF駆動 | AF速度 | AF精度 | MF回転角 | |
EF2470II | リングUSM | 約0.5秒 | とても正確 | 110° |
2470Art | 大型HSM | 約0.3秒 | 問題無し | 90° |
2470EX | HSM | 約0.5秒 | 問題無し | 調査中 |
SP2470G2 | USD | 約0.5秒 | 問題無し | 110° |
SP2470G1 | USD | 約0.5秒 | 問題無し | 110° |
ATX2470 | DC | 1秒以上 | まずまず | 50° |
レンズ構成比較
特殊レンズ
EF2470II | スーパーUD1枚・UD2枚・非球面3枚 |
2470Art | SLD3枚・非球面4枚 |
2470EX | SLD2枚・ELD1枚・非球面3枚 |
SP2470G2 | LD3枚・X2枚・複合非球面1枚・GM3枚 |
SP2470G1 | LD3枚・X2枚・複合非球面1枚・GM3枚 |
ATX2470 | SD3枚・GM3枚 |
描写傾向比較
解像
*最上部のレンズを基準「B」としています。
解像度 | ピーク | |||
中央 | 周辺部 | 中央 | 周辺部 | |
EF2470II | B | B | F4.0-5.6 | F4.0-11 |
2470Art | B | C+ | F4.0-5.6 | F5.6-11 |
2470EX | B- | C | F4.0-8.0 | F5.6-11 |
SP2470G2 | B | B- | F4.0-8.0 | F4.0-F11 |
SP2470G1 | B | B- | F4.0-8.0 | F5.6-F11 |
ATX2470 | B | A | F4.0-8.0 | F5.6-F11 |
解像性能の傾向
- EF24-70mm F2.8L II USM:ズームレンジ全域で同傾向だが特に24?50mmが良好。四隅は絞ってもあまり改善しないが、他のレンズよりも良好で焦点距離・絞り値全域において安定したパフォーマンス。手振れ補正非搭載が効いているか?
- 24-70mm F2.8 DG OS HSM:スウィートスポットは50mm。全体的に絞り開放の四隅がやや甘い傾向。2段絞るとキヤノンと同程度になるが、それでも70mmは若干劣る。
- 24-70mm F2.8 IF EX DG HSM:ズームレンジ全域で同傾向。絞り開放の四隅はかなり甘いが絞るとEF2470L2より少し良好となる。解像性能の振れ幅が大きいので絞り値のシビアな管理が必要。
- SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2:ズームレンジ全域で安定しているが特に24mmが良好。傾向はEF2470L2と似ており、四隅の絞り開放がやや甘い以外は似たようなパフォーマンス。広角側の非点収差が比較して目立たない。
- SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD:G2と基本的に同傾向だが絞り開放付近の周辺部落ち込みが少し大きい。
- AT-X 24-70 F2.8 PRO FX:中央の開放がキヤノンより甘いものの、1段絞ると非常に良好。さらに周辺部は競合レンズよりも良かったりする。
色収差
軸上色収差 | 倍率色収差 | |
EF2470II | 問題無し | 中 |
2470Art | 問題無し | 低-中 |
2470EX | 問題無し | 中 |
SP2470G2 | 問題無し | ほぼ低 |
SP2470G1 | 問題無し | ほぼ低 |
ATX2470 | 少し目に付く | 低?高 |
コマ収差・非点収差
コマ収差 | 非点収差 | |
EF2470II | 全体的に良好 | 中 |
2470Art | 広角でやや目立つ | 中~大 |
2470EX | 広角~中間で目立つ | 低 |
SP2470G2 | 広角で目立つ | 低?中 |
SP2470G1 | 広角で目立つ | 低?中 |
ATX2470 | 広角で目立つ | 中 |
ボケ
玉ボケ | 後ボケ | 前ボケ | |
EF2470II | ?非球面影響 中 | 滑らか | 並 |
2470Art | 非球面影響 小 | 滑らか | 並 |
2470EX | 非球面影響 小 縁取り強 | 騒がしい | 滑らか |
SP2470G2 | 非球面影響 中 | 滑らか | 並 |
SP2470G1 | 非球面影響 大 | 滑らか | 並 |
ATX2470 | 非球面影響 小 | 滑らか | 滑らか |
周辺減光・歪曲・逆光
開放周辺減光 | 広角歪曲 | 望遠歪曲 | 逆光耐性 | |
EF2470II | -2.1EV前後 | 樽型 中 | 糸巻き型 中 | 低 |
2470Art | -1.4EV前後 | 樽型 中 | 糸巻き型 中 | 低 |
2470EX | -2EV前後 | 樽型 中 | 糸巻き型 小 | 低 |
SP2470G2 | -1.7EV前後 | 樽型 大 | 糸巻き型 小 | 高 |
SP2470G1 | -1.5EV前後 | 樽型 大 | 糸巻き型 小 | 低 |
ATX2470 | -1.1EV前後 | 樽型 中 | 糸巻き型 中 | 低 |
どれを買えば良いのか?
