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オリンパス ED 12-100mm F4.0 IS PROは画質に妥協しない高倍率ズーム

Amateur Photographerがオリンパス「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」のレビューを公開。高倍率ズームとしては少し高価ですが、高画質で堅牢、そして魔法のような手ぶれ補正を高く評価しています。

Amateur Photographer:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100MM F/4 IS PRO REVIEW

外観・構造:

  • 手ぶれ補正を搭載した光学8.3倍の高倍率ズームレンズだ。フルサイズで24-200mmに相当する焦点距離をカバーしている。
  • 高倍率ズームとしては珍しい12mm(換算24mm)スタートだ。ただし、望遠側は100mm(換算200mm)とあまり長くない。
  • レンズ構成は11群17枚で、そのうち12枚に特殊レンズを使用している。
  • 花形のレンズフードが付属する。
  • PROレンズらしく、頑丈な金属外装に加えて防塵防滴仕様だ。

携帯性:

  • 全長は77.5mm、重量は561gだ。
  • マイクロフォーサーズレンズの中では大きい。
  • ハイエンドのボディと相性が良いものの、小型ボディと組み合わせるにはアンバランスだ。

操作性:

  • ズームリングは全域を90度のストロークで操作できる。
  • 手ぶれ補正のスイッチは大きく使いやすい。
  • カスタマイズ可能なL-Fnボタンを搭載している。
  • フォーカスクラッチ構造を搭載している。フォーカスリングをスライドすることで焦点距離の表示に合わせたMFを利用可能だ。

フォーカス:

  • 広角側で最短撮影距離は15cmだ。ワーキングディスタンスは僅か数ミリである。
  • 望遠側でも撮影倍率が0.42倍に相当する高い数値を得ることが出来る。
  • オートフォーカスはとても高性能だ。
  • 静止している被写体であれば、ピント位置や焦点距離、配置に関係なく、高速かつ正確で静かにピントが合う。
  • C-AFの場合、E-M1 Mark IIの10コマ秒以上の連写速度で被写体を十分に捕捉可能だ。
  • ズーム操作でピント位置に変化は見られない。よく見ると、ズーム時に自動的にピントを合わせなおしているように見える。
    (訳注:バリフォーカルレンズですが、電子制御でズームレンズのようにピント位置を維持している模様)

手ぶれ補正:

  • 300mm F4 PROに続いて光学手ぶれ補正を搭載した2本目のオリンパスレンズだ。
  • ボディ内手ぶれ補正との協調に対応しており、非常に効果的な補正結果を得ることが出来る。
  • 一般的に0.5秒以上のシャッタースピードは手持ち撮影で失敗すると思われるが、E-M1 Mark IIとの組み合わせで4秒でも実用的な結果を得られた。
  • 手ぶれ補正は信じられないほど良好だ。

解像性能:

  • 全ての焦点距離で、フレーム全体が見事なシャープネスだ。
  • 広角の極端な隅でわずかに画質が低下する。
  • 低品質の高倍率ズームと比べて、特に望遠側の周辺部に違いが見られる。
  • 全体的に最良の結果はF4~F5.6で得ることが出来る。
  • F8以降は回折の影響を受けやすい。
  • 最短撮影距離でも非常にシャープだ。

像面湾曲:

  • 記載なし。

ボケ:

  • APS-CでF5.6、フルサイズでF8相当のボケが得られる。
  • 接写性能が高いので、撮影距離が近い場合にボケを大きくすることが可能だ。

色収差:

  • 自動的に補正されるので問題は見られない。

球面収差:

  • 記載なし。

歪曲収差:

  • 自動的に補正されるので問題は見られない。
  • 補正をオフにすると樽型・糸巻き型の歪曲収差を確認できる。

周辺減光:

  • 自動的に補正されるので問題は見られない。

コマ収差:

  • 記載なし。

逆光耐性:

  • 記載なし。

総評

画質に妥協することなく高倍率ズームレンズを使うことができる。E-M1 Mark IIと組み合わせて初めて使った時は本当に感動した。

端的に言えば「高画質」「構図の多様性」「堅牢な筐体」「魔法のような手ぶれ補正」を組み合わせたレンズだ。浅い被写界深度を得たい場合の良い選択肢ではないが、風景からクローズアップまで幅広い被写体を撮影したい時に最適だ。

もちろん、多くの人にとって、高倍率ズームに期待する価格設定を超えていると思う。しかし本当に優れた性能であり、カメラバッグのレンズを2~3本ほど減らすことが出来ると思う。マイクロフォーサーズらしいレンズである。

とのこと。
2016年に登場して以降、マイクロフォーサーズ用レンズの中でも人気が高いモデルの一つですね。12mmの広角から望遠200mmまでをF4の開放F値でカバーし、さらに光学性能も全体的に非常に良好。特に高倍率ズームとしては望遠端まで光学性能を良く維持しているように見えます。

また、非常に効果的な手ぶれ補正を搭載し、高い接写性能を備えつつ、解像性能に極端な低下が見られないのもGood。開放F値が「F4」と(マイクロフォーサーズとしては)比較的暗いことを除けば、まさにオールインワンのレンズに仕上がっています。

私は2016年の発売日から今まで愛用中。旅行や行楽をはじめ、娘の発表会で動画撮影やハイキング中のオールインワンレンズとして役に立っています。屋内や夜間でシャッタースピードが求められるシーンとの相性が悪いものの、それ以外はコレ一本で済むことが多いです。
今でこそ「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」「NIKKOR Z 24-200mm f/4-6.3 VR」などフルサイズ用の24mm始まりの高倍率ズームが増えてきましたが、高い接写性能と光学性能、そして効果的な手ぶれ補正の組み合わせで優位性があると感じています。

動画撮影では開放F4固定のズームであることが役に立ち、広角でも望遠でもISOやシャッタースピードを固定して撮影することが出来ます。ズームリングは非常に滑らかに回転し、フォーカスブリージングは極僅か。さらにフォーカスクラッチ構造によりリニア操作のMFにも対応しています。動画撮影用に購入する人も多いはず。

M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO交換レンズデータベース

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