EF24-70mm F2.8L II USM:安定した画質
オススメポイント | 注意ポイント |
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やや高価である、と言う点を除けばキヤノンEFマウントで無難な選択肢。高価ではあるものの、2012年は発売のレンズなので価格が落ち着きニコンの新型純正ズームよりも遥かに安価。
倍率色収差と周辺減光に気を付ければその他光学特性はとても良好。
さらにキヤノン純正レンズは「デジタルレンズオプティマイザ(DLO)」の魔法のようなデジタル補正を純正の現像ソフトで使う事が出来る。他のメリットやデメリットを差し置いて、画質を重視するならば注目しておきたいポイントだ。
しかし経年による陳腐化は避けられず、コーティングの古さによる逆光耐性や手ぶれ補正が非搭載である部分には注意が必要。
24-70mm F2.8 DG OS HSM | Art:癖を知って使うならアリ
オススメポイント | 注意ポイント |
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解像性能に癖があるので、それを把握して使えば満足できる一本。
広角側は周辺まで安定した風景撮影、望遠側はボケ描写重視でポートレートなどに使うと割り切れば満足度は高い。
さらに純正レンズよりも安価、手ぶれ補正搭載、歪曲収差も良好に補正されているなどメリットは多い。
サードパーティ製であるため、互換性が懸念されるもののUSB Dockに対応しているのでファームウェアアップデートが可能だ。
加えてUSB Dockを使えば手ぶれ補正効き目や焦点距離ごとのピント微調整も出来る点は純正には無いメリットである。さらにキヤノンEFマウントはMC-11に対応しているためネイティブなEマウントレンズとしても使用可能と自由度が高い。
前述した通り「カリカリシャープなシグマArtレンズ」とは一線を画す描写であるため、作例は十分に確認して欲しい。
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD G2:高機能で汎用性を重視するならコレ
オススメポイント | 注意ポイント |
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全体的に目立った欠点が無く、純正やシグマArtよりも安価で高機能。
旧モデルと比べてやや高価になってしまったが、汎用性や互換性に対する機能性が向上している。個性的なレンズでは無いが使いやすいF2.8ズームを探しているのであればオススメの一本。
ボケはこのクラスとしてはやや硬調、解像性能はバランスが良いものの平凡。描写性能で選ぶと言うよりは価格と機能面でチョイスしたいレンズ。
SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD:バランスが良くコスパ良好
オススメポイント | 注意ポイント |
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このカテゴリのレンズとしてはリーズナブルな価格設定。最新レンズにこだわりが無ければ使いやすくコスパ良好。
基本的には新型のG2と光学設計が同じであるため逆光耐性やAF速度が必要なければ旧型の本レンズでも十分あり。
ただし最新モデルと違いTAP in Consoleに対応していないため、カメラによっては互換性が心配される。
またG2と同じく玉ボケが少し硬調なため作例は要確認。
AT-X 24-70 F2.8 PRO FX:逆光耐性とAFに寛容ならコスパ高し
オススメポイント | 注意ポイント |
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F2.8のボケを楽しみつつ、絞って風景撮影にも使いたいと言うのであればコストパフォーマンスは高い。
オートフォーカス速度と逆光耐性がネックとなるためシチュエーションによってはイラっと感じる可能性があるものの、ボケ描写や解像性能は高い。
購入早見表
サイト案内情報
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